コロニアル屋根とは?価格・施工方法・寿命など基礎知識まとめ解説!

「コロニアル屋根はどんな屋根?他の屋根材との違いは?」

コロニアル屋根は、多くの家の屋根に採用されている屋根材である。街を歩きながら家々の屋根を見上げると、かなりの確率でコロニアル屋根を確認することができる。機能性が高く、デザインも豊富なものを選べるとあって、多くの住宅の屋根材として親しまれているという現状があるのだ。

そんなコロニアル屋根も経年により劣化し、リフォームが必要な時期がやってくる。本記事においては、コロニアル屋根に関する基礎知識を詳細にまとめるとともに、リフォーム時に注意すべきコロニアルならではの事情を解説していく。コロニアル屋根を屋根材として採用し、近い、遠いに関わらず将来リフォームを考えている方にとって絶対に外せない知識を盛り込みたいと思う。

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この記事読むことで理解できること

コロニアル屋根はどんな屋根?他の屋根材との違いは?

「コロニアル屋根はどんな屋根?他の屋根材との違いは?」

具体的にコロニアル屋根とはどのような屋根なのだろうか。この記事を読んでいる方の中には、「そもそも自分の家の屋根材がどのメーカーの何という商品を使っているのか、どんな素材なのかもよく分からない」という方も一定数いらっしゃるかもしれない。

屋根は普段から目の届かない場所にあるということもあり、これは致し方のないことかもしれない。むしろ「雨漏りしなければ、屋根材について興味を持ったこともない」という場合もあるだろう。

しかしながら、新築からある程度の年月が経過し、防水塗料の塗り替え、屋根材の葺き替えを検討しなければならない時期になってくると、そうも言っていられない。

屋根材ごとにかかる費用も違えば、どのような工法が適しているのかも違う。また、適切な工事周期さえも屋根材や屋根の置かれた状況によって異なるのだ。つまりこうした事実を踏まえ、自分の家に採用されている屋根材に関する正しい知識を持ち、正しく知り、様々な環境からメンテナンス周期を見極め、適切なメンテナンスを適宜行っていくことが、屋根の性能を最大限発揮し、長期間にわたって快適に暮らし続けるための鍵となるのだ。

 

コロニアル屋根とは?屋根メーカーと使用率について

コロニアル屋根とは?屋根メーカーと使用率について

コロニアル屋根は、「スレート」「カラーベスト」とも呼ばれることがある。

セメントを主原料としており、表面には無機系の塗膜が塗布されている。したがって、軽量で撥水性が高いのが特徴である。

「コロニアル」「スレート」「カラーベスト」など、同一の屋根材なのに複数の呼び方があるのは、建材メーカーが「コロニアル」の商品名で発売しており、そうした呼び名が現場で定着したからだと思われる。

ちなみにコロニアルは、旧クボタ松下電工外装株式会社(現:ケイミュー)が発売している商品名である。現在ケイミューではコロニアルグラッサコロニアルクァッドなどの製品ラインがある。これらの屋根材は呼び名が違えどほぼ全て同じ性質の屋根材である。

【コロニアルの屋根メーカー:ケイミュー株式会社】

ケイミューはコロニアル屋根を販売する日本最大メーカーだ。昔のコロニアルには石綿(アスベスト)が含有されていたが、現在では法の改定によりアスベストの使用を一切禁止されるようになった。

ただし年代によってアスベストが含まれているコロニアルもある。社名が変更される前(クボタ、松下電工)の製品には石綿が含まれているものがあるため注意していただきたい。ほんの一部であるが商品名と製造時期、アスベストの有無を下記に記す。

商品名製造時期法規制
コロニアル昭和36〜昭和61年対象(石綿含有)
ニューコロニアル昭和54〜平成13年対象(石綿含有)
ランバート昭和63〜平成6年対象(石綿含有)
ニューランバート平成7〜平成13年対象(石綿含有)
ミュータス昭和63〜平成6年対象(石綿含有)
ニューミュータス平成7〜平成13年対象(石綿含有)
セイバリー平成8〜平成13年対象(石綿含有)
アーバニー昭和57〜平成6年対象(石綿含有)
ニューアーバニー平成6〜平成13年対象(石綿含有)
↓下記から法規制を受けない製品
コロニアルNEO平成13年〜(現在製造中止)受けない
ミュータスNEO平成13〜平成17年受けない
セイバリーNEO平成13〜(現在製造中止)受けない
アーバニーグラッサ平成13〜平成17年受けない
コロニアルクァッド現在製造中受けない
コロニアルグラッサ現在製造中受けない

その他にも石綿が含有されている製品もあるが数も多いため省略させていただく。上記の表に該当するものがない場合やもっと詳しく知りたいという方は下記のケイミューのホームページにある「石綿(アスベスト)に関する見解書」を参照していただきたい。

ケイミュー「石綿(アスベスト)に関する見解書」:https://www.kmew.co.jp/kenkai/

石綿含有の商品は平成18年9月1日より「労働安全衛生法施行令」および「石綿障害予防規則」の一部が改正された。これにより石綿含有率が「1%を超えるもの」から「0.1%を超えるもの」に改められた。

つまり平成18年(2006年)以前のコロニアルはアスベストが含まれている可能性がある。アスベストを含有しているコロニアルは解体費がアスベスト含有廃棄物として扱われるため高くなる。しかし、法規制された年代以前の製品でも法の規制を受けないコロニアルもあるため解体や屋根の葺き替えを行う場合は事前にチェックしておくといいだろう。

【コロニアルの使用率】

現在のコロニアルは石綿に係る法規制の対象とはならないため安全に使用ができる。製品価格と施工性の容易さから現在の新築に多く採用されている屋根材である。「住宅金融支援機構の住宅仕様実態調査」によるとスレート瓦は32.7%の使用率となっている。現在屋根材の使用率トップは「ガルバリウム鋼板またはジンカリウム鋼板」の37.8%だ。

これらは全体の使用率の結果であり地域によって使用率は異なる。北海道では「ガルバリウム鋼板またはジンカリウム鋼板」の使用率が55.5%と最も高くなっている。

それに代わり首都圏ではスレート瓦の方が使用率は高く61.9%。「ガルバリウム鋼板またはジンカリウム鋼板」は14.6%と全体から見ると使用率は下がっている。このことから地域の特性により屋根材の使用率が変わるのが見て取ることができる。詳しくは「住宅金融支援機構の住宅仕様実態調査」を参照していただきたい。

「住宅金融支援機構の住宅仕様実態調査」:

https://www.jhf.go.jp/about/research/tech_flat35_siyou.html#SUB1

PDF:https://www.jhf.go.jp/files/400346801.pdf

 

屋根材選定に必要な屋根形状の種類と屋根勾配

屋根材を選ぶ際は屋根の形状と勾配に気をつけていただきたい。

コロニアル屋根はどの屋根形状にも合う柔軟性があるが、屋根形状により施工面積数や雨仕舞い(雨が入らない処置をすること)、役物(屋根の金属部材)の使用割合が変わり工事費用に差がでてくる。

