押さえておきたい!屋根カバー工法のリフォーム費用と10のポイント

カバー工法とは屋根の改修方法の一つである。ここ数年で多く採用されるようになったリフォームの屋根工事の工法である。

今回はそのカバー工法のメリット・デメリットやその他の屋根工事の工法についても解説する。

また工事費用や価格帯などどのくらいの予算が必要なのか費用についても実際の見積書を参考に詳しく述べていく。屋根カバー工法で失敗しないための7つのポイントについてご説明する。

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この記事読むことで理解できること

屋根リフォームの工法は大きく3つ。

カバー工法の特徴をより詳しく知っていただくためにその他の屋根リフォームの工法の説明をさせていただく。屋根リフォームの工法は大きく3つ。リフォームする対象屋根材の

種類によって選択できる工法は変わってくる。3つの工法説明とそれぞれのメリット・デメイットを解説する。

工法①:塗装工事

工法説明(塗り替え工事)

1つ目の工法説明はセメント瓦やスレート屋根、金属屋根などが対象となる塗り替え工事だ。塗り替えとは既存の屋根の表面を現地で再塗装する工法である。

塗り替えの大きなメリットは他の工法と比べて費用が抑えられること。その一番の理由は新しい屋根材が不要であり、他の工法は新しい屋根材が必要となるためだ。

当然新しい屋根材の費用が必要となるが、塗り替えの場合は既存の屋根材に塗装を塗るため屋根材自体の費用は不要となのである。

デメリットとして塗装自体の耐久年数によっては数年後に再塗装や補修が必要となる場合がある。あまりに安価で耐久年数が短い塗装材を使用すると結果的には多くのリフォーム費用が必要となってしまう。また屋根下地の点検や補修は屋根上からではできないデメリットがある。屋根塗り替えの詳細については下記の記事で詳しくお伝えしているので参照して頂きたい。

『意外と知らない屋根塗り替えの豆知識!絶対に損しないための方法とは?』

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工法②:カバー工法(直接下葺き材・野地板増し打ち)

工法説明(カバー工法)

2つ目の工法説明は対象屋根材がスレート屋根や金属屋根などの場合の工法で重ね葺きである。既存の屋根の上に新しい屋根材を施工する工法で「重ね葺き工法」または「カバー工法」と呼んでいる。

メリットは屋根を重ねることによる遮音性や遮熱性が向上する。カバー工法での屋根材の主流は金属系の屋根材であるがケイミューのルーガのような複合素材の瓦もある。お好みの色やデザインの屋根材を選ぶことができる。

カバー工法でも施工の仕方に「直接下葺き材カバー工法」と「野地板増し張りカバー工法」がある。この二つの施工の仕方について下記に記す。

【直接下葺き材カバー工法】

既存の野地板が丈夫である場合に用いることができる工法となる。既存の屋根材の上に防水シートを張り、新しい屋根材を重ねて葺く最も一般的なカバー工法だ。

【野地板増し張りカバー工法】

既存の屋根材の上に新しい野地板を張り、その上に防水シートと新しい屋根材を葺く。通常のカバー工法と比べて新たに野地板を張るため屋根重量が重くなるデメリットがある。

カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ね葺きするため一般的なリフォームでは発生する廃材を大幅に削減できる。解体・除去作業の必要がなくなるためにトータル費用が大幅に削減できるのだ。

デメリットは上記の工法でお伝えしたように重ね葺きとなるため屋根の重量が増えて建物にかかる負荷が増加する。塗り替え同様に屋根の上からでは屋根下地の点検や補修はできない。

工法③:葺き替え工事

工法説明(葺き替え工事)

3つ目の工法説明は対象屋根材が陶器瓦やセメント瓦、スレート屋根や金属屋根などの場合の工法で葺き替えである。既存の屋根を撤去して新しい屋根材を施工する従来のリフォーム屋根工事だ。

メリットは屋根材を葺き替えるのでお好みの色、デザインの屋根が選べる。軽い屋根材に葺き替えることで地震時の建物の揺れを抑えられる減震の効果が期待できる。また屋根材を撤去するので屋根下地の野地板の点検や補修、調整ができる。

デメリットとしては屋根材を撤去するため廃材が多く発生する。工期は他の工法と比べると工期は長く工事費や産廃処理が多くかかるため塗り替えやカバー工法と比較するとトータルコストが高い傾向にある。

▼屋根リフォームの工法比較(建築面積30坪程度の住宅の場合)

塗り替えカバー工法葺き替え
対象屋根材セメント瓦

スレート屋根

金属屋根

スレート屋根

金属屋根

陶器瓦

セメント瓦

スレート屋根

や金属屋根

陶器瓦

工期

約1週間程度

約1.5週間程度

約2週間程度

予算は他と比べて安価。

廃材を抑制できる。

再塗装が必要な場合もある。

遮熱性・遮音性の向上

廃材を抑制できる。

屋根の重量が増える。

軽い屋根に葺き替えることでの減振が期待できる。

廃材が多く発生する。

屋根材とメーカーの種類

コロニアルやガルバリウムなど屋根材の種類は複数あり、販売するメーカーもたくさんある。ここではよく屋根工事で用いられる屋根材メーカーをご紹介したい。

【ケイミュー】

ケイミューは日本最大の化粧スレートメーカーだ。スレートとはセメント・ケイ砂を原料として繊維で補強した屋根材でコロニアル、またはカラーベストとも呼ばれている。この屋根材は現在最も普及されている屋根材だ。ケイミューは屋根材メーカーのクボタとパナソニックの住宅建材部門が事業統合したメーカーで信頼性が高く、新築でよく用いられるメーカーとなる。

【旭ファイバーグラス】

日本初のガラス繊維専門メーカーで住宅用の断熱材などを主とする建材を製造している。旭ファイバーグラスが販売する屋根材はアスファルトシングルというもので、アスファルトにガラス繊維で補強した屋根材だ。アスファルトシングルの重量はとても軽く耐久性も高い。また、材質が柔らかいため耐衝撃性にも優れる。

【アイジー工業】

金属屋根材や金属外装材を販売製造するメーカーだ。金属屋根や金属外装材はガルバリウム鋼板を使用し、重量が軽く耐震性に優れている。ガルバリウム鋼板の屋根材は金額が高いデメリットはあるが、重量の軽さからカバー工法によく採用される屋根材だ。

【ニチハ】

窯業系サイディングで有名なメーカーで、屋根材も製造販売している。ニチハが販売する屋根材はガルバリウム鋼板の金属屋根で特徴は断熱材一体型であることだ。金属の弱点である熱伝導を抑えるために金属屋根の裏に断熱材が施されている。グレードによって仕上げのコーティングや断熱材の厚さが異なるなど複数のラインナップが揃えられている。

カバー工法のメリット・デメリットは?

