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フローリングを直すにはどっちが良い?リフォームとリペアを徹底比較

フローリングに痛みがあるなら大至急直さなければいけない。

傷やシミなどは時間が経つほど悪化し、直す費用が高額になっていくからだ。

そこで頼むときに迷いがちなリフォームとリペアのどちらで直すべきかを、対象となる損傷の種類や特徴と合わせて、建築のプロである一級建築士が詳しく解説する。

またそれぞれの費用の相場や信頼できる業者の見分け方なども、徹底的に比較をしているのでぜひ最後まで目を通して頂きたい。

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フローリングの痛みはすぐに直すべき

フローリングにできた傷やへこみ、汚れやシミなどは、時間と共に悪化していき修理費用が膨らんでいく。

傷は上を人が歩いたり子供がいじったりしてひび割れや剥がれを起こし、汚れやシミはフローリング素材の深くまで染み込んでしまうからだ。

プロであっても手間がかかる補修なら費用は高額になり、最悪フローリングの張り替えともなれば莫大な請求となる。

住まいに出来た損傷は見た目の問題だと対処を後回しにしていると、思わぬ出費に繋がる危険があるとぜひ心得て頂きたい。

 

リフォームとリペアは何が違うのか

住まいの傷を直そうとした場合、リフォームとリペアという似た言葉が思い浮かぶが、それぞれ頼むべき損傷の種類や費用が違ってくるため違いを理解しておくことは大切だ。

そこでリフォームとリペアのメリットとどんな補修が向いているのかを解説したい。

 

リフォームのメリットと向いているケース

リフォームとは材料や設備を交換して別の物にすることを指していて、例えば故障したトイレを別の物にしたり、壁を入れ替え、間取りを別のものに変えたりする工事を指す。

今回のフローリングで言えば、悪くなった部分や部屋全体を張り替えするのがリフォームと言える。

リフォームした部分は新品なのできれいで不具合のない状態になり、さらにはワックスフリーのフローリングに変えたり違ったデザインのものに交換したりと、グレードアップすることもできる。

反面リペアに比べ費用が高めで工事内容によっては日数もかかりがちだ。

 

リペアのメリットと向いているケース

リペアとは補修を行って元の状態に戻すことを指す。

素材はそのままで補修材を塗ったり被せたり、あるいは部分的に材料を入れ替えたりして、傷などを目立たないようにする。

フローリングで言えば傷やへこみ、シミや日焼け、色あせ、焦げなどに色を塗ったりパテで埋めたりして直すことだ。

傷んだ部分のみに手を加えるためリフォームでの張り替えよりは費用が抑えられ大抵が1日か数日の内に工事は終わることになる。

一方でやはり新品に交換してしまうリフォームの方が、直した部分が長持ちすることになる。

 

リフォームorリペアどちらが良い?

リフォームとリペアのどちらが良いか判断するには損傷の程度や大きさと、差し当たっての出費と長い目での出費のどちらを重視するかがポイントになる。

まず傷がそれほど大きくなく、また数も少ないのであれば当然リペアの方が費用を抑えられる。

また痛みが激しかったりある程度大きかったりするようなら、フローリングを張り替えてしまった方が本来は良い訳だが、とにかく差し当たっての出費を安くしたいならリペアも可能か探ってみても良いだろう。

ただ一時の費用がかかるが長い目で見ればリフォームで張り替えてしまった方が、住み続ける間の出費は安く済むので、トータルの出費を抑えたいならリフォームだ。

もちろん直す場所があまりに多かったり深くまで損傷やシミが及んでいたりすると、リペアでも費用がリフォームと変わらないこともある。

もし判断が難しいなら両方の手配が可能な専門業者へ相談をして、金額を確認した上で判断するのも良いだろう。

 

リフォームとリペアの比較一覧

フローリングにおいてリフォームとリペアのどちらが良いか、判断に役立てて頂くため違いを一覧にしたので参考にして欲しい。

 

特徴やメリット

リフォーム リペア
適した工事 張り替え、広範囲の塗り替え 傷やへこみ、シミ、焦げの補修、部分塗装
工事日数(範囲による) 数日〜1週間程度 1日〜数日
費用 高め 安め
耐久性
主なメリット 新品になる、形や機能を変えることができる 手軽に元の姿に戻せる、コストを抑えられる

 

費用相場

・リフォーム(張り替え 6帖目安)

工事内容 費用相場 備考
重ね張り 50,000円〜150,000円
フローリングの張り替え 100,000円〜200,000円 表層フローリング替えのみ
畳をフローリングへ 150,000円〜250,000円 根太+断熱材入れありの場合
カーペットや絨毯からフローリングへ 80,000円〜200,000円
防音床への張り替え 150,000円〜250,000円 表層フローリング替えのみ
シート張り 30,000円〜50,000円