屋根の葺き替えなどリフォームを検討している方は自分の家の屋根形状や屋根勾配について把握しておくといいだろう。一般的な屋根の形状は下記になる。

【切妻屋根】

【切妻屋根】

軒先が両端の二方向にあり、建物正面から見ると屋根が三角形になっている一般的な屋根形状。

【寄棟】

【寄棟】

軒先が四方にあり上空から見ると面が4つある屋根形状となる。軒先が四方あるため雨樋の設置は屋根(軒先)を囲うように設置しなければならない。

【片流れ】

【片流れ】

屋根面が1面のみで一方向に流れる(斜面)シンプルな屋根形状。費用面を抑えられるメリットはあるが、雨仕舞いがしっかりされていないと雨漏りが発生する原因となる。

【入母屋】

【入母屋】

屋根上部は切妻のように二方向に流れがあり、下部は寄棟のように四方の流れを持つ屋根形状。伝統的屋根形式の一つで切妻や寄棟よりも格式が高い形式として重んじられた。

【陸屋根】

【陸屋根】

主にRC造(鉄筋コンクリート)やS造(鉄骨)に用いられる屋根形状で屋根面がほぼ平らに仕上げられている。ビルや高層建物のほとんどは陸屋根となっている。

【屋根勾配】

屋根勾配とは、屋根の斜面の角度のことをいう。屋根の勾配がきつくなるほど斜面の角度は高くなり、勾配が緩いほど斜面はなだらかになる。屋根勾配は「寸」で表され2寸勾配、3寸勾配、4寸勾配など数字が大きくなるにつれて斜面がきつくなる。

4寸勾配以上の屋根は施工の際に危険なため足場が必要になる。また、6寸以上となる屋根は屋根面が作業床としてみなされない可能性があり、その場合は通常の足場に加えて屋根足場の設置も必要だ。

また、屋根材も屋根勾配と深く関係してくる。葺く屋根材によっては適さない屋根勾配もあるため注意しなければならない。ケイミューのコロニアルグラッサは2.5寸以上が対応勾配となっている。

ただし、地域や屋根の流れ長さによって基準も異なるため詳しくはケイミューの設計施工マニュアルの確認が必要だ。下記には屋根材別に一般的に言われている対応可能な屋根勾配を記す。

屋根材必要勾配
コロニアル3寸以上
ガルバリウム鋼板2.5寸以上
瓦屋根4寸以上
瓦棒1.5寸以上
立平0.5寸以上

もう一度繰り返すことになるが上記の表は一般的な数値であり、実際は施工する屋根材の施工基準と地域、現在の屋根形状によって対応が可能か変わる。そのため上記の表はあくまでも目安として見ていただきたい。

 

コロニアル屋根のメリット・デメリット

【メリット①:種類・カラーバリュエーションが豊富】

メリット①:種類・カラーバリュエーションが豊富

冒頭でも述べたようにコロニアル屋根は日本において普及率の高い屋根材の一つであり、近年ではメーカー各社から多くの種類・カラーバリュエーションの製品が発売されている。

それゆえ、どのような雰囲気の住宅にも合わせやすい屋根材である。このことがコロニアル屋根の人気の理由の一つと言える。

瓦屋根などは和風の建築様式に特にマッチするというイメージがあるため、広くどのような形の建築にも合わせられるというのは、選ぶ側から見ても一つのメリットであると言える。好きな外壁材やエクステリアの雰囲気と屋根材がデザイン的にマッチしやすいというのは、目指す家の雰囲気を考える上でも一つのアドバンテージである。

【メリット②:軽量で耐震性〇】

メリット②:軽量で耐震性〇

瓦などの比較的「重い」と言われる屋根材と比較しても、コロニアル屋根は軽量なのが特徴であり、メリットであるとも言える。

屋根材の軽量化は、耐震性の向上に寄与する要素であるというのはご存じないかもしれない。大きな地震が起こった時に、屋根が重かったらどうだろう?いわゆる「頭でっかち」の状況だと、揺れが増幅することは想像に難くない。屋根材を軽量にすることで、地震の揺れの影響を抑えることに繋がるのだ。

「地震大国」とも呼ばれる日本に住む以上は、地震への備えを充実させることは常識とも言える。いつ、どこで巨大な地震災害が発生しても不思議ではない。屋根材を軽量化するというのは、地震に強い家を作るという観点と一体不可分のことであると言える。屋根の軽量化によって地震の揺れを抑えることは、家の中に置かれている家具や家電を始め、大切な家族の命を守るということに繋がるかもしれないのだ。こうした考えは、家づくりやリフォームを考える上では忘れないでおいていただきたい。

屋根材おおよその重量(㎡)
40kg
コロニアル20kg
ガルバリウム鋼板6kg

【メリット③:耐用年数(寿命)が長い】

メリット③:耐用年数が長い

コロニアル屋根のメリットは、耐用年数が長いということである。概ね20年以上は本来の機能を発揮し続けることが可能であり、耐用年数が特に長いものだと30年以上という製品もある。ただし、メンテナンスフリーで性能が維持できるかというと、そうとも言えない。

屋根材は24時間365日にわたって、常時家の外の気候の影響を受け続けている。文字通り1分も休まず、家族の暮らしを支えてくれているのである。したがって、太陽光線の紫外線や台風、竜巻発生時の雨や風の影響により劣化が進行したり、物理的に損傷したりする。

経年劣化は新築直後から進行を開始するものであり、その進行を止めることはできない。しかし、定期的なメンテナンスにより、劣化の進行を少しでも遅らせることはできる。

具体的には、定期的に屋根塗料の塗り替えを行うことをおすすめする。塗料の塗り替えをすることによりコロニアル屋根の防水性能を維持することができ、部屋内への雨漏りのリスクを軽減することが可能だ。

塗料の塗り替えはおおむね10年に1度行うべきというのが世間一般的な認識であるが、きっかり10年で行うというものでもない。むしろ、メーカーの推奨メンテナンス時期に工事を行う例の方が稀である。

実際の施工判断は、屋根材自体の劣化状況が鍵となる。チョーキング現象やカビ・コケの発生など、コロニアル屋根は何らかの形で劣化のサインを出しているため、そうした兆候を見逃さず、劣化状況に即したメンテナンスを行う必要がある。

こうした適切なメンテナンスを経て、コロニアル屋根は長くて30年程度の耐用年数を全うすることができるのだ。間違っても、建材メーカーが発表する耐用年数が30年だからと言って30年間何の措置も施さなくても良いと思うことは避けた方が良いだろう。劣化状況を都度確認し、適切な措置を施すことは、家の安全と家族の暮らしを保全することとイコールの関係にあるのだ。

屋根材耐用年数(寿命)メンテナンス周期
コロニアル20〜30年約10年ごと
日本瓦50年〜約30年ごと
セメント瓦30〜40年約10〜15年ごと
ガルバリウム鋼板25〜30年約10〜15年ごと
アスファルトシングル20〜30年約20〜30年ごと
トタン屋根10〜20年約10〜15年ごと

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【メリット④:施工費が安価】

メリット④:施工費が安価

コロニアル屋根は、施工費・材料費などの費用が安価であるという面がある。これは大きな魅力なのではないだろうか。新築の時点で屋根材にかける建築費や材料費を節約できれば、その節約した費用を外観やインテリアの充実にあてることができる。

