その雨漏りをDIYで修理する!6大発生原因を完全攻略!

その雨漏りをDIYで修理する!4大発生原因を完全攻略!

雨漏りが発生した場合、何より大至急対応することが被害を最小限に抑えるポイントだ。

しかも発生箇所を的確に判断し、修理の方法を知ってさえいれば、DIYで修理することも十分に可能になる。

今回は特に雨漏りの原因となりやすい4つの場所と発見方法、そしてDIYでの修理の仕方、さらには業者に頼んだ場合の金額相場を詳細に公開したい。

建築のプロである一級建築士がお伝えする今回の記事を読んで頂ければ、雨漏り被害を食い止めるだけでなく修理費用を抑える事もできる。

また最後には火災保険を利用して修理費用を補償してもらうテクニックも解説しているので、ぜひ最後まで目を通して頂きたい。

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この記事読むことで理解できること

天井から雨漏りが!まずは発生箇所を確認

雨漏り修理をしようと発生箇所を探すが、これが意外と難しい。

下記のチェック項目は雨漏りが置きやすい場所と、見つける目印を記載している。

チェックが1つでも付いた場所は、雨漏り発生箇所となっている可能性が高い。また、現時点でそこから内部に雨水が入り込んでいなくとも、大きな台風が来た際には、注意が必要となる箇所である。

尚、屋根や天窓等の点検は高所となり、素人では危険な為、家全体が見える場所からまずは目視していただきたい。

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1 :屋根

□屋根瓦・スレートにズレやヒビ割れがある

□棟瓦下、軒瓦が当たる部分の隙間に詰めてある漆喰に崩れがある

□板金にサビ、ヘコみ、穴などがある。

□部分的に大きな変色や、コケが生えている箇所がある

□大きな台風や地震が起きた

□築10年以上経過しており一度も点検やメンテナンスを行っていない

→チェックがあれば「2:屋根の雨漏りDIY修理方法」へ

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2 :軒先屋根

□軒先の裏側に、黒ずみや茶色く変色している部分がある。

□付近の雨樋にゆがみや破損がある

→チェックがあれば「2.5:軒先屋根の雨漏りDIY修理法」へ

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3:ベランダ(陸屋根の場合も同様)

□床の表面の保護塗膜にひび割れがある

□保護塗膜の下のウレタン塗料やFRP防水層までにも割れが発生している。

□排水口にゴミ詰まり、ジョイントが劣化している。

□ベランダを囲う腰壁の上に被せてある笠木や、手すりや壁とのジョイントコーキングが割れている。

→チェックがあれば「2.4:陸屋根・ベランダ雨漏りDIY修理法」へ

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4:窓

□窓周りのコーキングに裂けるようなひび割れや剥がれがある。

□特にサッシ上部の割れは雨漏りが発生する危険性大。

→チェックがあれば「3:窓の雨漏りDIY修理法」へ

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5:天窓・明り取り窓

□ガラスとサッシ(枠)のジョイントにあるパッキンに劣化がある。(10年以上経過で劣化の可能性あり)

□窓周辺にゴミが溜まり板金の隙間に入り込んでいる。

→チェックがあれば「3.2:天窓(明り取り窓)の雨漏りDIY修理法」へ

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6:外壁

□タイルや塗膜が劣化し、貫通したひび割れがある。

→チェックがあれば「4:外壁の雨漏りDIY修理法」へ

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7 :サンルーム

□ガラスやアクリル板のつなぎ目(コーキング劣化など)にすき間が開いている。

□サンルームと外壁部分を固定しているネジ穴にゆるみや、外壁との設置面が完全に埋まっておらず透き間がある。

→チェックがあれば「5:サンルームの雨漏りDIY修理法」へ

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8:雨樋

□雨の日に樋を見ると、雨水の流れが悪い。

□雨樋にゆがみやひび割れなどがある。

→チェックがあれば「6:雨樋の雨漏りDIY修理法」へ

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7:アンテナ

□アンテナ線(ケーブル)の収まりが悪く、外壁や屋根に干渉している。

□アンテナ自体が傾いたり、倒れていたりしている。

→チェックがあれば「7:アンテナ関係の雨漏りDIY修理法」へ

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屋根の雨漏りDIY修理法

屋根は雨漏りの発生箇所としては最も多いところだ。

普段から日光や風雨にさらされているので当然であろう。

しかし一口に屋根と言っても様々な部位があり、それぞれで雨漏り時の対処法は変わってくる。

ぜひ最適な対処を行なって頂き被害を最小限にとどめる為に役立てて欲しい。

瓦屋根(割れ・ズレ・防水層/漆喰劣化)