カバー工法のメリット・デメリットは?

対象屋根がスレート屋根の場合、カバー工法で施工すると他の工法より大きなメリットがある。それはスレート屋根のアスベスト問題である。アスベストを含む屋根材を撤去する場合にはアスベスト対策が必要となる。

アスベスト対策には高額な費用が発生する。しかしカバー工法の場合は解体・除去作業が不要なため工事中にアスベストが飛散しない。よって高額な費用が発生するアスベスト対策が不要となる。

ただし、裏を返せばこう考えることもできる。それは「アスベストを含んだ屋根材をそのまま残してしまう」ということだ。アスベストを含んだ屋根材の廃棄は通常の廃棄とは異なり、石綿含有産業廃棄物として扱われる。そして、その廃棄費用は年々と高くなっていることから処分費用は次の世代まで先送りさせてしまうということになる。

家の築年数にもよるが、建て替えなど家を解体せずに住み続けていく場合は、後々にかかるかもしれない処分費のことも考慮する必要があるだろう。また、カバー工法はメリットばかりではないということをお伝えしていきたい。カバー工法の最大のデメリットは屋根が重くなることだが、その他にも下記のようなデメリットが挙げられるため一つ一つ説明していく。

【部分的な修理が難しい】

【部分的な修理が難しい】

金属屋根でカバー工法を行なった場合、使用される金属屋根の構造から部分的な修理が難しくなる。金属屋根は屋根材が重なる部分が鉤状となっており、お互いの屋根材が引っ掛かって張っている構造となっている。

そのため1枚だけ屋根材を剥がすというのは不可能なのだ。もし、数枚屋根が破損、若しくは強風で飛ばされてしまった場合、部分的な修理ではなく全葺き替えとなるので注意していただきたい。

【家の築年数に注意】

【家の築年数に注意】

家の築年数が経っているとカバー工法で行うのは難しく、屋根材の下にある防水シートや野地板の劣化が考えられる場合は行わない方がいいだろう。

もし、防水シートが劣化していると雨漏りする危険性があり、野地板が劣化している場合は家の耐震性に問題がでてくる。カバー工法を採用する場合は家の築年数にも注意しておこう。

【太陽光発電があると施工が難しい】

【太陽光発電があると施工が難しい】

すでに太陽光発電が設置している家だと施工手間が通常の工事よりも多くなる。これはカバー工法に限ってではなく全葺き替えでも同じことが言えるが、何よりカバー工法だと屋根重量に太陽光発電の重さも加わるため耐震性を考慮するとあまりおすすめではない。

【選択する屋根材が限られている】

【選択する屋根材が限られている】

カバー工法で採用される屋根材は基本的に重量が軽い屋根材であることが基本だ。そのため選択できる屋根材は限られているのがカバー工法のデメリットとも言える。

家の外観や屋根形状によってはカバー工法で使われる屋根材だと美観的に合わないという可能性もでてくる。一般的にカバー工法で使われる屋根材はガルバリウム鋼板の金属屋根、アスファルトルーフィングなどであるため、カバー工法を採用する場合は使用する屋根材が適しているか考慮することが大切だ。

カバー工法は重量に注意!地震に影響が

カバー工法は重量に注意!地震に影響が

カバー工法のネックは、やはり重量が重くなることだ。屋根重量が重くなるということがどういう意味を成すのか想像していただきたい。例えば地震が起きたとき屋根の重量が重いのと軽いのとではどちらの方が振れ幅は大きくなると思うだろうか。答えは当然屋根重量が重い方が振れ幅は大きくなる。

カバー工法のデメリットで挙げた選択できる屋根材の種類が少ないという理由に屋根の重量が関わってくる。それは、既存の屋根材よりも重い屋根材はおすすめできないということだ。例えば既存の屋根がスレートなら、それよりも軽いアスファルトシングルや金属屋根が対応できるが、既存屋根が軽い金属屋根なら選択できるのは金属屋根の他は選択できない可能性がある。

ここで屋根重量の例として屋根面積100㎡のスレート屋根と金属屋根の重量を比較してみたい。ケイミューのカタログからスレート(カラーベスト)の重量は1坪当たり約68kgとなっている。これを100㎡にすると約2,040kg(約2t)となる。続いて、ニチハの横暖ルーフの重量は約5kg/㎡となっているため、100㎡の屋根の重量は約500kg(約0.5t)となる。

二つの屋根材の重量の差は大きく感じるだろうが、この差が大きく効果が出るのは屋根をすべて葺き替えた場合だ。カバー工法の場合は、たとえ軽い金属屋根を選択したとしても約0.5tの重量が加わることを理解していただきたい。

屋根葺き替えやカバー工法を行うタイミング

屋根葺き替えやカバー工法を行うタイミング

屋根は普段目視で確認することが難しくどんな状態になっているか判断しにくい。また、外工事となるため天候に左右されやすく、工事を始めるタイミングが適切であることが重要だ。

屋根の劣化は雨漏りを引き起こす恐れがあるため、放置せず定期的にメンテナンスを行ってもらいたい。ここでは工事を行うタイミングと屋根材の耐久年数、葺き替えが必要な場合についてなどお伝えしていく。

雨漏りの危険!放っておくと大変

雨漏りの危険!放っておくと大変

雨漏りは屋根から起きることが多い。屋根自体が直に雨を受けるため、屋根の構造上の劣化や小さな隙間など様々な原因で雨漏りが起きるのだ。そのため、建物の部位の中でも気を使っていかなければいけない箇所とも言える。

雨漏りのリスクはかなり高く、一度起こってしまうと建物の中に水が侵入し柱や梁などの構造体が腐食してしまう恐れがある。また、建物内に設置してある電気配線がショートする可能性もあり、最悪な場合火災を引き起こしてしまうので注意しなければいけない。