下地処理発生の場合、出張費、廃材処分費は別途費用

・リペア

修復内容 費用相場 備考
薄い擦り傷 20,000円〜 着色処理のみ
凹みや削れ 25,000円〜
ひび割れ 25,000円〜
表面の剥がれ 40,000円〜
隙間解消 20,000円〜
床鳴り 20,000円〜
小さな変色や日焼け 20,000円〜 表層処理のみ
シミやカビ 30,000円〜 表層処理のみ
削りと再塗装 2,500円〜/㎡ 小面積の場合単価アップ
ワックスかけ 1,000円〜/㎡ 小面積の場合単価アップ

※損傷サイズや深さにより増額の場合あり

材料新規取り寄せ・出張費等は別途費用

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自分でできるフローリング補修もある

フローリングの傷やシミには自分で直せるものもあり、道具はホームセンターやネットショップで数多くの種類が手に入るようになっている。

専門業者へ頼む前に以下の記事を参考に検討してみるのも良いだろう。

ただし自分でできる補修がある一方で専門業者へ任せるべきケースもある。

次項の注意点をぜひ一度読んだ上で判断するようにして欲しい。

・傷補修から張替えまで全て解説!フローリングDIY完全マニュアル

https://shufukulabo.com/how-to-repair-flooring

・窓際の結露でフローリングが変色!簡単DIY補修完全マニュアル

https://shufukulabo.com/condensation-at-the-window

・フローリングのシミ補修方法を解説!ペットのおしっこ対策グッズも紹介

https://shufukulabo.com/flooring-stains

・フローリングの日焼けはDIYで直す!簡単補修方法と費用を徹底解説

https://shufukulabo.com/tanned-flooring

・フローリングにこぼしたマニキュアの落とし方!症状別の対処法を解説

https://shufukulabo.com/nail-polish-spilled-on-flooring

 

こんな時は専門業者に頼もう

フローリングにできた傷や汚れの種類や条件によっては、自分で直さず専門業者へ任せた方が良いケースがある。

作業によっては難しいものもあり、失敗してからプロへ頼むと自分で行った補修材や塗料を剥がす手間代が余計にかかる恐れもある。

以下の条件に当てはまるようなら初めから専門業者へ相談することをお勧めする。

 

工作が苦手な方

補修の道具がセットになった補修キットを見ていると、フローリングを直すのは簡単に思えてくるかもしれない。

しかし道具が簡単に揃うだけで作業は全くの初心者が気軽に行えないものもある。

例えば補修用のクレヨンを使った傷埋めでも、色の選択を間違えたり事前の下処理を怠ったりすれば、余計に目立つ結果となってしまう。

もし工作が全くの苦手であったり器用ではない自覚があったりするなら、一度は専門業者へ頼んで作業を見せてもらい、自分でもできそうだと思ってからDIYを行うほうが安全である。

 

なるべくきれいに直したい

自分で直すこととプロとの最大の違いは仕上がりのきれいさにある。

上記でご紹介している記事のDIY方法は、相当に慣れた方でないと人に見せられるレベルの仕上がりにすることは難しく、ほとんどの方はあくまで目立たない程度にするのが精一杯だ。

例えば玄関を入ったところやリビングなど、人に見られる場所のフローリングに行ってしまうと、非常に恥ずかしい思いをする可能性がある。

もしなるべくきれいに直したいと考えるのであれば、初めから専門業者へ任せた方が間違いはないだろう。

 

賃貸を自分で直すのは危険

賃貸のアパートやマンションでは退出時に原状回復の必要があり、自然劣化以外の傷や汚れは自己負担で直すことになる。

しかしこれを抑えようとフローリングを自分で直すのは大変危険だ。

既にお話しした通りDIYでの補修は目立たない程度にしかならず、直した跡がはっきりわかる仕上がりとなる。

しかし大家側は次に入る人のことを考え、跡がわからないように直したいと考えており、DIYでの補修は無視され原状回復工事を避けることはできない。

しかもDIYで用意した道具代が無駄になるだけでなく、自分で塗った塗料や補修材を剥がす手間代まで請求されれば、大変高額な出費となってしまう。

借りている側が補修業者を手配するのを禁じている物件もあるのでリスクを理解した上で、自分で専門業者を探して任せた方が結果的に安く済むことになるだろう。

 

間違いのない専門家の選び方

リフォームもリペアも専門業者を探そうと検索すると非常に多くの情報がみつかるはずだ。

しかし中には素人と変わりないような雑な工事をされたり、代金を支払ったら音信不通になってアフターケアが受けられなかったりと、トラブルになるケースもあるので注意が必要だ。

そこでそのようないい加減な業者に当たらないようにするための、専門家選びのポイントをご紹介する。

 

リフォーム業者の場合

リフォーム業者の工事は比較的金額が大きいので、より慎重に選ぶ必要がある。

しかしどのサイトやチラシを見ても「安心」や「腕が良い」など聞こえの良い宣伝文句が並んでいる。

そこで重視したいのが実際に利用した人の感想で、これが紹介されているようなら工事で満足してもらった証明と言えるだろう。

もちろん「お客様の声」として文字だけだと、場合によっては創作されている可能性もあるので、写真や動画など頼んだ人の姿がわかる方がより安心できる。

リフォーム業者を検討する時は必ず、利用者の感想が姿の見える形で紹介されている業者を選ぶようにしよう。

 