【本瓦の浮き・ズレ・割れ】

本瓦の浮きやズレ

本瓦に浮きやズレがあるとその隙間が雨水の浸入口となる。

浮きやズレだけなら被さっている瓦(上や右隣が多い)に介ものをして浮かし、押し戻してみると大抵の場合は改善される。

ズレは周りの瓦から押されて発生する場合も多いので、よくその周囲の瓦も観察し数枚に渡って直す必要もある。

ただ新しめの建物だと瓦を全て固定してある耐震施工の場合もあり、瓦が全く動かないケースもある。

DIYでこの固定を外すのは難しく、無理をすると瓦や下地を痛めかねないので専門業者に連絡して欲しい。

また重要なのが瓦下の防水材をチェックすることで、穴などの痛みがあれば防水テープで塞ぎ応急処置をしよう。

もしシートの下地が腐っていたり損傷が広い場合は、DIYでは修理は困難なのでやはり専門業者へ連絡して頂きたい。

本瓦の割れ

本瓦が割れている場合はその下の防水材の損傷が進行している可能性が高いので、必ず割れている瓦を外しその下の痛みを確認する。

防水材に穴が空いていたりしたら防水テープで応急処置をし、割れた瓦の形を確かめ交換用の瓦を手配する。

念のため割れた瓦の写真を撮っておくと手配の際に便利だろう。

交換用瓦はネットでも手配できるが、心配なら大きなホームセンターや総合建材店で写真を見せながら頼む方法もある。

何枚かのセット販売もあるが、それほど高額ではないので後で使えるようそちらを選んでも良いだろう。

【棟瓦の浮き・ズレ】

煉瓦

棟は屋根の三角形の頂点ラインにある部材で、屋根面のジョイントを覆っている。

あらゆる方向からの風雨を受ける場所になり、また建物の最も高い位置にあるので地震の揺れも受けやすい。

また位置的に下からは発見しにくいため、雨水の浸入を長期化させ被害を大きくする要因にもなっている。

本瓦の場合は棟には専用の棟瓦が乗せられている。

これがずれたり割れたりするとそこから下地に水が入り、棟土を通過して下地を腐らせやがて建物内に浸入し雨漏りとなる。

ずれ自体は乗せてあるだけなら押し戻しで直るかもしれないが、耐震施工で1つずつ固定されているようだと容易ではないし、それでずれているなら下地から歪んでいる可能性もある。

また棟瓦を外しても大抵棟土や漆喰で下地まで見えないので雨漏りの浸入箇所を発見するのは難しいし、棟土や漆喰を撤去したり戻したりは完全にDIYの範疇を越える。

もし棟瓦の周辺が雨漏りの浸入口と疑われるなら、割れがあれば瓦補修ボンドやパテでひとまず埋めて専門業者の手配をしよう。

【漆喰の劣化】

本瓦の漆喰

棟瓦下の軒瓦が当たる所の隙間に詰めてあるのが漆喰だ。

これが経年により割れて内部へ雨水が浸入すると雨漏りに繋がる。

しかし漆喰を剥がしてもその向こうには葺き土があり、それも掘り出さないと雨漏りの浸入口はわからない。

しかも新たに詰め直すのは高い技術が必要なので、DIYとしては漆喰のヒビ割れに上塗りをして様子を見るのが現実的だろう。

ただし原因箇所の発見には至らないし、内部腐食も心配なので早めに専門業者にチェックをしてもらおう。

【防水材と下地の劣化】

防水材とその下地の劣化

本瓦の下を確認した場合に防水シートが痛んでいたら少し切って下地の様子も確認してみよう。

下地の野地板などが痛んでいなければ、残念ながら雨漏りの浸入口は他の場所の可能性もある。

前述した通りひとまず防水シートを戻して防水テープで補修をして様子を見よう。

逆に下地が腐っていたりした場合は緊急事態である。

テープで補修をすれば雨漏りはひとまず止まるかもしれないが、内部の腐食は空気中の湿気があればその後も進行するからだ。

もちろんDIYの範囲を超えているので、大至急専門業者に連絡を取って頂きたい。

【谷樋の詰まり】

http://www.marshallsgroup.com/Concrete%20Tiles.aspx

出典:http://www.marshallsgroup.com/Concrete%20Tiles.aspx

谷樋は屋根の傾斜が合わさるところに板金で作られている溝だ。

屋根面の水が集まるため流れる雨量は思った以上に多く、実は谷樋周りも屋根の雨漏り原因の上位を占めている。

ゴミ詰まりでのオーバーフローや板金の腐食などによって瓦の下に水が入り込み、雨漏りに繋がるのだ。

枯葉や鳥の巣、風で飛んできたゴミなどが谷樋の流れをせき止め、溢れた雨水が瓦下に入り込み雨漏りを引き起こす。

詰まりによる溢れは異物を撤去すれば解消されるが、問題は溢れた雨水が瓦下のどこから浸入したかが問題だ。

疑わしい範囲の瓦をどかして確認するのだが、広い範囲に及ぶ事もあるので瓦の剥がしに不慣れな方は専門業者に依頼した方が良いだろう。

肝心なのは谷樋から溢れた雨水が浸入するということは、谷樋周辺の瓦の下に防水シートなどの損傷があるということなので油断は禁物だ。

スレート屋根(割れ・浮き・コーキング劣化・板金の腐食)