他の種類の屋根材と比べ、コロニアル屋根が性能面で劣らないという前提に立つならば、コロニアル屋根の施工によって施工費を節約できるということになる。

また、施工費・材料費を節約できるということは、もう一つ大きな利点がある。それは、新築の時点から数十年経過した後の話である。

例えばコロニアル屋根が耐用年数を全うすると、新しい屋根材への葺き替えが必要となる。葺き替えとは、従来の屋根材を撤去して新しい屋根材を葺き直す工法であり、屋根や家の性能を長期間に渡って存続させていくために必要なものである。

屋根葺き替えの際に、これまでと同じコロニアル屋根を選択することによって、またここでもリフォーム費用の節約が可能になるのだ。屋根リフォームにかかる費用については、最初に家を建てた段階から数十年先を見越して計画的に貯めていくのが理想的な考えだが、実際はなかなか難しいだろう。

日々の生活費や教育費などで家計に余裕がなく、屋根リフォームを見据えた資金計画を組むことができないのが実情ではないだろうか。屋根葺き替えでコロニアル屋根を採用すると、こうした出費を節約できると考えられる。これは、家計にとっても大きな利点と言える。

【メリット⑤:対応できる業者が多い】

【メリット⑤:対応できる業者が多い】

コロニアルで屋根を葺くメリットは施工対応できる業者が多いということだ。一見見逃されやすいことだが対応可能な業者が多いというのは大きなメリットである。

なぜなら、対応できる業者が少なければ修理する時や再度屋根を葺く時にどこへ依頼すればいいか探すのに苦労するからだ。また、対応できる業者が少ないということは市場価値としても低いため工事費用は高めとなる。

その点コロニアルは現在の新築住宅に多く普及しているため施工できる業者も多い。コロニアルを専門とする業者がいるくらいだ。

ただし、コロニアルを専門とする業者は瓦材に対応できないケースがある。そのためコロニアルが施工できるのなら瓦も葺けるということにはならないので注意していただきたい。

同じ屋根材であっても施工方法は材によって異なるため選定する屋根材の施工実績があるか確認し、対応してくれるかどうか相談することをおすすめする。コロニアルに対応できる業者は、その他に多く普及しているガルバリウム鋼板の屋根材や立平、瓦棒などの金属屋根に対応しているケースが多い。

【デメリット①:劣化や外的要因により割れや欠けが発生しやすい】

【デメリット①:劣化や外的要因により割れや欠けが発生しやすい】

コロニアル屋根は前述したようにセメントを主原料とする硬質な屋根材である。硬いために柔軟性に乏しく、工事の時に作業員が踏んだだけでも割れることがある。さらに、台風上陸時などに物が飛来してきた時にも割れることもある。

割れや欠けが発生するのは物理的な要因だけではない。コロニアル屋根は劣化が進むと、表面に施された無機塗膜が剥がれるため、セメント素材自体が露出することとなる。

これにより、屋根材自体に水分を含みやすくなる。水分が浸透したコロニアル屋根は、昼夜の温度差などによって収縮と膨張を繰り返すようになる。この仕組みにより、割れや欠けが起こるのだ。

コロニアル屋根が割れてしまうと、その部分から雨水が侵入して下地材まで浸透し、やがて室内への漏水の原因となることがあるため要注意だ。塗装などの定期的なメンテナンスを行うのは、普段はほとんど目に触れることのない屋根材に割れがないかを専門家の目視にて確認するという意図もある。屋根の状況は実際に屋根の上に上がってみないとわからないのだ。

【デメリット②:コケ・カビが生えることがある】

【デメリット②:コケ・カビが生えることがある】

コロニアル屋根は経年劣化と共に水分が浸透しやすくなるというメカニズムは上述の通りである。

コロニアル屋根自体に水分が浸透してしまうとコケやカビが発生する要因となり得る。コケやカビが所見され始めると、塗料の塗り替えや屋根材の葺き替え時期にあると判断してもいいだろう。

【デメリット③:建築年によってはアスベストを含有していることがある】

デメリット③:建築年によってはアスベストを含有していることがある

アスベストとは、「石綿」と呼ばれる鉱石の一種である。建築資材に流用すると高い断熱性を発揮し、安価であったためにかつては「奇跡の鉱物」とまで言われたものの、飛散したアスベストが体内に取り込まれると肺がんなどの発症原因になることが証明されたため、2006年以降、アスベスト含有率が0.1%以上の製品の出荷が禁止されている。

要するに、2006年以前に施工されたコロニアル屋根については、アスベストが含まれる可能性が高いということである。コロニアル屋根に含まれるアスベストについては、普段は飛散等のリスクは低いものの、雨漏り等を原因として部屋内にアスベストを含有した水が侵入する可能性や解体作業時にアスベスト飛散のリスクがあるため、人体への影響が絶対にないとは言い切れないのが現状である。

アスベストを含むコロニアル屋根の撤去については、通常の撤去作業よりも廃材処分費を含む解体費自体が高くなることがある。

解体費や処分費だけで概ね2~5倍程度高いと思った方が良いかもしれない。アスベストは廃棄時に厳重に梱包しなければならず、処分についてもベストな解決策が見つかっていないため埋め立てることしかできないことから、手間も費用も掛かるのだ。

 

ルーフィングの防水性能と野地板の耐用年数

ルーフィングの防水性能と野地板の耐用年数

屋根の構造は野地板(構造用合板)の上にルーフィング、その上に屋根材となる。屋根の構造で最も重要と言えるのがルーフィングだ。

屋根が雨漏りしないのはルーフィングが敷かれているからであり、どんなに屋根材が新品であってもルーフィングが劣化していたり、穴が空いていたりすれば雨漏りは起きる。

また、野地板が劣化していれば屋根の耐久性が落ちるため建物への負担が増し構造自体が問題になってしまう。さらに雨漏りしていれば野地板は腐食し劣化が早まるので注意していただきたい。下記の表は野地板とルーフィングの耐用年数とメンテナンス時期を記す。

材料耐用年数(寿命)メンテナンス時期
※防水シート(ルーフィング)20〜30年20〜30年
野地板20〜30年20〜30年

※改質アスファルトルーフィングの場合

現在使用されているルーフィングは改質アスファルトルーフィングが多い。改質アスファルトルーフィングはゴムアスファルトルーフィングともいい耐用年数は約30年程度と言われている。

野地板は構造用合板が使用され、多く使われている厚みは12mmのものだ。昔の建物は野地板の代わりに荒板という幅の狭い板(約90〜120mm)が使用されていた。主に杉材が使われていて板と板の間には隙間があり通気と乾燥の役割を持っていた。

現在ではルーフィングの性能が向上したため、湿気による腐食を気にする必要がなくなりほぼ用いられることがなくなった。野地板の耐用年数は約30年と言われている。

ただし注意していただきたいことは、屋根の形状や施工の質、環境によって耐用年数は変わってくるということだ。屋根に湿気が溜まり通気性が悪ければルーフィングや野地板の劣化は早まるし、雨がルーフィングを超えて野地板まで到っていれば簡単に腐ってしまうので日頃の点検とメンテナンスが大切だ。

 