雨漏りは生活面でも強く影響してくる。天井からポタポタと水が落ちてくるため床が濡れるばかりでなく、ソファーなどの家財まで被害を与えてしまうのだ。このように雨漏りの被害は甚大であるため、早急に対処しなければいけないが、雨漏り箇所が屋根の場合はすぐに対応することができない。なぜなら、足場の設置から屋根の職人の手配、屋根材の発注など準備期間が必要になるからだ。

雨漏りが発生してから工事を依頼すると、この準備期間の間は雨漏りの影響を我慢しなければいけない事態になってしまう。こういったことを避けるためには、ある程度の年数が経ったときに点検をしてもらうことをおすすめする。

専門業者に屋根の経年劣化を確認してもらい、必要に応じて修理またはカバー工法など行ってもらうといいだろう。では、点検してもらうのはどのタイミングがいいかということになるが、屋根材にも耐久年数というものがあるため、その耐久年数を目安とする。屋根材の耐久年数については下記にてお伝えするので、ぜひ確認していただきたい。

スレート・ガルバリウム(金属)・トタン・セメント屋根の寿命

下記の表は各屋根材の耐久年数とメンテナンス時期をまとめたものだ。

屋根材耐久年数メンテナンス時期
粘土瓦(日本瓦)50〜100年20〜30年
セメント瓦30〜40年10〜15年
スレート15〜30年7〜8年
アスファルトシングル20〜30年20〜30年
トタン10〜20年10〜15年
ガルバリウム鋼板20〜30年20〜30年

屋根材の他に野地板や防水シート(ルーフィング)の耐久年数も重要だ。いくら屋根材に劣化がなくても野地板や防水シートが劣化していると雨漏りや耐震性の低下が起きるため、野地板や防水シートの劣化が生じている場合もメンテナンスを行うことを検討しておこう。野地板と防水シートの耐久年数は約20〜30年が目安となっている。

葺き替えが必要な時とは?

葺き替えが必要な時とは?

カバー工法は工事費用を抑えることができるばかりでなく、工事期間の短縮もできるためメリットが多く採用したい工法だ。しかし、必ずしもカバー工法で工事が行えるわけではない。では、どんな状態の時カバー工法が行えないかについてお伝えする。

まず、カバー工法ができない原因の一つに野地板などの構造体の腐食が見られるときだ。屋根の構造体で関わるのは野地板の他に垂木の腐食がある。野地板や垂木の腐食が確認できる場合は屋根を解体し垂木や野地板の修理が必要だ。

次にカバー工法ができない原因として挙げられるのが防水シート(ルーフィング)の劣化だ。屋根が雨漏りしない理由は防水シートが敷かれているためであり、極端なことを言ってしまえば屋根材の劣化があっても防水シートに問題がなければ雨漏りは起きない。よく誤解されるのが「屋根材が新しくなったから雨漏りしない」という思い込みだ。

屋根の構造は屋根材の下に水が入る構造となっている。(具体的に言うと屋根材の下に雨水が流れる構造)このように屋根材自体が雨の侵入を防いでいるものではなく、実際に雨の侵入を防いでいるのは防水シートであるということを理解しておかなければいけない。そのため防水シートに劣化が生じている場合は屋根材を解体し、新しく防水シートを敷く必要がある。

続いてカバー工法ができない原因で挙げられるのは既存屋根が瓦の場合だ。なぜできないかというと、元々瓦屋根の重量は重く、さらにカバー工法で瓦の上に屋根を葺いてしまうと屋根の総重量がかなり大きくなってしまうためだ。構造体が屋根の重量に耐えられない恐れもあるため瓦屋根でのカバー工法は行わない方が無難だろう。施工上できないというわけではないが、屋根の重量のことを考慮すると現実的ではない。

最後に挙げられる原因は既にカバー工法を行っている場合だ。カバー工法は一度行ってしまうと再度行うことはできない。屋根の重量が重くなるだけでなく、屋根勾配にも影響がでるため、このような場合は葺き替えを検討していただきたい。

部分的な修理で大丈夫な時も

屋根の修理はなにもカバー工法や葺き替えで行わなければいけないというわけではない。屋根の状態によっては部分的な修理で済むケースもあるのだ。部分的な修理で済む例として屋根の棟トタンを交換するケースだ。

棟トタンは屋根材の上に被せて設置してある金属部材で、胴縁(木下地)に釘で打ちつけて留めている。この棟トタンは劣化してくると釘の効きが悪くなり風で飛ばされてしまうことがある。また、金属のため錆が発生するので定期的に交換することをおすすめする。

DIYで修理は可能か

DIYで修理は可能か

最近は自分で工事を行うDIYが流行っている。DIYのメリットは自分で作業を行うため業者に依頼するような人件費は削減することができる。DIYで工事をすれば材料費のみとなるため工事金額を抑えることができるのが魅力の一つだろう。

では「屋根工事はDIYで行うことができるか」というと答えはノーだ。まず、屋根工事は足場にのって行う危険な高所作業だ。また、屋根は真っ平らではなく勾配がついているため、足を滑らす危険もある。このように屋根工事は危険が伴われるため、作業が行えるのは熟練の職人のみと承知していただきたい。

たとえコーキングなど特に技術を必要としない作業であっても、素人が屋根の上に登って作業することは避けるべきだろう。また、業者に依頼した場合でも屋根の点検のため足場に勝手に登ることはおすすめしない。万が一屋根の高さから落下した場合、命を落とす危険があるため、DIYで屋根工事を行うのは絶対にしないことだ。

カバー工法はどの程度の費用が必要なのか?

カバー工法はどの程度の費用が必要なのか?