【スレートの浮き・割れ】

スレートの浮き、割れ

スレートの浮きは物自体が伸縮を繰り返し反ってくることから起こる現象で、重なり部分が開いてくるので下から見ても発見しやすい。

ここから下に水が入り込み防水材を痛めて雨漏りに繋がる。

ただしスレートの交換はDIYでは難しく、しかも周りのスレートを割ってしまう可能性が非常に高い。

そこであくまで応急処置として浮いている開き口にコーキングを打って様子を見る。

ただ反りは進行する上に屋根上のコーキングは硬化が早いので、そう長持ちはしないだろう。

肝心のスレートの下の確認もできないので、この場合は必ず専門業者に対応をしてもらおう。

【棟板金の変形や浮き】

スレートの棟板金

スレート屋根の棟には鋼製の板金カバーが被せてあり、これが変形したり浮いたりしてジョイントが開くと下地に雨水が入り込む。

本瓦と違い板金の下はすぐに棟板なので、剥がせれば下地の痛みを確認しやすい。

痛みが無いようなら板金を戻し、念のため隙間にコーキングを打って他の浸入口を探そう。

ただ棟板が痛んでいるようなら棟板金を全部外し、広範囲に確認した方が良いので専門業者へ依頼すべきだ。

また板金に錆びて穴が空いていた場合は、1カ所塞いでも他のところも次々と錆びて穴ができるので、ひとまず防水テープで応急処置をして棟板金の交換もしてもらおう。

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【板金周りのコーキング劣化】

https://homeimprovement.lovetoknow.com/image/137785~roof-caulk.jpg

出典:https://homeimprovement.lovetoknow.com/image/137785~roof-caulk.jpg

スレートの棟板金や軒先周りの板金などの隙間にコーキングが打たれていることは多いが、これも劣化により割れたり剥がれたりする。

補修自体は既存をカッターで掘り出し、打ち直しを行った上でヘラで仕上げれば良い。

覗けるようなら必ず板金下を確認をし、痛みがあるようなら専門業者へ依頼して欲しい。

入り口を塞ぐことで雨漏りは止められたとしても、内部の腐食や錆は進行する場合もあるので安心してはいけない。

【谷樋の詰まり】

谷樋

瓦屋根でも解説したように、スレート屋根の場合も谷樋にゴミ詰まりによるオーバーフローや板金の腐食によって屋根下に水が入り込み、雨漏りに繋がる。

まずは詰まりを解消した後、屋根材を剥がし、浸透箇所を確認するのだが、先述のとおり、高所作業は危険も伴う為、慣れている方以外は専門業者に依頼した方が良いだろう。

また近年の酸性雨の影響で谷樋に銅を使っていると腐食で穴が空いてしまい、そこから雨が入り込む。

https://www.priceyourjob.co.uk/replace-repair-roof-valley-cost/

出典:https://www.priceyourjob.co.uk/replace-repair-roof-valley-cost/

穴が小さければDIYで補修テープを貼り、谷樋全体に塗装をかければ一時的には進行を止められる。

ただこの場合もその下に何らかの損傷があるから雨漏りになる訳で、残念ながら谷樋を剥がさないとそれが確認できない。

谷樋下に防水シートが無かったり継ぎ目が来ているなど施工不良の可能性もあるので、谷樋の穴を補修した後にぜひ専門業者に確認してもらおう。

また谷樋が銅である限りは別の場所へ再度穴が空いてしまう可能性は高い。

もし専門業者に点検を依頼するなら、せっかくなので酸性雨の影響を受けにくいステンレスなどの材質の谷樋への交換を検討しても良いだろう。

トタン屋根(錆・ジョイント開き)

【錆による穴やすき間】

トタン屋根の雨漏り原因で一番多いのは【錆】による穴や隙間である。市販されている屋外用の防水テープは手軽に穴や、隙間を塞ぐことが出来るため、DIYに適したツールである。

まず貼る場所の塗装を紙やすりで剥がしておき、テープの付きを良くする。

次に中性洗剤を薄めた水に浸した雑巾で、削りカスや汚れをしっかりと拭き取る。この作業は、綺麗になるまで何度も繰り返し、最後に水で絞った雑巾で仕上げ拭きを行う。最後に防水テープを貼って完了である。

【ジョイントの開き】

屋根材自体にズレが起きて、隙間が出来てしまっている場合は、コーキングで補修を行う。

コーキングは、外壁や窓周りなど、家のあらゆる箇所のDIY補修で役立つ。

まずコーキングを打つ場所と周りを雑巾できれいに拭き、マスキングテープで隙間の周りにコーキングが付かないよう養生をする。

次にコーキングが付着する面に付きを補強するためのプライマーを丁寧に塗る。

その後コーキングを少し盛り上がるくらい多めに打つのがポイントだ。コーキングを打ったらヘラを使って平らに整え、乾燥してコーキング材が固まってしまう前にマスキングテープを剥がす。

コツは、複数箇所を行う場合、1箇所ごとにテープ剥がしまで行ってから次へ移るようにすることである。

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陸屋根・ベランダ(防水層/コーキング劣化・詰まり)

出典:http://www.build.com.au/7-useful-tips-choosing-right-waterproofing-company-melbourne

陸屋根とベランダの補修方法はほぼ同じ為、同時に解説を行う。ベランダは屋根に次いで雨漏りの入り口になる上位者箇所である。

【防水層の損傷】

防水層の損傷

ベランダの表面塗装の下には防水層があるが、これが劣化し割れが発生するとそこから雨水が入り込む。

他の場所と違い普段から点検をしやすい場所なので定期的にチェックをして欲しい。

【FRP・ウレタン塗装の場合】

ガラス繊維等とプラスチックを混ぜたFRPやウレタン塗料で作られた防水層の場合、割れを発見したらブラシで良く周りを洗い紙ヤスリで目荒らしをし、防水パテなどで応急処置を行う。

その下の構造体内部の損傷が心配されるので必ず専門業者に調査を依頼しよう。

【シート防水の場合】

防水層には上記の他に塩ビやゴムなどのシートで作られているものもあり、これが割れている場合はやはり洗浄と目荒らしの後、補修用の防水シートを大きめに貼る。

こちらもDIYでは内部の損傷までは確認できないので、至急専門業者に点検をしてもらおう。

特にシート各所に剥がれによる浮きが出ている場合は、シート下全体に雨水が浸入している可能性が高い。

被害は予想以上に広がっているかもしれず緊急の対応が必要だ。

【排水口の詰まり】

排水口の詰まり

排水口に落ち葉やゴミが詰まると、中に雨水が溜まったり逆流したりすることで、建物内部に隠れた樋のジョイントなどから雨漏りを引き起こす。

通常詰まりは高圧洗浄やワイヤーで押し出したり、樋をバラして除去するのだが、建物内部で詰まっているとDIYでは作業が非常に難しい。

下手に高圧洗浄をかけると更に水漏れを引き起こし、被害を拡大しかねないので専門業者に任せた方が良いだろう。

【笠木のコーキング】

出典:http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2011/060_roof_0526_01.html

