日本に古くから伝わる伝統的な屋根材である瓦葺き。耐久性、断熱性の高さなどから今も根強い人気の屋根葺きである。
一般的な瓦屋根の寿命は50年から100年と言われており、他の屋根葺きと比較し高寿命だが50年間何もせずメンテナンスフリーで問題ない!という思い込みはくれぐれも禁物である。
今回は瓦屋根の雨漏りの危険性や原因についてその防水性や構造の観点から詳しく説明をしていく。
この記事読むことで理解できること
瓦屋根の寿命は?雨漏りすると我が家はどうなってしまうのか?
いくら耐用年数の長い瓦屋根であっても、点検、メンテナンスを怠っていると雨漏りなどの被害が発生する可能性が高くなってしまう。
万が一我が家で雨漏りしてしまった場合、もちろん修理が必要となるが、雨漏りが発生してしまったその時点で我が家の構造材まで既に危険にさらされている可能性がある。
雨水が室内まで浸透し漏れているということは、その雨は瓦屋根から防水シートを通り抜け、その下の構造材を湿らせながら、天井材に染み込みあなたの部屋まで届いているという現実から目を反らしてはならない。
湿気は木材の強度を落とす大きな要因であり、家屋を支える構造自体が傷みやすくなってしまう。
雨漏りに気付かなかったり放置したままにすると、湿った木材を何よりも好む害虫シロアリを呼び寄せる格好の餌になる可能性も高い。一説では、シロアリ被害の約8割は雨漏りが原因だと言われているのだ。
また、室内の湿度が高い状態が続くと、そこに住む住民の健康に影響を及ぼす可能性がある。雨漏りにより屋内に発生したカビなどに対しアレルギー反応が起こったりと、健康な生活を脅かす原因にもなりかねない。
自分が大丈夫だから、と高を括るのは危険である。影響が出はじめるまでの期間は家で過ごす時間の長短や、年齢(身体の大きさ)により大きく異なるので、配偶者が自宅で過ごす時間が長い場合や小さい子どもがいる場合はさらに注意していただきたい。
雨漏りによる被害の可能性をいくつか羅列したが、いたずらに恐れる必要はない。雨漏りなどの被害を被らないために、瓦屋根の構造について学び点検し、必要であればメンテナンスを行い、雨漏りが起こらないよう我が家をケアしていこう。
安心して暮らすために。瓦屋根の基本構造を徹底解説
それでは我が家の瓦屋根はどのような構造で成り立っているのか学んでいこう。まず、瓦屋根葺きは二種類の工法があることを知っておきたい。
「土葺き工法」(湿式工法)
土葺き工法は古くから日本に伝わる伝統的な工法であり、土や漆喰が湿っている間の接着効果を利用し瓦を固定させるので湿式工法とも呼ばれる。
その構造は下記図のとおり、「垂木」の上に下地となる「野地板」を張り、その上に杉皮などの防水を兼ねた下葺き材を張り、さらにその上に接着効果のある粘土を乗せ仕上げに瓦を葺く工法である。
野地板との密着性が高いので耐久性が高い点がメリットとして挙げられるが、接着のための粘土の重量により地震などの災害で倒壊しやすく、その重量のため壁の構造強度を上げる必要があり施工費が高くなる傾向があり、現在はほとんど採用されない工法である。
「引掛け桟瓦葺き工法」(乾式工法)
一方、現在主流となっているのは「引掛け桟瓦葺き工法」と呼ばれる工法で、湿式工法に対して乾式工法と呼ばれている。
下記図のとおり、屋根は勾配方向に渡した「垂木」と「野地板」までは土葺き工法と同様だが、その上に「防水シート」を張る「ルーフィング」作業を行った後、瓦を引っ掛ける「瓦桟」を取り付け仕上げに「瓦」を葺いて完成となる。
桟木に瓦を引っ掛けて固定する工法なので、軽量であるという点、また通気性を確保でき木材の天敵である湿気による構造材の劣化を防げる点がメリットである。