コロニアル屋根の価格相場は?他の屋根材とも比較

「コロニアル屋根の価格相場は?他の屋根材とも比較」

コロニアル屋根を含む主要な屋根材の新築時の価格相場を紹介する。下表の価格帯がおおよその相場である。高性能な製品や意匠性の高い特殊な製品を選択した場合などはこの金額よりも上振れするため、目安として捉えて頂きたい。

価格が増減する要素には、建築現場までの交通費や手狭な住宅街に家がありクレーンなどの重機がアプローチできないなど交通のアクセスの良し悪しなども関係するため、これといった価格相場を即答できないのが実態である。

この点については、信頼できる専門業者に相場感をヒアリングするのも良いだろう。一社だけでなく、複数業者に対してである。

屋根材新築価格相場(㎡)※施工費・材料費共
コロニアル5,000~7,000円
日本瓦8,000~10,000円
ガルバリウム鋼板6,000~8,000円

コロニアル屋根リフォーム工事の費用相場をチェック

「コロニアル屋根リフォーム工事の費用相場をチェック」

先ほどの項ではコロニアル屋根の新築時の価格相場を紹介したが、本項では屋根リフォームをする際の費用相場を紹介しよう。屋根リフォームは新築工事とは違い、新築時にはない作業が必要になる上、屋根材撤去も必要な場合があるため、新築時よりも費用が高くなることが特徴である。

コロニアル屋根葺き替えの場合とカバー工法の場合の2パターンを紹介しよう。ここではおおよその費用相場のみを紹介する。見積書に載るような詳細な作業項目ついては、後程の「見積で気を付けるべきポイントとは?」の項で解説する。

工法費用相場(㎡)※足場代別足場代(㎡)
葺き替え(コロニアル⇒コロニアル)15,000円600~800円
カバー工法10,000円 

葺き替え工事とは?

葺き替え工事とは?

屋根の葺き替え工事とは、どのような工事を指すのかおわかりだろうか。簡潔に説明すると、葺き替え工事とは「これまでの屋根材を撤去して、屋根材を新しく張り替える」ことである。

この施工方法の中には、既存屋根材を撤去し、処分するための費用も含まれるため、工事費用が高くなる場合があるのだ。

葺き替え工事のメリットとしては、既に張られている屋根材を全撤去できるということが挙げられる。屋根材は葺き替え工事前の数十年間、雨風や紫外線などにより劣化が進行している。

塗料の塗り替えなどのメンテナンスを定期的に実施していたとしても、新築当初より確実に雨漏りのリスクは高いと言える。

劣化した屋根材の撤去により、屋根材の劣化に起因する雨漏りのリスクをリセットすることが可能だ。葺き替え工事の施工品質が悪い場合は別だが、劣化による不具合のリスクがなくなるというのは大きなメリットである。

 

カバー工法の特徴と施工手順

カバー工法とは?

屋根の葺き替え工事とよく比べられるのがこのカバー工法である。カバー工法では読んで字の通り、新しい屋根材をこれまでにあった屋根材の上に重ね葺き(カバー)する工法である。屋根材の撤去・廃棄費用がかからないため、工事費用的には安く行えると言えるだろう。

カバー工法は葺き替え工事とは違い、屋根材を撤去しないことが大きな特徴である。つまり懸念される影響としては

・屋根が重くなる

・劣化した屋根材が家の一部分として数十年間屋根裏に残る

と言ったことが考えられる。

「屋根が重くなる」点に関しては、劣化した屋根材を撤去しないため、屋根の重さは単純に2倍近くになることを意味する。これにより、耐震性能に悪影響を及ぼすリスクがあるのだ。

家は屋根部分が重くなることで地震による影響を受け、揺れ幅が増幅する傾向がある。外壁に亀裂が入ったり、家財などが損害を被ったりするリスクが増大するのだ。

カバー工法で使用される屋根材はガルバリウム鋼板など重量が軽い金属屋根が採用される。上述したように既存屋根の重さはそのままになるため、なるべく重くならないように軽い屋根を使うのだ。

カバー工法の施工手順は下記になる。

①足場設置 及び 養生

②既存棟板金撤去

③新規ルーフィング敷き

④軒先スタータ 及び ケラバ水切り取り付け

⑤谷棟板金取り付け

⑥新規屋根材取り付け

⑦壁部雨押え板金取り付け

⑧棟板金取り付け

⑨シーリング仕上げ

⑩完成

カバー工法については下記の記事で詳しく紹介している。カバー工法を検討している方は下記の記事を参照していただきたい。

<屋根カバー工法で失敗しないための7つのポイントとは>

https://shufukulabo.com/cover-construction-method#i-10

前述したように、「地震大国」と呼ばれる日本に住み続けるにあたって、地震への対策を継続していくことは家族の生活を守る上では必要不可欠である。

「劣化した屋根材が家の一部分として数十年間屋根裏に残る」点も深刻である。コロニアル屋根は、経年劣化により屋根材自体に水分が浸透し、コケやカビが発生原因となることもある。これを原因として、雨漏りのリスクもあるのだ。

もちろん、カバー工法を行えば雨漏りの心配は少なくなると思われる。だが、もし万が一雨漏りが発生したときに、従前の屋根材が残った状態でスムーズに原因箇所が特定できるだろうか?

ただでさえ、雨漏りは熟練した職人でも原因箇所の特定に時間を要するのに、その雨漏りが新しい屋根材の施工不良によるものなのか、屋根裏に残っている屋根材の劣化によるものなのかわからない。こうなると、調査と補修対応に多くの手間と費用が発生してしまうのである。

カバー工法の施工についてはこのような事情を勘案しなければならない。

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コロニアル屋根の塗装工事 価格と施工手順

コロニアル屋根の塗装工事 価格と施工手順

コロニアル屋根は年数が経つにつれて表面の塗装が剥がれてくる。屋根の塗装が剥がれると建物の美観を損ねてしまうため、このような際に屋根の塗装を行うのだ。

屋根の表面には防水や色あせを防ぐためにコーティングがされている。コロニアルの基材はセメントを主原料としているため水が染み込みやすい。コーティングが劣化すればその分水分が染み込みやすくなるため劣化は早まる可能性が高くなる。

屋根の塗装を行うことで美観を取り戻すばかりか屋根本体の防水効果も期待できる。また、屋根の葺き替えやカバー工法に比べて工事金額が安いため、この手法を行う家も多い

しかし、屋根の塗装で気をつけなければいけないのが雨漏りだ。インターネットで「屋根塗装 雨漏り」と検索すると雨漏りの事例がたくさんのあるのがわかるだろう。

屋根材は下から上へと重なって葺かれていて、一見すると隙間がないように見える。しかし、実際は隙間があり屋根の中に水が入っても流れていく構造になっている。また、隙間があることで通気をよくしてもいる。屋根塗装により雨漏りが起きる原因は、屋根の塗装をすると屋根材に塗料が付着し隙間を埋めてしまうからだ。

そのため屋根塗装を行う時は、縁切りという屋根が重なる部分にカッターナイフを入れて付着した塗料を切り隙間を空ける工程を行うことが必須だ。また、その他に重なる屋根材の間にスペーサーを入れて屋根材を持ち上げ隙間を空ける方法もある。