ベランダの場合、囲うように腰高の壁があり、その上にある鋼製のカバーが笠木だ。この上にある手摺とのジョイント部分にコーキングが打ってあり、これが劣化し隙間が空くと雨水が浸入する。

またこの笠木の端と外壁のジョイント部分にもコーキングがあり、こちらも同様に雨漏りに繋がる部分だ。

既存コーキングをカッターなどで出来るだけ綺麗に剥がし、新たなコーキングを打ち直すことでDIYによる応急処置は可能だ。

ただこちらも笠木下の内部の腐食が心配されるので専門業者の調査は必須である。

軒先屋根(防水材の劣化・唐草の不具合)

【屋根本体の防水材の劣化】

これは屋根本体が原因の場合である。軒天の張替えDIYだけであれば、見た目は一時的に解決するが根本的な解決とはならない。

屋根の防水材の不具合であれば、屋根の補修DIY法で解説したように、その箇所の野地板などが傷んでなければ、防水テープで補修ができるので、参考にしていただきたい。

しかし、軒先に雨漏り染みが出ている場合、内部の垂木や野地板まで腐食している可能性が高い為、

軒先からの雨漏りが酷い場合には、専門業者に内部までの点検をお願いした方が安心である。

【唐草の不具合】

こちらは屋根本体が原因ではなく、軒先に付けられている水切りの役割を持つ唐草という金属板に不具合が出ており、本来雨樋に落ちるはずの雨水が、軒先から、軒天に向かってつたっている事から起きる雨漏りである。

この場合、室内に雨水が入り込むこむ原因とはなりにくいが、軒天や破風を腐食させてしまう。

唐草の補修交換は、屋根材の取り付けよりもハードルが高いため、専門業者に相談することをおすすめする。

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【屋根雨漏りの対策グッズ】

■コーキング材・ガン…劣化したコーキングの打ち直しに
■プライマー…コーキングの着きを良くする為の下地
■コーキングカッター…劣化した既存コーキング剥がしに
■ラジオペンチ…劣化した既存コーキング剥がしに
■マスキングテープ…コーキング箇所周りの養生に
■ヘラ…コーキング材のならしに
■サンドペーパー…錆取りや、パテ埋め前の目荒しに
■ブルーシート…雨漏り原因箇所を覆い、雨水の浸入を防ぐ
■養生シート…雨水で室内壁や床が塗れないよう養生
■防水テープ…ブルーシートの固定や、ジョイントのすき間を塞ぐ
■バケツ…室内に入り込んだ雨水受け
■雑巾…雨水を拭く
■土嚢袋…屋年にかぶせたブルーシートを押さえる
■脚立…屋根に上がる際に必要
■屋根用作業靴…屈曲性・防滑性に優れた作業靴