リフォームの屋根工事で一番予算が抑えられる工法は塗り替えである。カバー工法や葺き替えの様に新しい屋根材が必要ないからである。

それではカバー工法と葺き替え工事で比べた場合はどうだろうか。対象屋根材がスレートの場合で比較検討してみるがスレート屋根材の製造時期によってアスベスト対策が必要なのか不要なのかで費用は大きく変わってくる。

スレート屋根にアスベストが含まれているかの有無は、お住まいの築年数を確認することで判断できる。メーカーにより多少の前後があるが2002年以降に建てられた住宅のスレート屋根にはアスベストが含まれていない。

つまり16年前に建てられた住宅がアスベスト対策の必要な住宅となる。この時期に建てられた住宅の屋根リフォームを検討されている方も多くいると思うので今回はアスベスト対策が必要な条件での費用の解説をさせて頂く。

実際の見積書を徹底解説

実際に屋根業者から出された見積りを参考に詳しく説明する。見積書は単なる金額だけの確認ではなく、見積書の内容で業者の信頼度までわかってくる。

これから見積書を見方のポイントについて述べるので業者からの見積書を見る際にぜひご参考にしていただきたい。また工事内容についても合わせて説明するので屋根工事とはどういった内容で工事を行うかも改めて知って頂きたい。

葺き替え工事見積書

葺き替え工事見積書

カバー工法見積書

カバー工法見積書

葺き替え工事見積書

まずは左側の見積金額1,025,240円の既存の屋根材のスレートからケミューのコロニアルクアッドへの葺き替えを行ったこなった場合の見積書である。

http://www.kmew.co.jp/shouhin/roof/feature/colorbest/quad.html

新しい屋根材のケイミューのコロニアルとは超ロングセラーのスレート屋根商品である。スレート屋根のことをメーカーの商品名であるコロニアルと呼ぶほどだ。ケイミューは屋根材では圧倒的な流通量を誇る業界のトップメーカーである。カラーベストやコロニアルという商品名を聞かれた方は一般の方でも多いのではないだろうか。

コロニアルへの葺き替え工事はかなり汎用的なリフォームとなっている。そのコロニアル屋根の特徴はなにか。やはり軽さである。ケイミューのカタログによると陶器平板瓦の場合約140㎏/坪に対してコロニアルは約81/坪である。

屋根の重量を軽くする利点は地震の時の建物の揺れを小さくする減振効果が期待できることである。重たい屋根材から軽い屋根材の葺き替えは建物の重心を低くできることで建物の揺れを小さくできる。よって対象屋根材が陶器瓦からコロニアルへの葺き替えは建物に減震効果をもたらせるリフォームといえる。

見積書解説(葺き替え工事)

コロニアルの本体の価格を見てみると単価が3,960円/㎡とある。この金額が屋根材の商品代の価格である。次にゴムアスルーフィーング単価440円/㎡とある。ゴムアスルーフィングとは屋根の下葺き材のことで、雨水を建物内に侵入させないための防水性能をもったシートのことである。

単なるルーフィングの下葺き材もあるが最近ではゴムアスルーフィングが主流となっている。

次の棟板金、谷板金、ケラバ板金、特注壁際雨押水切板金とあるのが、全て板金工事の工事名である。板金工事とは屋根の棟や谷の部分などに板金で端部処理おこなうための工事のことである。部位ごとに単価が異なっている。この建物では全体の見積金額の一割程度が板金工事費であることがわかる。

この見積書の明細は部位ごとに数量を出している丁寧に作成された見積りであるため、業者の信頼性が伺える。板金工事一式という項目で見積りを出している業者も多くいる。見積項目で1式が多い項目の見積書を出してくる業者は専門性に欠ける業者である。

そもそも対象屋根の特徴を理解していないに可能性もある。1式ばかりの項目で見積書を出してくるような業者は注意が必要である。

次の工事名はコンパネ増し張り針葉樹12mmとある。既存の屋根材を撤去して新たにコンパネを増し張りする工事である。このコンパネのことを野地板と呼んでいる。既存のコンパネは撤去しないので二重に野地板が張ってある状態になる。

金額は野地板を張る工事が1,650円/㎡である。内容はコンパネ材が針葉樹で厚さ12mmのものを張りますよと言うことである。きちんと内容が表記されている。

次の工事内容は既存屋根材撤去(アスベスト対策含む)とある。金額は1,980円/㎡である。通常は撤去費用が1,000円/㎡前後なのでアスベストを含む屋根材を撤去するとなると工事費用が割高になることが解る。アスベスト処分袋3,300円/袋ともある。3袋と細かい数量まで表記されているのは誠実さを感じさせる。

発生廃材処理費アスベスト1,430円/㎡とある。撤去した廃材の処分費用である。葺き替え工事の場合には必ず撤去した既存の屋根材の処分が発生する。通常の処分費は5万円程度なのでアスベストを含む場合の葺き替え工事はかなりの廃材の処分費がかかることが解る。なおカバー工法の場合はこの処分費が不要となる。

次の工事名が運送費、荷揚げ30,0000円/式とある。材料を運ぶ運搬と荷揚げ費を計上している。荷揚げ費用とは材料を屋根の上に揚げる費用のことである。

スライダーという梯子をかけて作業を行う。葺き替えの場合は既存の撤去の荷降ろしも発生すると思うが、意図してか単なる工事内容の見落としかは不明であるがその荷降ろしの項目はない。いずれにしても撤去費用に荷降ろし費用が含まれていると理解する。

最後に養生費とある。工事中にゴミやほこりが飛散しないように足場を覆うシートのことであるがカバー工法の場合は15,000円/式に対して40,000円/式とある。これもアスベスト対策のため費用が割高になっていると思われる。

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見積条件の確認の重要性

次のカバー工法の見積書の説明の前に見積書の見積条件について説明をする。当然見積書は工事金額を知るためのものであるがリフォーム工事は施工の内容や条件が変われば金額も大きく変わる。のちに追加工事や別途費用が発生しないためにも受け取った見積内容をしっかりと確認することが非常に重要である。見積書の内容は理解し納得するまで見積り業者から説明を受けていただきたい。

まず本見積書は税抜金額となっている。リフォーム金額は高額な為、税別金額なのか税込金額なのかで支払金額が大きくかわるため注意が必要である。見積書の項目以外で備考欄の内容もしっかりと確認しないといけない。

「敷地高低差、小運搬が発生する場合は別途費用申し受けます。」

見積もり

これは屋根工事をおこなう建物の現場条件によっては別途費用がかかることをうたっている。敷地高低差とは建物の全面道路との高低差である。例えば深い掘り込車庫がある建物の場合や全面道路から階段で建物に上がる場合などが該当する。

一般の高低差のない建物に比べて運搬費用や荷揚げ費が割増になるため見積金額より別途の費用請求させる場合がある。

つぎの小運搬とは資材を運ぶ条件のことである。通常は2t車程度のトラックで資材を運ぶが狭小地などの建物でトラックでは運べない場合や車では建物に資材が運べない場合など別途金額がかかるというものである。