もし屋根材同士の隙間が塞がれたままだと、万が一屋根の中に水が入り込んだ時に水が抜けず雨漏りを起こしてしまうので注意していただきたい。また、隙間が塞がると通気も悪くなるため湿気が溜まり雨漏りの他にルーフィングの劣化も起こることも理解しなければならない。

下記は屋根塗装の基本的な施工手順となる。

①足場の設置

②高圧洗浄 及び 乾燥

③養生

④下地処理 及び 下塗り(プライマー塗布など)

⑤棟板金など金属部材 錆止め塗布

⑥スペーサー取り付け

⑦上塗り1回目塗布

⑧上塗り2回目塗布

⑨縁切り

⑩点検 及び 手直し

⑪完成

上記のような工程で屋根塗装は行われていく。雨漏りを回避していためにもスペーサーの取り付けと縁切りは両方行っていくのが好ましい。

また、すでに雨漏りしている家の場合は屋根塗装では雨漏りを改善することはできないので屋根の葺き替えを検討することをおすすめする。

 

メーカー保証

メーカー保証

屋根工事を行った後に何か不具合があった場合、何かしら保証を受けられるかどうか気になるのではないだろうか。建物や住宅設備などには何か不具合があった時に保証してくれる制度があり、屋根材にも保証は設けられている。

ただし、メーカーが発行する保証は様々な制約があるため必ずしも対象となるわけではないので注意していただきたい。

ケイミューが販売するカラーベストの製品保証の内容は下記になる。

【保証内容】

①製品自体の不具合による室内への雨水の侵入が生じないこと

②本製品の色感が著しく変化しないこと

【保証期間】

①室内への雨水の侵入:本製品の施工完了日より10年間とする

②色感の著しい変化:本製品の施工完了日より2年間とする

ここでいう色感というのは建築後の年数を考慮して屋根外観が見苦しく、社会通念上、明らかに補修が必要となる場合をいい、屋根材の先端部や木口部の汚れや変色、苔、藻、カビなどの発生による汚れや変色などは含まれない。

特に注意しなければいけないのが下記の項目である。

【保証条件】

①保証書が発行された新築物件

②施工チェックリストが提出された物件

③弊社が定めた「設計施工マニュアル」に従って、設計施工された日本国内の物件

 

ケイミューのカラーベストの保証は新築物件が対象となり、リフォームは保証対象とならないので注意しなければならない。リフォームが対象とならない理由は、様々な変化や劣化の可能性があり、ケイミューが定める設計基準・施工基準を満たしているかどうかの判断が難しいためとなっている。

では、屋根工事を行った際に不具合が発見された場合どうすればいいかとなるが、まず依頼する業者が工事の補償をしてくれるか確認することが大切になる。

優良な業者は施工後に不具合があったらすぐに対応してくれるものだ。また、施工上問題がなく屋根本体に問題があった場合も施工店が直接メーカーと補償の交渉をしてくれるケースがある。このように屋根工事に不具合があった場合の補償については、まず業者に相談して解決していこう。

補償について注意しなければいけないことが他にもある。下記のような点に該当する場合は補償が受けられない可能性があるので注意しておこう。

・屋根塗装がされている

・故意な傷や割れがある

・天災または地盤・周辺環境・公害などに起因する場合

・施工してもらった業者以外の業者が手を加えている

上記で挙げた中でも屋根の塗装がされているコロニアルは製品の保証対象外となるため注意が必要だ。また、施工した業者以外に他の業者が手を加えていると施工してもらった業者から補償してもらえない可能性があることを理解しておこう。

※補償と保証の使い分けについて、施工に関する損害を補うことを補償、製品に関する品質の確保のことを保証とする

 

棟板金交換費用相場

屋根工事は本体の他に板金工事がある。中でも修理することが多い棟部に設置されている棟板金の交換についてお伝えしていきたい。

屋根は風を遮るものがないため、材自体が風で煽られ破損または飛散してしまうことがある。棟板金は屋根の頭頂部にある金属部材で風に煽られて飛んでいってしまう事例が多い。

特に経年劣化により棟板金を止めている釘が錆びてしまっていたり、棟板金の下にある木下地が劣化していたりすると風に飛ばされやすくなる。棟板金が飛ばされてしまうとルーフィングが剥き出しになるため雨漏りのリスクが高くなる。

さらに飛んでしまった板金が周りの建物に当たって損害を与えてしまう恐れがあるため定期的な点検やメンテナンスを行うことが大切だ。

棟板金の耐用年数はおよそ15年となっている。交換する場合は3,000〜5,000円/mが費用相場だが、高所作業となるため足場設置が必要だ。足場の費用は建物によって異なるため一概にいくらとは言えないが決して安くはない。

もし、棟板金を交換するのなら、屋根の年数によっては屋根の葺き替えやカバー工法を検討することをおすすめする。

なぜなら屋根の年数が20年以上経っている場合、屋根本体やルーフィングも寿命がきているからだ。このような場合、棟板金のみ交換した後すぐに屋根の葺き替えなどしなければならず、足場の設置も2度行わなければいけないため工事費用も高くついてしまう。

このように棟板金の交換は屋根の年数を考慮して行っていただきたい。

 

屋根工事の時に行っておきたい雨樋工事と注意点

屋根工事の時に行っておきたい雨樋工事と注意点

屋根工事は基本的に足場を設置する。そのため足場を必要とする工事はこのタイミングで一緒に行っておくことをおすすめする。足場を必要とする工事は下記のものがあるので、ぜひ検討していただきたい。

・雨樋工事

・外壁塗装 及び 外壁補修工事

・サイディング外壁シーリング打ち替え

・2階窓の交換

屋根・雨樋・外壁の工事はセットとして扱われることが多く、3つの工事を同時に行うことで費用をサービスしてくれる業者もいる。劣化具合やメンテナンスの頻度の時期もかぶりやすいため、どれか一つの工事が該当する場合に検討していただきたい。

足場を必要とする工事を同時に行っておけば、何度も足場を設置する必要がなくなりメンテナンス費用も抑えられて経済的になる。

 

リフォーム工事の適切な時期の見極め方

「リフォーム工事の適切な時期の見極め方」

「いつリフォームを検討するべきなのか、自分では決められない」方も多いだろう。コロニアル屋根は約20~30年程度が寿命と言われているが、家ごとで環境が異なるため、「リフォーム周期は〇〇年ごと」などと一言では説明できないのが実情である。

ここでは、屋根リフォームの検討を行うに当たって、参考とすべきコロニアル屋根の変化や症状について解説する。

 

ひび割れや欠け

ひび割れや欠け

ひび割れや欠けが見られるということは、空いた隙間から水が侵入する可能性が高いということである。割れや欠けの原因については、台風接近時に飛来物が衝突するという外的な要因もあり得る。また、「コロニアル屋根に水分が浸透している」という一つの指標としても捉えられる。

冷凍庫で氷を作る場面を想像して頂きたい。製氷皿に水を入れ、冷凍庫に入れると短時間で簡単に氷を作れるが、水の状態の時よりも氷の方が体積は増えているのに気づかれたことはあるだろうか。

水が氷に変化する時は、体積が増す性質があるのだ。冬季の気温が下がった朝に水道管の破裂事故が全国各地で報告されるのはこのためである。

上記と同じ反応が、コロニアル内部で起きているとしたらどうだろう。水が浸透した状態の屋根材が上下する気温に影響を受けると、屋根材が伸縮と膨張を起こし、割れや欠けを引き起こすのだ。