コーキング材

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プライマー

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コーキングカッター

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ラジオペンチ

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ヘラ

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マスキングテープ

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窓の雨漏りDIY修理法

ジョイントに注意したい窓まわり

窓周りからの雨漏りは建物側面と天窓に大きく分類される。

両者とも異なる材料を組み合わせている箇所なので、ジョイント部の防水施工がしっかり行われていないと雨漏りに繋がる。

ではその原因箇所と補修方法を見てみよう。

側面窓コーキング劣化

側面窓コーキング

建物側面の窓は枠と外壁の間にどうしても隙間ができるため、コーキングで防水が施されている。

しかし紫外線や風雨に晒されるので早ければ10年程度でも割れは発生する。

特にサッシ上部は雨水が溜まりやすく割れたコーキング内に入り込み、雨量が多いとサッシ枠の立ち上がりを簡単に越えてしまうのでしっかりチェックして頂きたい。

割れが発見された場合は既存のコーキングを全て撤去し、新たに打ち直すことをお勧めする。

上塗りが簡単ではあるが取れてしまうのが早いので補修の効果が弱い。

ただし内部の損傷はDIYで確認することはできないので、コーキングで応急処置をしたあとは必ず専門業者に見てもらうようにしよう。

天窓(明り取り窓)パッキン・水切シートの劣化

http://roofingsolutionsde.com/roofing/roof-repair/roof-repairs-newark-de.html

出典:http://roofingsolutionsde.com/roofing/roof-repair/roof-repairs-newark-de.html

実は天窓(スカイライト)は雨漏りの原因の上位に入る場所だ。

屋根に穴を空けている上に、雨が直に当たり日光も常に浴びている訳だから当然だろう。

間取り上どうしても明るさが欲しい時に役立ってはくれるが、その施工は慎重に行うべきで定期的なメンテナンスも行いたい部材である。

しかしその浸入口は比較的定番化しており発見しやすいのが救いである。

【ガラスパッキン】

http://roofingsolutionsde.com/roofing/roof-repair/roof-repairs-newark-de.html

出典:http://roofingsolutionsde.com/roofing/roof-repair/roof-repairs-newark-de.html

天窓のガラスと枠の間にあるゴムパッキンが、劣化により隙間が開いたりひび割れを起こして浸水する。

また開閉式の天窓ならその合わせ部分のパッキンも同様だ。

浸入口はコーナー部分のジョイントが最も多いが他の場所だとしても発見はしやすい。

DIYの補修としてはコーキングで隙間を埋める方法が良いだろう。

室内側のサッシ枠に漏れてくるので発見が早ければクロスを汚したりするだけで済む。

念のため部分的にクロスを剥がして下地を確認し、崩れているようであれば専門業者に連絡しよう。

【水切りエプロン】

http://www.rooflite.com/products/skylights

出典:http://www.rooflite.com/products/skylights

本瓦にある天窓の傾斜下手には専用の水切りシートがエプロンのように付いている。

アルミや鉛などで出来ており経年劣化で穴が空いてくるが、瓦をどかせれば交換はそれほど難しくない。

古い物を撤去し新しいシートを窓枠板金の下へ差し入れボンドで固定し、シートの手前側を瓦の重なりに挟み込む。

この時に下地を確認して腐れがあったりした場合は、下地交換など大きな補修になるので専門業者へ連絡した方が良い。

【ゴミ詰まり】

出典:http://blog.skyspec.com/featured-projects/skylight-repair-replacement/mountain-skylight-repair-evergreen/

天窓の周りの瓦の下に、鳥の巣や枯葉等のゴミ詰まりがあると雨水の流れをせき止めてしまい、天窓の周りに溜まるようになってしまう。

大雨の時などに板金の立ち上がりを越えて、防水テープの隙間などから内部に入って雨漏りを引き起こす。

前述のパッキンや防水シートに異常が無いのに雨漏りが発生する場合は、ぜひ天窓周りの瓦下にゴミが無いか点検してみよう。

この場合注意したいのは、雨漏りの発生箇所の真上が雨漏りの入り口とは限らないことだ。

一旦内部に入った雨水は中の材料を伝って離れた場所に漏れ出たりするので、範囲を広めに探るのがコツだ。

また天井内部を雨水が通った事になるのでゴミを取っても安心せず、腐食などの損傷が無いか専門業者の診断を受けて欲しい。

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【窓雨漏りの対策グッズ】

■コーキング材・ガン…劣化したコーキングの打ち直しに
■プライマー…コーキングの着きを良くする為の下地
■コーキングカッター…劣化した既存コーキング剥がしに
■ラジオペンチ…劣化した既存コーキング剥がしに
■マスキングテープ…コーキング箇所周りの養生に
■ヘラ…コーキング材のならしに
■天窓交換防水シート…天窓の防水補修に

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外壁の雨漏りDIY修理法

築年数で変わる外壁からの雨漏り

外壁の割れやコーキング割れは見た目から雨漏りの浸入口として疑いやすいが、建物の建築時期により割れが雨漏りに繋がる可能性が大きく変わる。

建てられてからおよそ20年未満の住宅は外壁と建物本体の間に通気層という数センチの空間が設けられている。

仮に外壁内に雨水が浸入しても通気層の中を流れ落ちるようになっており、建物の構造部には届きにくいので簡単には雨漏りに繋がらない。

これが築20年を越える辺りから、防水シートに覆われた構造体に直に外壁が貼られている建物が出てくる。

こうなると外壁の割れから浸入する雨水が直接防水シートにかかるので、防水シートが劣化していると雨漏りの原因になり得る。

雨漏りは刻一刻と被害が広がるので出来るだけ早く浸入口を探したい訳だが、室内壁面の雨漏りは壁内の構造がどちらかで探る場所が変わってくるので注意して欲しい。

外壁の割れ・剥がれ

外壁の割れ

もし古い建物で外壁のヒビが雨水の浸入口と疑われる場合は、コーキングで埋めてしまうのが最も手軽なDIY方法で、手が届きさえすればそれほど難しくはない。

しかしコーキングを打ったままだと目立ってはしまうので、タイミングが合えば外壁の塗装を一緒に行なうのも良いだろう。

コーキングの上に塗膜ができるので持ちが違うし、足場も組むので高い位置の補修も可能になる。

コーキングの割れ

出典:https://inspectapedia.com/structure/Concrete_Crack_Repairs_Sealants.php

外壁のコーキング割れの場合も上記の外壁の割れと同様、コーキング補修でDIYが可能だ。

ただし上塗りではなく既存をしっかり剥がして新たに打ち直すのがお勧めである。

距離があったり場所が高いようなら綺麗に仕上げるのは難しいので、専門業者に依頼するのも良いだろう。

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【外壁雨漏りの対策グッズ】

■コーキング材・ガン…劣化したコーキングの打ち直しに
■プライマー…コーキングの着きを良くする為の下地
■コーキングカッター…劣化した既存コーキング剥がしに
■ラジオペンチ…劣化した既存コーキング剥がしに
■マスキングテープ…コーキング箇所周りの養生に
■ヘラ…コーキング材のならしに
■外壁用塗料…コーキング打ちの後に目立たなくする為必要であれば

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サンルームの雨漏りDIY修理法

コーキングの劣化によるすき間

ガラスやアクリル板のコーキングが劣化が原因の場合、窓の修理方法でもお伝えしたように、既存のコーキングを全て撤去し、新たに打ち直すことをお勧めする。

手順は、コーキングが接着している面を専用のコーキングカッターで切り離し、ラジオペンチで引っ張り出したら接着面に残っているコーキングをきれいに剥がす。

劣化した既存コーキングを綺麗に外すと新しいコーキング材の付きが良くなり長持ちする。

コーキング施工面に入らないように周辺にマスキングテープで養生し、付きを良くするプライマーを接着面に塗る。コーキングはしっかりと厚みを持って打ち、ヘラで形を整えて、コーキング材が固まる前に養生テープを剥がす。