「見積範囲以外は別途工事となります」

当然別途工事には追加費用が発生する。屋根工事でよくある別途工事は樋の架け替え工事である。樋の架け替え費用が見積書に含まれているかいないか確認する。

「樋の架け替えが必要は場合があります。」

既存の樋が著しく傷んでいる場合は架け替えの必要が当然あるが、それ以外でも架け替えなければならない場合もある。特にカバー工法の場合だ。

なんども述べたがカバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を工事する方法である。よって屋根の厚みが増して高くなるため、雨水が既存の軒樋を超えてしまう場合には樋の架け替えが必要となる。なお30坪程度の住宅で樋の架け替え費用は10数万円~程度である。

「仮設足場は含まれていません」

屋根工事には必ず足場が必要だ。にもかかわらず足場を含んでいないのはこの見積書の提出先は工務店やリフォーム会社宛てだと思われる。足場は工務店やリフォーム会社が施工するのだろう。

当然その費用はリフォーム主に請求させるのでこの見積金額に足場費用が必要となってくる。建物の大きさによって足場の金額もかわる。30坪程度の住宅の場合足場費用は20万円~程度である。

見積書解説(カバー工法)

カバー工法の見積書を説明する。ニチハの横暖ルーフは金属製屋根材、本体数量90㎡単価7,480円/㎡とある。この金額が屋根材の金額となる。最初のコロニアルの本体価格は3,960円/㎡と比べると屋根材自体が非常に高額であることがわかる。

https://www.nichiha.co.jp/loof/centerloof/premium.html

ニチハの横暖ルーフ金属製屋根材は非常に軽い屋根材である。先程のケミューのスレート屋根材コロニアルの特徴も軽さとお話ししたが、コロニアルは瓦と比べて軽いと説明した。金属屋根材はコロニアルよりさらに軽い。ニチハのカタログにはスレート系屋根材の1/4、粘土瓦の約1/10の軽さとある。

カバー工法の場合はこの軽さが非常に重要となってくる。それは先程も述べたが地震時の建物の揺れを抑えるには、建物の重心を低くするために屋根を軽くすることが地震の際の建物の揺れ幅を小さくすることにつながる。

カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根材を施工するため屋根の総重量がどうしても増加してしまう。よって新しい屋根材は重量が軽いものを採用することが非常に重要である。そういった理由からもカバー工法の屋根材は金属製屋根材が多く採用されているのだ。

次にゴムアスルーフィングとある。コロニアルの場合と同じで、屋根の下葺き材のことで、雨水を建物内に侵入させないための防水性能をもったシートのことであるが、カバー工法の場合は既存の屋根材の上にゴムアスルーフィングを施工していく。単価はコロニアルと同じ440円/㎡である。

次の工事名の軒先ゼロスターター水切り1,650円/m、棟板金(通し棟仕舞い)3,300円/m袖板金(ケラバ捨水切り含む)3,520円/m谷板金3,300円/m特注壁際雨押水切板金4,400円/mはいずれも板金工事である。数量の単位は長さでメーターとなっている。単価は先程のコロニアルの板金工事の単価とほぼ同じである。

次の廃材処分費単価が330円/㎡、合計29,700円とある。コロニアルの葺き替え工事では単価1,430円/㎡、合計128,700円と比べるとかなりカバー工法の場合は廃材処分の費用が割安であることがわかる。

またコロニアルの葺き替えの場合は撤去費用が178,200円発生していたが、カバー工法では撤去費が無い。撤去費用と産廃処分費の費用でコロニアルの葺き替えと比べるとカバー工法の場合は277,200円工事費が少なくなっていることがわかる。またカバー工法の場合はコンパネ増貼りが不要な為コロニアルの148,500円の費用も不要となっている。

運搬費、荷揚げ費40,000円と養生費15,000円となっている。先に述べた通り建物の立地条件によっては運搬費と荷揚げ費は割増になる場合がある。

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葺き替え見積書、カバー工法見積書比較

葺き替え見積書、カバー工法見積書比較

(税抜金額)

工法葺き替え工事見積書カバー工法見積書
対象屋根材スレート屋根スレート屋根
新しい屋根材ケイミュー
コロニアルクアッド
ニチハ

横暖ルーフ金属製屋根材

屋根材単価3,960円/㎡7,480円/㎡
見積金額1,025,240円(税抜)982,597円(税抜)
撤去費、廃材処分費306,900円29,700円
廃材処理費単価1,980/㎡330円/㎡
予想工期15日間7日間

カバー工法の作業手順

スレート屋根からカバー工法の作業手順を簡単に説明する。作業手順がある程度わかれば見積書の内容が理解しやすくなる。

① 運送、養生、荷揚げ→運搬費、荷揚げ費40,000円と養生費15,000円
② 軒先部材の取付け→工事名の軒先ゼロスタータ水切り単価1,650円/m
③ 下葺き材の設置→ゴムアスルーフィーング単価440円/㎡
④ けらば部材取付け→袖板金(ケラバ捨水切り含む)3,520円/m
⑤ 本体の取付け→本体数量90㎡単価7,480円/㎡とある。この金額が屋根材の金額となる。
⑥ 壁部取り合い取付け→特注壁際雨押水切板金単価4,400円/m
⑦ 棟の取付け→棟板金(通し棟仕舞い)単価3,300円/m
⑧ 谷の納まり→谷板金3,300円/m
⑨ 廃材処分→29,700円
⑩ 完成

既存屋根に太陽光発電が設置してある場合は②の作業前に太陽光発電を外す作業が必要となる。また、⑩の完成の後に外した太陽光発電の復旧を行う。太陽光発電を設置してある屋根は、このように作業手間が増えることに注意していただきたい。

さらに、外した太陽光発電の保管場所も確保しなければいけないため、工事を行う前に業者と入念に保管場所の確認を行うことが大切だ。太陽光発電の再利用は、再設置後に不具合が起きるリスクもある。そのため業者によっては太陽光発電の再設置後の不具合を保証してくれない可能性もあることを注意していただきたい。