材料は、木造であれば垂木、野地板、瓦桟は木材が使用され、防水シートはフェルトにアスファルトを染み込ませ防水性を高めた「アスファルトルーフィング」が主流である。
それでは我が家はどちらの工法を採用しているのかどうやって見分ければ良いのだろうか?以下2点を判断材料としていただきたい。
築年数
工法を判断する一番の目安となるのは「築年数」である。築年数何年なので必ずこちらの工法、と断言はできないが、一般的に築50年以上の家は土葺き工法が使われている可能性が高い。また、地域性(伝統的な瓦の産地など)により土葺き工法を採用している家が多い場合もあるので、その点も判断材料としたい。
実際に屋根裏を確認してみる
最上階の押入れやクローゼットの天井にある点検口から屋根の状態を確認してみてほしい。前述したように土葺き工法は下葺き材として木の皮を使用している場合が多いので、小屋裏から見るとささくれ立っていたりする場合が多い。
我が家の瓦の種類は?材料別に見る耐用年数と耐久性
瓦葺きの基本構造を理解したら次は仕上げの瓦の種類についても見ていこう。
瓦は材料で大きく「粘土瓦」と「セメント瓦・コンクリート瓦」に二分される。
粘土瓦
粘土質の土を瓦型に成形し高温で焼き上げた瓦のことを指し、日本瓦、和瓦とも呼ばれる。粘土瓦のうち釉薬(ゆうやく)と呼ばれるうわぐすりを表面にかけて焼き上げたものを「釉薬瓦」と呼び、釉薬の成分の化学反応により色合いは青色、橙色など様々な仕上がりとなる。
一方、釉薬を使わずに焼き上げる最後の行程で瓦を燻(いぶ)し、表面に皮膜を作り焼き上げる瓦を「いぶし瓦」と呼ぶ。いぶし瓦は全体が銀色の仕上がりとなるのが特徴である。いぶし瓦の表面の銀色皮膜は素手で触ると手の脂分と反応しその部分が変色してしまうため、扱う際は軍手などが必要である。
我が家の瓦が「釉薬瓦」と「いぶし瓦」どちらか判断するには外観の色を見るのが確実である。銀色以外の色をした瓦はほとんど「釉薬瓦」と言ってよいだろう。
また、いずれの粘土瓦も焼き上げた陶器と同じ特徴のため耐久性が高く、一般的に50年から100年の耐用年数があると言われており、基本的に瓦自体のメンテナンスは不要である。
セメント瓦・コンクリート瓦
セメントやコンクリートを瓦の材料として瓦型に成形し固め、顔料や塗料によって色が付け仕上げた瓦のことを指す。本記事では便宜上「セメント瓦」と言う呼称で統一する。
セメント自体には防水性がないため顔料や塗料を仕上げに塗布することで防水機能を持たせている。しかし塗料は経年による劣化が避けられないため塗り替えなどの定期的なメンテナンスが必要となる。
塗り替えなどのメンテナンスは10年を目安に実施するのが良いとされている。また瓦自体の耐用年数は30年程度である。
粘土瓦と比較して重量が重くメンテナンスが必要となるためセメント瓦は現在ほとんど使われていないが、粘土瓦と比較し初期費用を低く抑えることができたので、30年から40年程前は全国の戸建住宅で採用されていた瓦である。
さて、これまで見てきて「釉薬瓦」と「いぶし瓦」を見分けるのは比較的容易であるが、そこに「セメント瓦」も加わると色だけでは判断が難しくなる。
どの種類の瓦か判別するには瓦の角部分をじっくりと観察して頂きたい。「釉薬瓦」や「いぶし瓦」などの粘土瓦の角部分は面取りをしたように丸みを帯びているが、セメント瓦の角部分は角張っており、経年劣化でギザギザになっているものが多い。
瓦の材料によりメンテナンス方法が大きく異なるので、一度お住まいの家の瓦の種類を確認することを強くおススメする。
瓦屋根の雨漏りが発生しやすい場所、原因を解説