ネジのゆるみ・パッキンの劣化

ネジのゆるみは、単純に閉めなおしたら良いよ思うが、フレームとネジに錆が発生していれば、サンドペーパーで丁寧に取り除き、綺麗なネジで閉めなおす。

ネジを閉めなおしても尚、雨漏りが起きる場合はフレーム部分のパッキン自体が劣化しているので交換が必要となる。パッキンの交換が必要な場合は、サッシとガラスを取り外さなければならず、DIYはおすすめしない。

参考までに手順をお伝えすると、既存パッキンから必要な長さを採寸→固定ビスを外し、サッシを取り外し分解する→既存パッキンをガラス板から外す→新しいパッキンをガラスに巻きつける→逆の手順でサッシを組みなおす。

サンルームのパッキン交換は大掛かりであり、危険性や失敗する可能性が高い為、専門業者にお願いしてほしい。

【サンルーム雨漏りの対策グッズ】

■コーキング材・ガン…劣化したコーキングの打ち直しに
■プライマー…コーキングの着きを良くする為の下地
■コーキングカッター…劣化した既存コーキング剥がしに
■ラジオペンチ…劣化した既存コーキング剥がしに
■マスキングテープ…コーキング箇所周りの養生に
■ヘラ…コーキング材のならしに
■サンドペーパー…錆取りに
■ブルーシート…雨漏り原因箇所を覆い、雨水の浸入を防ぐ
■防水テープ…ブルーシートの固定や、ジョイントのすき間を塞ぐ
■バケツ…室内に入り込んだ雨水受け
■雑巾…雨水を拭く
■ドライバー…固定ビスの取り付け取り外しに

雨樋の雨漏りDIY修理法

エルボ―や樋に詰まったゴミ

雨樋は屋根に落ちた雨水を、スムーズに流し出す役割を行っている。この樋にゴミ、特に落ち葉などが詰まると、雨水が溢れて、屋根や外壁に雨水が当たったり、留まったりして、雨漏りの原因となる。

詰まったゴミや落ち葉の取り除きは補修まではいかないものの、放置しておくと落ち葉などは腐葉土のようになり、その重みで樋の破損にも繋がる。

年に1回程度は掃除をする、または建物付近に大きな木がある場合などは、落ち葉除けネットの装着等を検討いただきたい。

一階部分の掃除は脚立で届くと思うが、二階部分の樋は高所となる為、スライダーと呼ばれる長い梯子を使ったり、屋根に登って作業を行ったりしなければならない。よって二階以上の清掃は危険が伴う為、業者にまかせた方が良い。

エルボ―というL字型になっている部材に葉やゴミが蓄積してしまっている場合には、その部分を取り外す必要が出てくる。

横樋は上が開いているので、簡単にゴミを取り除けるが、縦樋は道具が必要である。球状に丸めた布や、丸いブラシを用意して金属製のワイヤーにしっかりと取り付け、集水器から入れて、ワイヤーを引っ張ることで中の掃除をすることが出来る。

後に紹介する対策グッズでは市販で使えるクリーナーも紹介しているので参考にしていただきたい。

紹介した作業を行っても改善しない場合は、部材の中に固形物が付着しているなどが考えられる為、問題箇所を特定し、はずすorカットして取り除く。カットする場合は樋の部材交換となる。

交換を行う際には適した部材を探す必要がある。その場合は下記に、自分で部材を探す方法を紹介しているのでご覧いただきたい。

「雨樋のメーカーや品番はどこを見ればわかる?DIY交換のための確認マニュアル」

https://shufukulabo.com/toy-maker

集水器や樋の破損

雨樋で多いのは歪みで、その他は、ひび割れや欠け等の破損が起きていた場合には、部分補修か部分交換が必要である。交換の場合は先にお伝えした、「雨樋のメーカーや品番はどこを見ればわかる?DIY交換のための確認マニュアル」を参照いただきたい。

ひび割れや小さな欠けであれば、屋根材のDIY補修方法でも紹介した防水テープが使える。損傷個所をカバーするように巻き付ければ完了し、雨漏りは抑えられるだろう。ただし、これは簡易な応急処置である為、次に大雨が来る前に、部材交換を行っていただきたい。

樋部材には破損はなく、樋を固定している金具に痛みがあり、歪みなどが出ていた場合は、同じく新しい物に交換するのが確実である。

【雨樋雨漏りの対策グッズ】

■パイプクリーナー…縦樋の中のゴミを取り除く
■落ち葉よけネット…横樋に設置して落ち葉の入り込みを防ぐ
■防水テープ…樋の破損個所をカバーする
■脚立…清掃の際に使用

パイプクリーナー

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落ち葉除けネット

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アンテナ関係の雨漏りDIY修理法

アンテナ線の暴れや取り付け不備

強風などの際に、アンテナからひかれた線が暴れ、それが屋根に干渉してしまい、屋根材にズレなどが起きる場合がある。

また屋根下からは、雨樋に沿うように、樋のフチを伝う様に固定される事が多いのだが、その取り付けが外れてしまい、アンテナ線が垂れてしまっている場合は、そこから雨水が伝ってきて雨漏りとなる。

この場合は、アンテナ線が屋根に干渉しないように、アングル(L字型の金具)やビスから引っ張ってくるように、線がたわまないように固定しなおすと良い。

ただし、屋根でも雨樋でも二階以上であれば高所で危険を伴う為、屋根のズレ直しと共に業者に依頼する方が安心である。

アンテナ倒壊や固定金具の取り付け不備

アンテナ自体を取り付ける固定金具(釘・ビス)を止める際に、取り付け方が悪く、
屋根材に破損が出てしまい、そこから雨漏りが発生してしまう場合がある。
これは施工業者の技術不足であり、アンテナ工事をしてから雨漏りが発生したなど、
施工不備が原因であることが明らかであれば、取り付けた施工側に連絡をして、
対応をお願いしよう。
また施工不備でなくとも、大きな台風等によってアンテナが倒れた場合にも
屋根材を破損してしまい雨漏りが発生してしまう場合がある。
これは自然災害が原因であり、また高所での作業となる為、
後に紹介している、火災保険を活用した修理に慣れている業者に
修理を依頼することをおすすめする。