火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性がある。

火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性がある。

リフォームの屋根工事を行う費用負担で火災保険を検討される方がどれほどいるだろうか。火災保険がリフォームの屋根工事で使えることを全く意識されていない方もいらっしゃるかもしれないが火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性があるのだ。

なぜなら、火災保険とは万が一の火災や自然災害から建物を補償するものだからである。意外に自然災害でも保険金が支払われることをご存知ない方も多いのではないだろうか。

大手保険会社の損保ジャパン日本興亜の実績を見てみると平均支払額ランキングは火災が第1位である。当然火災保険なので納得いくが、事故件数ランキングでは火災・風災・雪災などの自然災害や水濡れなどの日常のアクシデントが火災よりも上位となっている。

平均支払額ランキングは、1位が火災で、2位が水災・風災・雪災で3位が漏水などによる水濡れである。この結果からわかる通り事故原因が火災以外でも水災・風災・雪災などの自然災害が起因するリフォームの屋根工事であれば保険が支払われるのだ。

現在加入している保険内容をきちんと理解されている方はどのくらいいるだろうか。保険内容が建物だけの補償なのか、家財も補償されるのか。地震にも対応できるのか。保険金の受け取りは保険会社に申請しないと一円たりとも保険金を受け取ることができない。どういった場合が保険を申請できるか現在加入されている保険内容を今一度確認していただきたい。

ではリフォームの屋根工事でどのようにすれば保険金を受け取ることができるのか。それはその工事が自然災害に起因していることを証明できるかどうかである。経年劣化で屋根が傷んでいる。だからリフォームしよう。この場合は当然保険の対象にはならない。

築10年以上の建物で屋根の点検を行った際に屋根材が壊れていた。その原因が経年劣化で壊れたのか自然災害で壊れたのか、その判断は一般の方では難しい。その判断はやはり屋根業者の見解が必要となってくる。

保険会社に申請を行う場合でも一般の方が単独で行うのはなかなか難しいであろう。申請時には屋根の損害状況の写真が必要となるがそもそも一般の方が屋根の上に登れるか。危険である。

火災保険の申請は誰にでもできる。しかし現実問題としては屋根業者の協力がなければ個人で申請するのは難しいだろう。やはり信頼できる工事業者にリフォーム工事を依頼することが重要となってくる。

尚、業者によっては火災保険を利用して工事を行ったことがない業者も多く、そもそも屋根工事で保険が使えることを知らない業者もいる。自然災害が原因でリフォーム工事を考えている場合はこれまでに保険を使って工事を行った実績があるか事前に確認することが重要である。

このように火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性がある。せっかく高額の保険料を支払っているのなら活用しない手はない。先にも述べたが保険金の受け取りは保険会社に申請しないと一円たりとも受け取ることができないのである。

火災保険の活用方法については下記記事を参照頂きたい

「自然災害でも火災保険が適用されるのか? 4つの事例を検証!」

自然災害でも火災保険が適用されるのか? 6つの事例を検証!

屋根カバー工法で失敗しないための10のポイントとは!

屋根カバー工法で失敗しないための10のポイントとは!

①屋根下地材の確認

①屋根下地材の確認

カバー工法は屋根下地の状況を確認することが極めて重要である。屋根の下地の野地板が著しく傷んでいる場合カバー工法はお勧めできない。一度カバー工法で施工を行えば野地板を張り替えることが出来なくなるためだ。

また既存の屋根材の上から野地板に対して新しい屋根材を止めるため既存の野地板に問題があれば強度にも問題が発生してしまう。屋根の上からでは当然屋根下地の点検は出来ないので、施工前に天井裏から雨漏りの形跡はないか、野地板の状態に問題がないかしっかりと事前の点検・確認が必要である。

②屋根材の種類と勾配を確認

②屋根材の種類と勾配を確認

既存の屋根材が何を使用しているのかも確認することが大切だ。既存の屋根が瓦の場合はカバー工法ではなく葺き替えとなるため注意していただきたい。

また、屋根材の他に勾配にも気をつけておこう。屋根勾配によってはカバー工法ができない可能性があり、既存の雨樋にも影響がでる。カバー工法によって勾配と雨樋が合わなくなると屋根から流れる雨が雨樋の中に入っていかない可能性があるため注意していただきたい。

既存屋根の勾配がきつい場合は屋根足場の設置が必要だ。屋根足場とは、通常建物外周に設置する足場の他に屋根の上でも作業ができるようにする足場だ。屋根足場が必要な勾配は6/10以上となり、屋根面が作業床としてみなせないときに設置しなければいけない。屋根足場が必要な場合は、足場の費用が通常よりも高くなるため、事前に屋根足場が必要か確認することをおすすめする。

③業者選定のポイントと塗装会社や太陽光施工会社は対応できるか

②業者選定のポイントを知る。

失敗しない工事のためには業者選定が重要なのは当然である。では失敗しない業者選定のポイントについて述べる。リフォームを依頼する場合3つのパターンが主流だろう。

1つ目は建物の購入先である。建物の購入先も3つのケースが多い。1つ目がハウスメーカー。2つ目が不動産会社。3つ目が地元の工務店である。建物のアフターメンテナンスがしっかりしている会社からの購入なら10年以上経っていてもお付き合いがあると思う。当然そういった会社は信頼できる会社なので一番の業者選びの検討先であろう。あとは価格との折り合いがつくかどうかが重要となる。

10年以上たって購入時から付き合いが無い会社は売りっぱなしの会社か、倒産しているなどの理由で付き合いがなくなっている会社も当然ある。その場合は、10年ぶりにこちらからリフォームを依頼する方は少ないだろう。

そうすると業者選びは次の2つからの選択肢となる。1つはリフォーム業を行っている会社である。リフォームを行う会社はリフォーム専門で行う会社もあれば新築とリフォ-ムの両方を事業とする会社もある。

基本的にはこういったリフォーム会社は実際の専門的な工事は下請(屋根の専門業者)に出すのが一般的である。先の購入先からのリフォームも同じである。

最後のケースは先程の下請け業者に直接リフォームを依頼する場合である。1、2のケースより金額的には工事費用は安くなるが、会社の規模的には零細企業が多いため保証の問題など将来的な不安はあるかもしれない。

その屋根の専門業者にも主に3つの業態がある。一つめは陶器瓦やセメント瓦を主に工事する会社である。所謂瓦屋さんである。スレート屋根が世の中に広まるまではこの瓦屋さんが一般的には屋根さんと言われていた。