ここからは瓦屋根の雨漏りのメカニズムを紐解いていこう。適切に施工された瓦屋根は雨漏りを防ぐ仕組みが数多く組み込まれているが、屋根の構造上雨漏りが発生しやすい場所、劣化により雨漏りしやすい部材などを解説する。
構造上雨漏りが発生しやすい場所
瓦屋根葺きで必要とされる屋根勾配は建築基準法で4/10(1mにつき0.4m上がる勾配)以上と定められている。言うまでもないが水は重力に従い高い場所から低い場所へ流れる性質を持つため、屋根の傾斜は雨水や汚れが流れやすくするために設けられている。
雨水が屋根から庇へ、庇から雨樋へ、雨樋から地面または排水路へと流れ落ちる水の動線を適切に確保することが重要である。
ところが瓦屋根の屋根勾配は一方向ではなく、形状によっては勾配の方向がぶつかる「谷」と呼ばれる場所がある。
この部分は谷板金という金属を樋(とい)のように通し雨水が侵入せず下へスムーズに流すように納められているが、経年劣化によりこの板金に穴が開くなどし雨漏りの原因となる。
「谷」は勾配方向がぶつかるので水が集まりやすく、結果他の屋根部分と比較し雨漏りが発生しやすい部分なのである。
また、他に雨漏りが発生しやすい場所として「陸棟」が挙げられる。屋根の最も高い位置にある「陸棟」は写真のとおり勾配部分と瓦の葺き方が異なる。
のし瓦を数段積上げ、その上に冠瓦という半円形の瓦を葺いて仕上げる。勾配部分の瓦とのし瓦の間には防水性が高く耐久性も高い漆喰(しっくい)を塗り仕上げるのが一般的である。
「陸棟」は最も高い場所にあり風雨にさらされやすいため劣化の速度も他の部分より早く、特に漆喰は10年から15年程度でメンテナンスを行うことを推奨されている。
目視で屋根の上に白い塊が確認できる場合、この漆喰がはがれてしまっている可能性が高い。そのまま放置すると言うまでもなく剥がれた部分から雨水が侵入し雨漏りの原因となる。
「陸棟」と同じようにのし瓦と棟瓦を葺いた仕上げとなっている「隅棟」部分も同様の現象が起こりやすいことに留意が必要である。
また、平屋にお住まいの方は問題ないが2階建てにお住まいの場合は1階の屋根と2階の壁との境の接合部分も雨漏りしやすい場所だと覚えておこう。「屋根」と「壁」の接合部分はどうしても構造が複雑になるので雨漏りのリスクが高くなる。
劣化により雨漏りの原因となりやすい部材
瓦の劣化(欠け、脱落、ずれ)
瓦が欠けたり、脱落した場所はその部分から雨水が侵入しやすくなる。瓦は水をスムーズに下へ受け流す機能とともに、下に施されているルーフィングや土葺きの漆喰が直接風雨にさらされ劣化することを防ぐ機能も担っている。
この瓦が欠けてしまったり脱落したりするとその部分の下地の劣化を早める要因になるので早急に対応を行いたい。
また、瓦は強風や瓦の自重により瓦が浮いてしまったり、瓦組みがずれてしまうことがある。ずれた瓦のすき間が大きくなりその部分からも強い雨などで雨水が侵入、雨漏りの原因となるのである。
ルーフィングの劣化
粘土瓦は耐久性に優れ基本的にメンテナンスフリーとお伝えしたが、瓦の下に施されているアスファルトルーフィングを代表とした防水シートは定期的に点検、メンテナンスが必要な部分である。
表面の瓦に欠損等がなく一見問題ないようでも経年による縮みや温度変化による伸び縮みが原因で、写真のようにルーフィングに穴が開いてしまう。また、土葺き工法の場合でも瓦の間からの長年の浸水が原因で瓦下の葺き土が浸食され雨漏りが発生するケースがある。いずれも目視では分かりにくい屋根の内部だが、経年により起こるものなので留意しておいて欲しい。
瓦屋根の状態をセルフチェック!雨漏りを防ぐ
これまで屋根の構造、瓦の種類、雨漏りの原因などを解説してきたが、今現在、我が家の瓦屋根の状態はどうだろうか。本章では実際に瓦屋根の状態をチェックする方法を紹介する。