【アンテナ線雨漏りの対策グッズ】

■結束バンド…アンテナ線のたるみを応急処置として樋に這わせる為のもの
■脚立…問題箇所が1階屋根・樋部分であれば状況確認の為に

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DIYの際に押えておくべき安全対策

雨漏りのDIYで最も気にして頂きたいのが安全面だ。

場所が屋根上や高所の外壁などの場合、作業に熟練している専門業者でさえ必ずヘルメットや安全帯を着用する。

 ちょっとした滑りや躓きで落下の危険があり最悪命を落としかねないからだ。

特に雨や足元が濡れている場合はDIYの作業はもちろん、浸入口を探す場合でも決して高所には上がらないで頂きたい。

またわずかな揺れでもバランスを崩すことがあるので風が強い日も要注意だ。

くれぐれも足元が乾いていて風のない日を選んで、細心の注意を払いながら作業をして頂きたい。

ヘルメットの着用

ヘルメットの着用

高所作業は本当に命に関わり、例え平屋の屋根上からでも落ち方が悪ければケガだけでは済まない。

大げさに思われるかもしれないが屋根上などで作業をする場合はヘルメットを着用して頂きたい。

値段はシンプルなものなら1,000円強で手に入る。

ちょっとオシャレなアメリカンタイプでも2〜3,000円といったところで万一を考えれば大変安い出費だ。

次にいつ出番が来るかわからないような工具にお金をかけるなら、安全面に払った方がよっぽど有意義である。

ヘルメットは大地震などの災害の時にも使えるので防災グッズとして考えることもできる。

なぜ足場を設置するのか

なぜ足場を設置するのか

なぜ専門業者は足場を設置するのかと言えば安全面を第一に考えに他ならない。

もちろん全ての工事に足場が必要になる訳ではないが、もし見積りに計上された場合は安全を優先に考えているのだと理解して欲しい。

まれに足場は不要だろうと減額を求める依頼主もいるが、自宅の工事で事故が起こった時のことを考えて頂きたい。

そして足場にはもう一つ作業がしやすいというメリットがあり、それは仕上がりの確実性、綺麗さ、丁寧さに繋がる。

ここがDIYと大きく違うところで金額をかける意義にもなってくる。

もちろんDIYで十分な修理ができることもあるが、長い目で見てプロに依頼すべき修理もあるのでその判断は冷静に行なって頂きたい。

業者に頼んだ方が良いケースとは?

DIYでの雨漏り修理は費用を抑える上では大変有効だが、一方で専門業者に頼んだ方が結局は良いケースもある。

闇雲に業者に頼むと高いからとDIYにこだわるのではなく、適材適所で客観的に考えることが大切だ。

ここでは業者へ依頼した方が妥当なケースを紹介しよう。

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作業場所が危険

作業場所が危険

前項でも触れたがDIYでケガをしてしまっては元も子もない。

特に2階以上の屋根上などは大変危険でケガでは済まないこともあるので、基本的には専門業者へ依頼して欲しい。

またそういった場所では不安定で作業が行いにくく、仕上がりが悪くなる可能性もあるだろう。

修理部分がすぐにまた痛んでしまうようなら、DIYで安く抑えた意味がなくなってしまうので無理な修理は控えた方が良いだろう。

範囲が広くDIYでは時間がかかる

範囲が広くDIYでは時間がかかる

瓦をどかしてみたら下地の痛みが広範囲だったり、ベランダのシートの剥がれが思ったより多かったりと、修理に時間がかかるような場合も業者へ依頼すべきだろう。

最も避けたいのが屋根瓦を剥がしているうちに大雨が降ってきて、下地や構造部分などが雨に濡れて更に痛んでしまう2次被害だ。

これでは何のために修理をしているのかわからなくなってしまう。

特にDIYで犯しがちなミスは作業に取りかかってみたら予想以上に時間がかかり、日をまたいでしまったり、仕事をしている方なら次の休みまで作業が空いてしまうことである。

最初の段階で範囲が広そうだと感じたら無理をせず専門業者に依頼をするようにしよう。

内部の被害が考えられる

内部の被害が考えられる

表面上の損傷はDIYでも可能だが、内部に被害が及んでいる場合は専門業者でないと修理は難しい。

これが最もDIYと専門業者の修理を分けるところだろう。

また場所によってはかなり表層材を剥がしていかないと、内部被害があるかどうかさえわからない事もある。

いずれにしてもDIYで可能なのは表面の応急処置であり、大切な我が家を長く安心して住めるように直すためにも、任せるべき所はプロに依頼して欲しい。

業者の選び方のポイントは3つ

業者の選び方のポイントは3つ

雨漏り修理を依頼する専門業者選びは、普段慣れていないことなのでとても難しい。

適正な金額でしっかり直してくれる専門業者を選びたいし、特に雨漏りの場合残念ながら再発の可能性も十分にあるので、アフターケアまでしっかりした業者を選びたいところだ。

そこでここでは真面目でしっかりした業者かどうかの判断の材料となる見分け方をお伝えしたい。

工程の説明を行なうか?

工程の説明を行なうか?