本来であれば、コロニアル屋根の表面には防水処理が施されており、屋根材内部に水を含むということは新築当初では通常起こらない。しかしながら、長い年月を経る中で気候変化にさらされると、徐々に表面の防水処理が剥がれ落ち、屋根材に水が浸透しやすくなるのだ。

こうしたメカニズムにより、コロニアル屋根に割れや欠けが所見されるのを見つけたら、防水機能が十分ではなくなっているという認識でいた方が良いかもしれない。

 

コケ・カビ

コケ・カビ

コケやカビが生えるのは、湿気が多く乾燥し難い場所である。上述したように屋根材自体に水分が浸透すると、コケやカビが生育しやすくなってしまうのである。

また、コケやカビの影響が、家の防水機能上重要な役割を果たす屋根の下地材にまで浸食していないかも心配である。こうした変化も、コロニアル屋根のリフォームを考える上では見逃してはならない兆候と言える。

 

最上階からの雨漏りや天井クロス染み

最上階からの雨漏りや天井クロス染み

屋根の直下階の天井に雨漏りが発生しているということは、屋根に何らかの不具合が発生していると言って間違いないと言える。既に屋根が防水機能を失っているかもしれない。

簡易な補修だけでは施工直後は雨漏りが無くなっても、再発するリスクもある。原因箇所が特定できており、別の箇所には気になる点がない場合以外は、早めに葺き替えなどのリフォームを検討した方が良さそうだ。

雨漏りが起こっているのに、それを放置していると、クロスの汚れなどを始め、家具などへの水濡れ被害も懸念される。さらに、家の大切な構造体である柱や梁などに水が回るということは、木材の腐食を促進するリスクがあるため、いずれにしても早めの対処が必要である。

 

屋根材の変色・棟板金の塗膜剥がれ

屋根材の変色・棟板金の塗膜剥がれ

屋根材や棟板金は表面に塗装がされているが、年数が経つにつれて紫外線により塗膜が劣化し変色が起きる。屋根材が色あせすると建物の美観が損なうばかりか、屋根材の防水性能も落ちるため劣化が早くなる。

また、棟板金の塗装が劣化すると錆びの原因となり、錆びが激しくなると再塗装が困難になり交換する必要がでてくる。

塗膜の劣化の兆候は屋根材表面に白い粉がでてくるチョーキング現象が起こる。この現象が確認できる場合は専門業者に点検してもらいメンテナンスが必要か確認することをおすすめする。

 

劣化を放置すると雨漏りのリスクが高まる

劣化を放置すると雨漏りのリスクが高まる

屋根からの損害で恐ろしいのが雨漏りだ。雨漏りは一度起こってしまうと建物への被害は甚大で、構造体の腐食やシロアリを寄せ付ける原因にもなる。

さらに雨漏りは、目視では確認できないような僅かな隙間からでも水が入り込むので中々気づきにくいケースもあるのだ。知らない間に長い期間雨が侵入していることもあるので雨漏りが起こる可能性がある箇所は特に注意しておかなければならない。

構造体が腐食してしまうと修繕はかなり規模が大きくなると思っていただきたい。例えば、柱が腐ってしまい交換するとなると、壁や床、天井を解体しなければいけない。それも隣り合う部屋両方の壁と床、天井だ。

もし、外壁に面しているのなら内壁と外壁の両方の解体になる。柱や梁を交換するには一面の壁や天井だけ解体すればいい、という安易な考えでは不可能なのだ。ここで柱を交換する時の工程を簡単に記すと下記のような流れになる。

【内壁を解体する場合】

①壁・床・天井の解体(※交換する柱が接する部屋)

②柱の解体 及び 交換または補修

③解体箇所の壁・床・天井の復旧

※基本的に2部屋の解体と復旧が必要

壁・床・天井を部分的に復旧することも可能だが、復旧箇所と既存箇所を継ぐような修理になるので仕上げ材の柄や色が変わる。見栄えも悪くなるため、きれいに仕上げたい場合は全面的に修理しなければならない。

【内壁・外壁を解体する場合】

①壁(内壁・外壁)・床・天井(外側は軒天井)の解体

②柱の解体 及び 交換または補修

③解体箇所の内壁・床・天井の復旧

④外壁・軒天井の復旧(木工事)

⑤外壁復旧(左官工事)

⑥外壁・軒天井復旧箇所の塗装

外壁を解体する場合は内壁の時よりも工程が増える。このように雨漏り被害にあってしまった箇所を修理するのにも上記のような工程を踏まなければならない。さらに被害箇所の修理に加えて雨漏りを修理する工事も行わなければいけないのだ。

優先度は雨漏り修理の方が上位にくるため濡れてしまった部屋は雨漏りが直るまで手をつけることは基本的にできないと思っていた方がいいだろう。なぜなら、雨漏りが直らない内に部屋を修理してしまったら、再度雨漏りが起きた時にまた修理をしなければいけないからだ。

このように雨漏りが起きると修理の規模が大きくなるばかりか修理費用もかかってしまう。屋根は雨漏りが起きやすい箇所でもあるので劣化などには細心の注意を払っていただきたい。

 

メンテナンス時期と方法

コロニアルの耐用年数はおよそ20〜30年と言われている。ただし、コロニアルのグレードによっても年数が変わるため現在葺かれている屋根材の品質をチェックしておくことが大事だろう。ケイミューは屋根のメンテナンス時期を下記のように記している。

【コロニアルクァッド】

・10年目:点検、部分補修、美観上必要に応じて塗り替え

・20年目:点検、部分補修、美観上必要に応じて塗り替え

30年目も基本的に「点検、部分補修、美観上必要に応じて塗り替え」と記されているが、これまでのメンテナンス実施状況や躯体状況、劣化状態を専門業者が確認した上で総合的に判断するよう指示がされている。

【コロニアルグラッサ】

・10年目:点検、部分補修

・20年目:点検、部分補修

・30年目:点検、部分補修、美観上必要に応じて塗り替え

コロニアルグラッサは屋根材に無機系塗膜(グラッサコート)の特殊なコーティングがされていて色変化が抑えられるためか30年目まで塗り替えは記されていない。

30年目からは「点検、部分補修、美観上必要に応じて塗り替え」が推奨されている。

30年目となると住宅の躯体自体が劣化する時期になる。また、ルーフィングの劣化も考えられるため、屋根の葺き替えを行っておくことが無難だろう。下記にはケイミューのメンテナンススケジュールが記載するPDFを添付するのでメンテナンス時期のご参考にしていただきたい。

<コロニアルクァッド:https://www.kmew.co.jp/maintenance/biz_mainte_quad.pdf

<コロニアルグラッサ:https://www.kmew.co.jp/maintenance/biz_mainte_glassa.pdf

 

見積で気を付けるべきポイントとは?