実際に屋根を目視でチェックするには、1階部分の屋根であれば自宅の2階から確認できる。また、少し離れた場所から屋根を確認したり周辺の高い建物からチェックする方法が一般的だが、比較的遠い場所からの目視となってしまい細かい異変を発見できない場合がある。
そのような場合は脚立を使用し屋根に登って傷んでいる部分がないか確認しよう。自分で屋根に上る時は脚立を固定する脚立用のアタッチメントを使用したり、忘滑性能の高い安全靴を履くなど、安全性には十分に配慮した上で実行したい。
自ら屋根に上がり確認するのが難しい場合、最近はドローンを使ったりスマートフォンを操作可能な棒に取付けて屋根の状態をチェックするなどの方法も行われているので、不具合が発生する前に是非一度試してみてほしい。
また、点検の時期だが、今まで一度も我が家の屋根を見たことがないという方はいち早く確認するに越したことはないが、まずは梅雨に入る前に一度点検を行うのが理想である。
と言うのも梅雨入り後にセルフチェックを行い破損等が発覚したとしても修理を行える晴れた日になる前に雨水が侵入してしまったり、専門業者に修理を依頼したとしても業者も工事が行えない天候が続く可能性が極めて高いからである。
また、居住地域に突風、竜巻、豪雨や台風が発生、通過したあとには、自然災害による破損がないか是非屋根の状態をチェックして頂きたい。
具体的なチェック項目だが、以下の項目を確認し、該当する状態になっていたら要注意である。
・「陸棟」部分の棟瓦がずれていないか
・「陸棟」部分の漆喰がはがれていないか
・屋根の谷部分の板金にさびが発生したり穴が空いたりしていないか
・瓦が欠けていたりひびが入っていたりしないか、ずれてすき間ができていないか
・草や苔が生えていないか
また、屋根以外にも、軒下や室内最上階の天井部分や壁に水が染みたような跡がないか合わせて確認しよう。
それぞれチェックし不具合を発見した場合、大きな損傷でなければ自分で修復工事を行うことも可能である。発生しやすい不具合とその修復方法は以下の通りである。
瓦の欠け、割れ
瓦が欠けて下のルーフィングが露出していたり欠けてしまっている場合は早急に対応が必要である。処置としては防水テープで補修したりパテで修復する方法がある。パテで修復する方法は手間が掛かるので、ある程度パテなどを扱った経験がある方のみトライしていただきたい。
いずれの場合もまず損傷のある瓦を取り除き、汚れをきれいに取り除きテープ、パテで修復を行う。油分や汚れ、水分を取らないまま修復すると粘着力が弱くなってしまう。
防水テープで修復する場合はすぐにはがれないようにテープを何重にも重ねて欠け、割れを修復するようにしたい。修復した瓦を元の場所に丁寧にはめこんで修復完了である。
瓦以外の部分で雨漏り箇所が判明した場合
部材と部材のすき間など雨水の侵入箇所が特定できた場合の修復は、シーリングと呼ばれるすき間を埋める専用のコーキング材で修復する方法がある。
ただ、この方法は「雨漏り箇所が特定出来ている場合」に限って行うようにしてほしい。
雨漏りが発生したと思われる、または発生しやすそうな場所などを無闇にシーリングしてしまうと雨水の流れる経路が邪魔されたり変わってしまうことにより、雨漏りの原因にもなってしまうからである。
苔やカビなどの除去
瓦に苔やカビが生えてしまっている場合は高圧洗浄機での清掃が有効である。
作業は屋根の陸棟側、高い部分から下に向かって水をあて清掃していくようにし、清掃が終わった部分に乗り作業を進めていこう。苔が発生した部分は非常に滑りやすい状態になっているからである。
瓦の雨漏りの修理費用を実質ゼロ円で行う方法とは?