まず見積りの説明の際に工程の細かな説明があるかをチェックしよう。

工程を細かく説明するということは、その工事は必ず行なうという約束でもあり、手抜きをしないことにも繋がる。

実際に工事を始めると、行なわなくて済む工程も出てくるし、逆に追加になる工程もあるだろうがこの場合も必ず報告をしてくれるか確認したい。

また完了後の報告も写真付きで行なってくれるようなら、真面目に取り組んでいる業者と思って良いだろう。

例え全ての項目がわからくても説明してくれる姿勢が重要なのである。

すぐに契約を迫ってこないか?

すぐに契約を迫ってこないか?

これは雨漏りの修理に限らないが仕事に焦っている業者の典型的なパターンである。

比較されたりゆっくり考えられてしまうと困る事情があるからで、大抵は割高だったり一式を多用した雑な見積りだったりする。

雨漏りは確かに一刻も早く修理をしたいところだが、そこにつけ込んだり余計に不安をあおるような業者は避けるべきだ。

仕事に困っていない優良な業者はお客を焦らせる必要がなく、しっかり検討する時間を与えてくれる。

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会社は遠くないか?

会社は遠くないか?

これは仕事ぶりとは関係ないかもしれないが、アフターケアが重要な雨漏りでは会社が遠いと結構困る事が多い。

再発した際にすぐに駆けつけてもらえる距離にある方がいざと言う時に安心だ。

またアフターケアはお金にならないと考える業者も多いので、中には遠い現場だと何かと理由を付けて行きたがらない者もいる。

何かあった時にはすぐに駆けつけてくれる業者を選びたい。

丸分かり!金額相場一覧

丸分かり!金額相場一覧

ここでは雨漏り修理の金額相場をお伝えする。

注意して頂きたいのが雨漏りの修理は天井を剥がしてみたら被害が予想以上に広かった、などフタを開けてみないとわからない部分があることだ。

また作業に必要と判断すれば足場代が追加になり、範囲にもよるが10〜20万円程度上乗せになる。

追加の費用が出やすい工事なので、予算は多少ゆとりを持っておこう。

屋根周り

瓦浮きずれ補修3〜5万円
交換(範囲により高額になる場合有り)5〜10万円
漆喰打ち直し30〜50万円
棟瓦補修10〜30万円
棟板金補修5〜20万円
スレート瓦葺き替え100〜150万円
スレート瓦カバー工法70〜90万円
本瓦葺き替え120〜150万

ベランダその他

バルコニー防水補修(トップコート全面塗装含む)10〜20万円
外壁コーキング打ち替え(全面)40〜50万円
コーキング部分補修(窓、屋根、外壁、笠木周りなど)3〜5万円
外壁割れ補修2〜3万円
雨樋詰まり2万円〜

火災保険の利用で自己負担金を大幅に減らす!

火災保険の利用で自己負担金を大幅に減らす!

雨漏り修理の費用は高額になるケースもあり、大きな家計の負担になるだろう。

しかし意外に思われるかもしれないが、火災保険を利用することでその修理費用を補償されるケースもあるのだ。

具体的には雨漏りの入り口となる損傷が台風や大雪、雹などの自然災害によって起きた場合は、それらを補償する特約が火災保険に付いていれば修理費用などが支払われる可能性がある。

以下でその確認と手続きの方法を解説する。

保険内容の確認

まず火災保険の証券や契約の時にもらった説明書類で自然災害の特約が付いているか確認して欲しい。

もし、わからなかったり書類が見つからない場合は保険会社へ電話をして問い合わせてみよう。

ポイントは修理に手を付ける前に確認と申請を行なうことだ。

保険会社へ申請する前に工事を行なっていると保険が下りない可能性があるので注意しよう。

申請方法

1.保険会社へ補償の申請をすることを伝え必要書類を送ってもらう。

2.申請書類と状況報告書、修理の見積書を作成し保険会社へ送る。

3.保険会社から派遣される損害鑑定人に状況を確認してもらう。

4.申請書類や鑑定人の報告を元に保険会社が審査を行なう。

5.審査が承認されると保険金の支払いが決定し、工事に取りかかれる。

保険利用はDIYでは難しい

残念ながらDIYで修理を行う場合は保険を利用するのは難しい。

今回の雨漏りの原因が自然災害であることを、確実に伝える状況報告書は慣れないと作成するのが難しいからだ。

しかも自分で作成するのはとても時間がかかってしまう。

そこで火災保険を利用するのであれば、保険申請の経験豊富な専門業者へ依頼する方が賢明だ。

書類作成も確実だろうし事態は雨漏りなのでスピーディーに対応してくれるだろう。

ただ経験の少ない専門業者に依頼をしてしまうと、時間がかかりまた雨が降ってきてしまうだけでなく、最悪不手際で申請が下りないケースもあるようだ。

火災保険を利用する際は申請の経験を確認した上で依頼先を決めるようにしよう。

まとめ

まとめ

雨漏りのDIYは器用な方なら出来ることは確かにある。

しかし内部被害やかかる時間を考慮すると、あくまでDIYは応急処置であることはしっかり承知しておいて頂きたい。

目に見えない箇所の損傷、腐食や錆は、知らないうちに進行してある日突然重症化して現れる。

その時の修理費は内部の大規模な修理となり高額になってしまう。

早めに対処を行ない程度が軽いうちであれば費用も安く済むし、火災保険の利用で自己負担を抑えられる可能性もある。

人間の病気と同じで初期状態のうちにしっかり手を打っておくことで、大病にならずに済むのだ。

ぜひ大切な住まいのためにもDIYでその場の雨漏りが止まっても安心せず、必ず専門業者の点検調査を行なって頂きたい。

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【記事監修】 山田博保

株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。

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