時代とともに新建材が生まれ屋根材の種類も増えてきたことにより屋根の専門業者の種類も増えてきたのだ。

2つ目は先程述べたスレート屋根業者である。スレート屋根は安価なため急激に市場に広まった。瓦工事とスレート屋根工事の両方を行う会社もあるが、スレート屋根のみを専門に工事する会社もある。

圧倒的な物流量で市場規模が拡大したため瓦工事を行わなくてもスレート屋根単体でも事業としてなりたっている。

3つ目は板金屋根業者である。トタン屋根など従来からある屋根材の工事業者であるが近年増えてきた金属屋根工事は板金加工が得意な板金業者が行う事が多い。

次に太陽光発電の施工会社についてだが、太陽光発電の施工会社はあくまでも太陽光パネルを設置する業者であって、カバー工法などの屋根工事はできないと思っておいた方がいい。太陽光パネルの設置と屋根工事を両方行う業者もいるかもしれないが、依頼する場合は注意が必要だ。

なぜかというと、太陽光パネルの設置はメーカー施工であることが原則で、メーカーから認定されていない業者が行うと保証を受けることができない可能性があるからだ。もし、太陽光パネルの設置も兼ねて屋根工事ができる業者なら、メーカーが認定した業者であるか確認をとるようにしていただきたい。

最後に塗装会社の場合だが、これも上記と同様に屋根工事はできないと思っておいた方がいい。塗装会社は屋根の塗装は行うが、カバー工法などの屋根工事は行わないのが一般的だ。

もし、屋根工事を引き受ける塗装会社なら下請けで屋根業者に依頼している可能性もあるため、この場合は屋根工事を行っている会社に直接依頼した方がお得に工事を行うことができるだろう。

また、カバー工法のみ対応している塗装会社もいるかもしれないが、このような塗装会社に依頼するのはおすすめしない。あくまで本業は塗装であり、そのついでとしてカバー工法を行っているにすぎず屋根工事に関して知識が浅い可能性があるからだ。

このように一概に屋根工事といっても屋根に求められる施工方法が異なるため工事店ごとに得意と不得意の特徴があるのである。

こういったリフォームの屋根工事の特徴をしっかりと理解して業者を選ぶことが非常に重要である。これまでのどのような屋根の施工を行っているか。カバー工法の実績はどれくらいあるかなど確認することが業者選定のポイントである。

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④カバー工法しか勧めない業者もいるので注意

④カバー工法しか勧めない業者もいるので注意

業者にとってカバー工法は葺き替えと違い解体の必要がなく工事費用が安く済むため受注がしやすい。そのためカバー工法しかすすめない業者も多く存在するのだ。カバー工法は野地板や防水シートなど既存のものを残して施工するので、既存の状態が良好か見極めることが大切になる。

いくらカバー工法は費用が安く済むからとはいえ、既存の状態が悪いのを無視してすすめてくるのは悪徳業者と言ってもいい。野地板や防水シートは屋根の下に隠れて見えないため素人には既存の状態を確認することができない。それをいいことにカバー工法をすすめてくる業者がいることに注意しなければいけないのだ。

優良な業者か見極めるには、既存の状態と施工方法について詳しく説明してくれる業者であることがポイントだ。また、業者に騙されないために複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめする。

⑤工事費の相場を知る

⑤工事費の相場を知る

屋根工事を行う場合ある程度の工事費の相場を知ることは大切である。大よそ100万円なのか200万円なのか、なぜ業者によって100万円以上のひらきがあるのか。そのような疑問がある方もいらっしゃると思う。見積り金額は3つの内容で大きく変わってくる。

1つ目は工事の工法である。先に大きく3つの工法の説明をした通り、工法によって金額は変わる。2つ目は屋根材の種類だ。屋根材の種類は大きく分けて三つになる。1つ目は瓦。2つ目はスレート屋根。3つ目は金属系屋根である。今回のカバー工法の主な屋根材は金属系の屋根材であるがこの金属系の屋根材にも非常に多くの種類があるのだ。

3つ目は見積書の備考などに書かれている施工条件によって金額が変わる。

以上のように工事の工法と屋根材の種類の組み合わせと施工条件によって見積金額が大きく変わってくることになる。先にご紹介した実際の見積書の1つは工事の工法が葺き替え工事で屋根材はメーカーがケミューの商品名がコロニアルクアッドというスレート系の屋根材での見積金額である。

もう一つの実際の見積書は工事の工法がカバー工法で、屋根材メーカーがニチハの商品名が横暖ルーフという金属製屋根材での見積金額である。ご紹介した見積書を参考に備考欄の施工条件も考慮して屋根工事の相場を知って頂きたい。

⑥リフォームを行う心構えを知る

⑥リフォームを行う心構えを知る

契約さえすればあとは勝手に業者が全てを行ってくれて自分自身は何もしなくてよいと思われている方がいらっしゃったら考え方を改めた方が良い。

意外に思われる方も多いかもしれないが注文者側にもリフォーム前やリフォームの最中にやるべきことや色々な拘束や負担が多く発生する。リフォームを成功させるためには業者任せではうまくいかない事もある。

例えばリフォーム中の近隣対策だ。リフォーム前の近隣挨拶を業者のみで行う場合もあるが、それはあくまでもあなた自身に代わって挨拶をおこなっていることを忘れてはならない。確かに挨拶廻りは煩わしいと思う方も多いが、逆の立場で隣の家の方が業者だけでの挨拶と、施主さんも挨拶に来られるのではあなたの心証はどうだろうか。業者単独での挨拶を廻った場合、万が一その時の対応如何では逆効果になる場合も考えられる。

リフォーム工事中は当然騒音や業者の車も多く訪れるため近隣の方には少なからず迷惑をかけていることを忘れずに、近隣トラブルで工事が途中で中断するような事態にならないためにも近隣対策はあなた自身も関わった方がよい。なにか特別なことをするのではなく挨拶だけでも自ら出向いておけば近隣の方の心証も大きく変わる。

施工中の施主側の負担としては例えば足場を組むにあたって駐車場が使えなくなる、またバルコニーの中にも足場たち洗濯物が干せない。そのほかにも工事中の騒音が家中に響いて日中はうるさくて仕方ない。足場から職人さんの上がり降りが気になり家でリラックスできないなど色々なストレスが発生する可能性があることを覚えておいた方がよい。