「見積で気を付けるべきポイントとは?」

リフォーム工事を具体的に考える段取りになると、専門業者から見積を取得しなければならない。その見積書には様々な項目が記載されているが、素人にとってはよくわからない項目ばかりなのだ。

損せずにリフォーム工事を行うための大前提として、見積取得は必ず複数の業者から、ということである。1社からしか取得しない場合だと、「項目ごとに大体いくらくらいの費用がかかるか」という「相場感」がわかりづらい側面がある。

複数社からの見積を比べることで、そうした相場感を把握し、業者に対しても減額交渉などの根拠に使うことができるのだ。

本項では、屋根の葺き替え工事(コロニアル⇒コロニアル)の見積に登場することの多い各項目について施工順に解説していく。

 

仮設足場

足場架設

費用相場:500~1,000円/㎡

当たり前のことだが、屋根の葺き替え工事は屋根の上で行う。足元が非常に不安定だ。よって、仮設足場は必須である。特に葺き替え工事の場合は、重量のある屋根材を撤去して搬出した後に、さらに新しい屋根材を屋根の上まで搬入しなければならないため、作業員の安全と周辺の安全を確保するために足場を必要とするのである。

 

既存屋根材の撤去

既存屋根材の撤去

費用相場:2,000~3,000円㎡

※ただし、既存屋根材がアスベスト含有の場合、2~5倍程度

足場を架設して安全を確保したら、既存屋根材の撤去を行うフローになる。家の住人や周辺住民にとっては、この段階が最も工事の影響を受けるとも考えられる。

撤去する際の粉じんや屋根の下地材を剥がしたり破壊したりする音、資材を運搬するトラックの移動等で、工事現場周辺は慌しくなる。工事前の周辺住民への挨拶や告示が重要になるのはこのためでもある。

 

野地板(下地材)の増し張り

野地板(下地材)の増し張り

「下地工事」とだけ表現される場合もある。野地板とは、コロニアル屋根の下に貼るルーフィングシートの下地板のことであり、一般的には構造用合板を用いるケースが多い。

野地板の劣化状況によっては増し張りではなく、劣化部分の貼り替えなどの措置が必要なケースもあり、施工中、野地板に劣化が所見された場合は費用がこの相場より高くなる場合があるため、そうした可能性についても専門業者にヒアリングしておくと良いだろう。

 

ルーフィングシートの施工

https://www.tajima.jp/juken/index02_02.html

https://www.tajima.jp/juken/index02_02.html

https://www.tajima.jp/juken/index02_02.html

https://www.tajima.jp/juken/index02_02.html

費用相場:500~1,000円/㎡

下地となる野地板を施工したら、次は屋根防水の核とも言えるルーフィングシートの施工に移る。屋根リフォームにおいてはこの工程が非常に大切である。

つまるところ、仕上げ材の屋根材がなくても、ルーフィングシートがしっかりと施工されていればある程度の風雨では雨漏りはしない。それくらい、ルーフィングシートが屋根の防水機能に寄与する度合いは高いという側面もある。

可能であれば施工中に足場に上がらせてもらい、ルーフィングがしっかりと貼られているのかどうか自分の目で確かめても良いだろう。ポイントとしては、ルーフィング同士が重なり合う箇所について、2枚のルーフィングが10cm以上重なっているかどうかが重要である。こうしないと、降雨時に隙間から水が入ってしまうリスクが高まるため、要注意である。

 

新屋根材の施工

新屋根材の施工

ルーフィングが張り終わり、屋根材直下の防水処置が施されたら、仕上げ材となる新しいコロニアル屋根を搬入する。コロニアル屋根は硬質な素材のため、施工時に作業員が踏みつけて割れることもある。

このフローにおいても現場を自分の目で確かめて、屋根材が割れていないかどうか見させてもらうと良いだろう。

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棟板金取り付け

棟板金取り付け

費用相場1,000~4,000円/㎡

仕上げ材を施工しても、工事は完了ではない。屋根の頂点部分にあたる棟は、雨水の侵入を防ぐため板金で覆う必要がある。施工時に釘がしっかりと打ち込まれておらず、その箇所だけ板金が浮いてしまうということもあるため、そうしたところがないか、チェックしておこう。

また、棟板金は換気ができる「換気棟」というものがある。これは棟板金に穴が開いており風や熱の出入りができるようになっている。換気棟を設置することで寒い冬場の結露対策、夏は室内温度の上昇を抑制することができる。屋根裏に溜まる湿気や熱気を排出するため省エネ効果が期待できるのだ。

ただし、換気棟は通気がとれるように穴が開いているため雨漏りのリスクが高いと言われている。そのため換気棟を設置する際は雨仕舞い(雨が侵入しない処置または雨漏りが起きない処置をすること)をしっかり行うことが大事だ。

換気棟を設置する場合は、通常の棟板金よりも費用は高くなるため注意していただきたい。

 

現場管理費・諸経費等

現場管理費・諸経費等

費用相場:工事金額全体の5~10%程度

作業現場は職人だけで成り立つわけではない。現場には作業指示を出し、工程を円滑に進めるための管理者が必要だ。そうした現場管理費や、作業現場と事務所を往復する交通費などが諸経費として見積に計上されるため、見積受領時には、「諸経費にはどんな費用が含まれるのか」という部分も確認すると良いだろう。

中には、費用相場を不当に上回る諸経費・現場管理費を見積に記載する業者もいるため、諸経費がどのくらいの割合なのかチェックしておこう。

【コロニアル〜コロニアル 屋根葺き替え工事 費用相場一覧】

工事項目費用相場
足場仮設500〜1,000円/㎡
既存屋根材の撤去2,000〜3,000円/㎡
野地板(下地材)の増し張り2,000〜3,500円/㎡
ルーフィングシートの施工500〜1,000円/㎡
新屋根材の施工4,000〜5,000円/㎡
棟板金の取り付け1,000〜4,000円/㎡
現場管理費・諸経費工事額全体の5〜10%程度

 

火災保険を活用!工事の自己負担金を減らす方法

「リフォーム工事の自己負担金額を火災保険を活用して減らす方法とは?」

前項で述べたように、大掛かりなリフォーム工事は費用も高額になり、家計への負担も軽視できない。本来であれば、新築当初から屋根を含むマイホームのメンテナンス計画を立て、補修のための費用も計画的に積み立てるのが理想だが、なかなかうまくいっている家庭の方が少ないのではないだろうか。

屋根リフォーム工事の費用は家計にとっては計画的な出費ではなく、どちらかというと突発的な出費に分類されるのかもしれない。

ここで、火災保険の出番となる。読者の皆さんは、火災保険によっていったい何が補償されるのか、答えられるだろうか。「火事になった時のための保険」という程度の認識しか持っていない方が多いのではないだろうか。

 

火災保険は風災でも補償される

火災保険は風災でも補償される

風災補償が付帯している火災保険がほとんどであり、台風の時や一定以上の強風が吹いた時などに屋根が損傷を受けると、当該損傷箇所の修理費用相当額を保険金として受け取れる。

実は、多くの人はこのことを知らず、「こんな些細なことで火災保険が使えるわけがない」などと思い込み、保険金を請求することなく保険期間を満了しているのだ。保険加入時に一括払いであっても、毎月定額の保険料を支払っている場合でも、決して安くはない金額なのに、大変損な話ではないだろうか。

風災の影響により屋根が損傷すると、損傷個所を補修して雨漏りを発生させないようにしなければならない。このためにかかる費用を火災保険金により賄うことは保険契約者として当たり前の権利を行使しているだけである。