セルフチェックで屋根の状態を確認し、自分で修復できる範囲を超えた破損を見付けた場合は早急に専門業者に修復工事を依頼しなくてはならない。だが、工事費用のことを考えると頭の痛い出費になりかねないだろう。家族を守るためには必要な出費ではあるが、もしその費用負担を大幅に削減出来る方法があるとしたらどうだろうか。
その方法は実に簡単である。自宅を購入した際に加入した火災保険の契約書を再度一読してみて頂きたい。「火災保険」という名称のため火災の時しか補償されないと考えている方が多いかもしれないが、決してそうではない。一般的な火災保険は台風や竜巻、大雨や豪雨による土砂災害などの自然災害による被害も補償してくれるものである。
火災保険における補償の「対象物」と保険が適用される「事象」について今一度復習してみよう。
一般的な火災保険の補償「対象物」は以下のとおりである。
火災保険の対象となる「建物」
建物とは住宅を構成するもの全て。構造体から屋根、外壁、雨樋、内装材など。敷地内に設置された擁壁やフェンス、塀、物置、カーポート、車庫も含まれる。新築工事をする際に工事会社にから提出される見積書に含まれる項目と考えて頂ければ相違は無いだろう。火災保険の対象となる「家財」
家財とは、住宅内にある家具や家電品や道具るなどの動産のことを言う。但し、貴金属類や宝石、美術品など1組で30万円以上の金額となるものに関しては、契約時に申請をしなければ補償の対象とならないので注意しなければならない。
また、一般的に火災保険が適用される「事象」は以下が挙げられる。
被害の種類によって大きく次の9つに分類される。
①<火災>
例:失火やもらい火、放火など原因を問わず火災によって生じた被害。
②<落雷>
例:落雷による被害。
③<ガス等の破裂・爆発>
例:ガス漏れによる爆発やスプレー缶の破裂による被害。
④<風災・雹災・雪災>
例:風災は、台風や竜巻、強風などの風による被害。雹災は、雹(ひょう)による被害。雹とは、直径5mm以上の氷の粒。5mm未満は「霰(あられ)」で、補償の範囲外。雪災は、大雪や雪崩れなどの雪による被害。
⑤<水災>
例:大雨や豪雨により発生する洪水や土砂崩れによる被害。
⑥<外部からの飛来・落下・衝突>
例:道路から車が飛び込み家屋を壊した場合などの被害。
⑦<水漏れ>
例:水道管や排水管などの給排水設備の不備による水漏れの被害。
⑧<盗難>
例:強盗や窃盗による建物の損壊や家財の盗難の被害。
⑨<不測かつ突発的な事故>
例:模様替えの際に机をぶつけてドアに穴が空いてしまった。液晶テレビをテレビ台から落として故障してしまった。
①火災から④風災・雹災・雪災までが、通常の火災保険の補償範囲となる。⑤水災以下は、通常の場合、補償の範囲外になることが多い。
火災保険の適用に関しては以下記事に詳細がまとめられているので是非ご一読頂きたい。
「自然災害でも火災保険が適用されるのか? 4つの事例を検証!」
まとめ
本記事では瓦屋根の基本構造、瓦の種類、雨漏りしやすい場所、雨漏りのセルフチェックの方法、雨漏りのセルフメンテナンスの方法、セルフメンテナンスが不可能な破損の費用負担に対する火災保険適用について紹介してきた。
セルフチェックを行い発見した、修復が不可能な瓦屋根のトラブルに関しては、修復工事自体はもちろん、火災保険適用の申請に関しても関連する申請業務に精通した専門の工事会社に修復を依頼するのがベストの選択であると言い切れる。
前章で触れたように、風災(台風や竜巻、強風などの風による被害)については屋根の修復工事に火災保険が適用されるケースにほぼ当てはまり、被害を補償してくれるのである。
火災保険の請求は被害を受けた日から3年間の期限を設けているものが多い。行動に起こす前に加入している火災保険の契約書を今一度熟読頂き、適用される可能性が高いを判断した場合、過去に遡った3年以内に何らかの被害を受けている場合は屋根修復に対し保険申請を考慮に入れてみよう。
必要であれば当社が提携する火災保険申請のプロである工事会社に調査を依頼頂ければ、無料で調査に伺い火災保険適用可能か確認することが可能である。
申請が問題なく通れば、ご家族を守る我が家の屋根修復費用を負担することなく、雨漏りの不安を感じることがない安全な生活を手に入れることができる。
我が家の状態を把握するためにも、是非一度無料点検を利用してみることをお勧めする。
株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士
一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。