屋根工事のみのリフォームの場合は在宅が比較的不要であるが、在宅が必要な場合は買い物など外出ができなく拘束される場合もある。こういったストレスを回避するためにはリフォームの工期をきちんと理解して全体の工程を知ること。事前に工事業者とのしっかりした工期の打合せが重要となる。

⑦工事を行う時期を考える

⑦工事を行う時期を考える

工事を行う時期については、まず既存の屋根に劣化が見える、若しくは耐久年数が過ぎたタイミングで行うこと。また、工事の時期は季節的なことも関係してくる。

屋根工事は外の工事となるため雨など天候に左右される。雨が多い梅雨の時期は避ける方が無難だろう。また、7月〜10月にかけては台風が多くなるため、この時期も屋根工事には適していないタイミングとも言える。住んでいる地域の特性についても考慮する必要があり、雪が多い地域では冬場の工事は避けるべきだ。

屋根は当然ながら雨を遮るものはなにもない。そのためなるべく雨など水に晒されないことが大切になる。屋根の工事期間は葺き替えで約7〜14日カバー工法で約5〜10日かかることから、天候や季節の時期をよく考えて工事を行ってもらいたい。

⑧リフォームに携わる方との付き合い方を考えてみる

⑧リフォームに携わる方との付き合い方を考えてみる

リフォームの最終目的は建物も住んでいる人の気持ちも快適になることだ。どちらの一方が欠けたらそのリフォームは失敗だったということになる。先にも述べたが全て業者任せではうまくいかないこともある。

施工する職人さんにも感情がある。施主側からの挨拶や何気ない声掛けでリフォームに携わる全ての人が良い仕事をしようと思うもの。「今日一日お疲れ様でした。明日も宜しくお願いします」「暑い中ご苦労様です」など、この気持ちを持っている施主とそうでない施主のリフォームの出来栄えが変わってくるのも事実である

⑨困ったときの相談先を知る

⑥困ったときの相談先を知る。

世の中に会う全ての人が良い人だと限らない。残念ながら悪質なリフォーム業者が存在するのも事実である。まずはそういった業者にリフォーム工事を任せない事が大切ではあるが万が一の場合も当然ある。困ったときの相談先をご紹介する。

「ゆとりある住まいづくりを実現するため、市民の必要とする住宅関連情報を提供するとともに、消費者利益の保護を図ることを目的とし、無料でご利用いただける住宅相談を実施しています」

上記のように自治体が相談窓口を設けている場合がある。万が一のことも考えてお住まいの自治体に相談する窓口があるか調べておくといいだろう。

他にも弁護士会や消費生活センター、国土交通省の所管の住宅リフォーム・紛争処理支援センターなどで相談できる。

⑩火災保険の活用法と業者について

⑦火災保険の活用法について。

すでにご説明した通り火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性がある。火災保険は自然災害から受けた建物の損失でも補償してくれる。では自然災害での損失とは具体的にどういったケースがあるのかお話しする。

まずは水災である。水災とは、台風、暴風雨、豪雨などによる洪水・融雪洪水・高潮・土砂崩れ・落石などである。こういった災害が起因して屋根が損害したことを証明できれば保険金が活用できる。

風災も自然災害であり、強風を原因とする災害だ。具体的には台風により屋根が吹き飛ばされたり、強風で窓が割れたりまたは屋根材が飛んでしまった場合が風災に該当する。

雪災とは大雪や雪崩による被害のことを意味する。雪災は屋根の被害を受けやすい自然災害であるため注意しなければならない。

地震での被害については保険が対応できるが地震保険の加入が当然必要である。繰り返しになるが、現在加入している火災保険の補償内容を是非確認していただきたい。

火災保険を利用して工事を行う場合は業者選びにも細心の注意が必要だ。最近では自治体から注意喚起するほど火災保険を理由に消費者を騙そうとする悪徳業者がいるからだ。悪徳業者の手口は「無料で工事ができる」「必ず保険が下ります」など甘い言葉で誘ってくる。

まず、補償金額や保険が下りるかどうかは保険会社が決定することであり、屋根業者が判断できるものではないことをよく理解しておこう。

悪徳業者の被害では「保険が下りる前に契約をしてしまい、保険が下りないことがわかり契約の破棄を申し出たところ高い違約金の請求があった」というものがある。

その他にも工事費用を前払いしたのに中々工事をしてくれないという被害や工事を終えた後に業者が申請を行っていないことが判明し、結局工事費用を全額負担したというケースもある。このようなことがないように保険が下りるまでは絶対に契約や金額の支払いを行わないことだ。業者を選定するときは火災保険の知識があり、実績がある業者を選ぶことが重要となる。

ここまで火災保険を利用するときの業者についてお伝えしたが、問題なく火災保険が利用できれば大分工事費用の負担を減らすことができるのは間違いない。お得に工事を行うためにも細かく確認して優良な業者に依頼し、ぜひ火災保険を利用していただきたい。

結論

結論

屋根リフォーム工法は大きくわけて3つである。塗る、葺き替える。重ねる(カバー工法)。

そのうちカバー工法について詳しく述べた。他の工法との比較でも多くのメリットがあることがわかった。

特に既存の屋根を撤去しなくても施工が可能なことは大きなメリットである。単なる撤去費用や工事費用が抑えられるだけではなく廃材が発生しないため自然環境にも優しい工法である。今後はこういった環境にも考慮する視点がますます必要となってくるだろう。

また火災保険を活用すれば工事費用を減らせる可能性があることについても述べたが火災保険の保険請求には時効がある。

保険法では約3年で時効とすると定められているのだ。しかし保険会社側で申請期間を定められている事もあり通常は2~3年とされている。繰り返しで恐縮だがこの機会に保険内容や申請期間の確認をしてみてはいかがであろうか。

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【記事監修】 山田博保

株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

建築業界での経験を活かしたWEBメディアを運営。内装工事マッチングサイト「アーキクラウド」創業者。WEBコンサル事業、コンテンツ販売事業にも携わる。Facebookお友達申請大歓迎です。その他WEB集客、自社メディア構築、ビジネスモデル構築に関するコンテンツは公式サイトより。

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