無論、風災により屋根が損傷したわけではないのに、あたかも風災により損害を被ったかのように偽って保険会社に保険金請求をすることは保険金詐欺だ。こうした行為は絶対に許されるものではないし、しようとしたところで保険鑑定人の調査により見透かされる。

ここで問題なのは、何らかの不具合が屋根に起きた時、素人目から見ると経年劣化だが、保険のプロや保険鑑定人から見ると風災による損傷であるということが往々にしてあるということである。素人判断で保険金請求を諦める前に、屋根の不具合や劣化、ちょっとした変化に気付いた時は、専門業者に相談してみよう。

 

支払い対象となるかどうかはまずは専門業者に相談

火災保険金の支払い対象となるかどうか、まずは専門業者に相談

いざ火災保険を使いたいと考えたとき、どうすればいいのだろうか。「保険会社に連絡する」と答える方が多いかもしれないが、いきなり保険会社に連絡するのは避けておこう。ここではその理由を解説する。

保険会社にとって火災保険金は、「可能なら支払いたくないお金」であることは想像に難くない。特に工事金額が多額になる保険工事が起こった場合は、どの項目の作業が必要で、どの項目の作業が不要なのか、かなり厳しくチェックする。

端的に言うと、「保険金を減額する、または保険金を支払わなくてもいい理由を探す」ということである。

保険や建築のことに詳しくない人が屋根に損傷を発見したからと言ってすぐに保険会社に連絡することは、「自分にとって不利な受け答えをしてしまう」ということにも繋がるのだ。保険会社は様々な質問を連絡者に投げかけ、上述の「保険金を減額する、または保険金を支払わなくてもいい理由を探す」のだ。このことは決して忘れないで頂きたい。

したがって屋根に損傷を発見したら、火災保険金を活用した住宅の修理工事を多く経験している専門業者に連絡するのがセオリーであるということだ。

これを実行するかしないかで、保険金が受け取れるか否かということや、受け取れる保険金の金額の大小が決まってくるのだ。保険金は受け取れないよりかは受け取れた方が良いし、受け取るにしても多い金額の保険金を受け取れた方が良いと思うのは普通のことだろう。

火災保険金を活用した屋根リフォームを多く経験している専門業者は、保険会社に対して提出する詳細な各種説明資料を作成することができる。保険会社目線で見て「保険金を支払うのに妥当である」とするために手助けとなる資料作成や保険会社への説明等のノウハウを持っているのだ。

これが、あまりこうしたケースに慣れていない業者の場合だと、客観的に見て合理的な資料を作成するのに苦労したり、保険会社への説明方法についてあまり熟知していなかったりする場合が多い。火災保険金を活用して自己負担額ゼロで屋根リフォームを行おうと考えるなら、優良な業者の選定が肝要である。

経験豊富な専門業者は、保険会社に事故報告をする際に何を説明すれば良いのか、または何に気を付けないといけないのかといった細かな部分についても助言可能なため、是非活用しよう。

 

保険金支払いの判断は保険会社が行う

保険金支払いの判断は保険会社が行う

保険会社に事故報告をしたら、次は保険会社から指定された事故の報告書や保険金請求書、業者への見積書の手配および提出をするフローになる。

ここで必要になる報告書については、専門業者に作成してもらうと良い。火災保険工事に慣れている業者は、保険会社やその委託を受けた保険鑑定人が「保険金を支払うのに適正」と判断する手助けとなる資料を作成するノウハウを保有している。慣れていない業者だとなかなか難しいため、保険金の請求が迅速に行えるかどうかも業者選びにかかっている。

保険会社や保険鑑定人が、「損傷回復のため保険金を支払うのに合理的である」と判断すれば保険金を受け取れる。

つまり、各種情報から保険金の支払いについて判断するのは保険会社であって、保険会社が「損傷を回復するために屋根の葺き替えが必要である」と判断すれば、その費用分の保険金が受け取れるということである。

これが、火災保険金を活用して自己負担額ゼロで屋根リフォームができる理由である。

 

保険金が全額出なくても負担額を減らすことはできる

保険金が全額出なくとも、自己負担額を減らすことはできる

上述したようなフローにより、火災保険金を活用して屋根リフォームが行える。しかしながら、稀に保険会社によって見積金額や報告書が否認される場合がある。

このケースでも、工事費用の全額は不可能にしても、自己負担額を軽減させて屋根リフォームを行うことができる。

風災により屋根が損傷しているのに、回復に必要な費用が保険金で賄われないとしたら、それは保険会社側の契約違反である。保険契約書の内容通りの対応を保険会社が確実に履行するという大前提に立つならば、保険約款所定の事故により発生した損害を回復するための費用は必ず支払われるはずだ。

回復工事の内容として「葺き替えは不適切」「部分補修のみが妥当」という判断になることはあるかもしれないが、保険契約で定める損害が発生しているのに保険金が支払われないということは通常起こり得ない。

屋根に発生した損傷を補修しようとした時に必須の作業項目がある。本記事中でも取り上げた「仮設足場」である。当該作業は単価が高いが、職人や周辺住民の安全を確保し、作業を円滑に進めるために必須の作業のため、自然災害の影響によって発生した損害を補修する必要が生じた場合にはこの仮設足場の費用は火災保険金の支払い対象となる。

足場が架設されたタイミングで葺き替え工事を行うと、自己負担で支払う工事費用のうち、足場の架設にかかる自己負担額が削減できるのだ。

いずれにしても屋根リフォームを検討している場合は、火災保険金の支払い対象となるのか、まずは確認しておこう。上述したように火災保険が活用できれば自己負担額をゼロにすることができるか、自己負担額を抑えることができるのだ。この事実を知っているだけでも、家計からの出費額が変わってくる。

 

最後に

コロニアル屋根は種類・カラーバリュエーションが豊富な上に軽量で、かつ耐用年数も長い高性能な屋根材であり、国内の多くの住宅で採用されている屋根材である。

ただし、いくら高性能と言えども時間が経つと劣化が進み、定期的にメンテナンスをしていたとしてもリフォーム時期がいずれはくるものだ。

そうしたタイミングでは、専門業者に見積作成を依頼することとなるが、依頼者が建築に関する知識を保有していないことにつけ込んで、様々な手段で利益を得ようとする者も一定数存在することを頭の片隅に入れておこう。

悪徳な業者に自由に利益を取らせないためにも、本記事中でも述べたような屋根リフォームや作業項目に関する知識を保有し、専門業者に足元を見られないような自衛策を講じるべきである。情報を自ら選別ができると、お得に工事ができる可能性が高まるのだ。

本記事中でも紹介したように、リフォーム工事の際には、火災保険を有効に使って自己負担額を抑える、もしくはゼロにする手法があることも覚えておこう。

保険料を支払っているのだから、事故発生時には保険金を請求できる権利を有している。その権利を適正に行使することで、お得に屋根リフォームができるのだ。問題は、その事実を知っているかどうかという一点だけである。

本記事中で述べたフローを参考に、屋根リフォームに火災保険を活用してはどうだろうか。火災保険をこのような機会を通じて身近に感じることで、家という資産を自ら保全するという意識を高めて頂きたい。

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【記事監修】 山田博保

株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。

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