リペア業者の場合

補修前

補修後

リペア業者に頼む場合に注意をして欲しいのが、どのリペア業者でも傷をきれいに消せるわけではないという点だ。

リペア業者を名乗っている者の中には他の建築の仕事をしている職人がアルバイトで行っているケースもあり、単に塗料を塗っただけでDIYと大差ない仕上がりにされたケースもある。

そういったトラブルを避けるためには、例えば自社サイトで過去の実績を画像付きで多数紹介しているような、腕を確かめられる相手を選ぶようにしたい。

中にはその技量を動画で紹介している以下のようなリペア業者もあるので、参考にご覧になってみると良いだろう。

 

火災保険でフローリングをお得に直す

フローリングをお得に直すのであれば加入している火災保険を確かめてみよう。

火事でもないのに火災保険が使えるのか?と思うかもしれないが、多くの火災保険は台風や大雪のような自然災害や盗難被害など、住まいの様々な被害を補償する総合保険になっている。

もしフローリングにある傷やシミが保険の対象になれば、その補修費用の一部が保険で支払われることになる。

では具体的にどのような条件になっているのか、そして保険で直す場合に依頼する専門業者の注意点をご紹介しよう。

 

火災保険が使える条件

フローリングにできた傷などが、例えば重い物を運んでいてうっかり落としてしまったり、お子さんがおもちゃを投げ付けたりして出来たのなら「不測かつ突発的な事故による汚損・破損」として補償される可能性がある。

さらに台風で屋根が壊れて雨漏りが起きた時のシミなら「風災」として、条件を満たすと保険適用になる。

ただ発生の日時や原因がはっきりしており、傷んだ部分の機能に支障が出ていると補償されやすいなど、保険によって条件が加わってくる。

また賃貸では入居時に加入した家財の火災保険に「借家人賠償責任担保特約」が付いていれば、床に傷やシミを作って大家に損害賠償請求をされたときに利用できる。

まずは加入した時の書類に目を通し、わからない場合は保険会社に問い合わせをして、どのような場合に補償されるかぜひ確かめてみよう。

 

保険で直すには業者の実績が重要

保険を使ってフローリングを直すときは、保険申請の実績が豊富な専門業者へリフォームやリペアを頼むようにしよう。

保険の利用時は、その傷の原因や修理がしっかりと適用条件を満たしていることを、保険会社に書類で伝えなければならない。

ところが例え工事の腕が良い専門業者でも慣れていないとこの申請は非常に難しく、最悪の場合保険会社に支払いを拒否される可能性があるのだ。

せっかく払ってきた保険料を無駄にしないためにも、保険でフローリングを直す際は必ず申請実績を確かめ、取扱いに慣れた専門業者へ任せるようにしよう。

 

補修?修理?修復?様々な用語の違いを解説

リフォームやリペアについて調べていると補修や修理、修復と、様々な用語が出てくるが、違いが良くわからないという方も多いだろう。

そこで最後にこの用語の違いを解説する。

ただしこれらは厳密に違いが定められている訳ではなく、微妙なニュアンスの違いで使い分けられているだけで、A社とB社で解釈が違うということもあり得る。

あくまで一つの目安として捉えて頂ければ幸いだ。

 

補修・修理・修復・修繕

これらはほぼ同じ傷んだ部分を直す行為の意味であり、今回で言えばリペアそのものを指すことが多い。

またどちらかと言うと部分的で範囲の限られた作業で使われている。

ただし修理は機械や工業製品の故障を直す意味合いも強く、キッチンやエアコン、ドアや窓の滑車や鍵を直す際にも使われる。

 

修正・復元・再生

これらは直すという意味も持つが、より元に戻すという目的が強い場面で用いられることが多い。

壊れたり傷んだ部分を間違いなく元の姿にしたり機能を回復させたりしたい場合だ。

逆に言えば色や機能を変えてしまうリフォームで使われることは少ないが、その中でも元に戻す工事があれば使われることはあるだろう。

 

改修・施工・交換

これらもリフォームやリペアで使われる言葉だが、それぞれ意味合いが異なる。

改修は工事によって機能やデザイン、間取りなどを変えてしまう場合に使われる。

しかも規模が大きめな工事で使う業者が多く、まさにリフォームの現場でよく使われる言葉だ。

施工は工事という行為そのものを指し「◯日から施工を始める」や「施工に必要な材料は・・・」といった使われ方をする。

「施工日数」や「施工費用」など見積もりに記載されることの多い言葉でもある。

最後の交換は日常的に使われているのと同じ意味で、大小様々なものを入れ替える工事で用いる。

リフォームやリペア特有の意味は特にないが、交換をするということはそれまでに付いていたものが余ることになる。

その処分費が見積もりに入っておらず、安いと思っていた業者が実は他と大差なかった、というトラブルは良くあるので注意しよう。

 

まとめ

リフォームとリペアは似ているようだがそれぞれ得意とする範囲やメリット、特徴が違うため、しっかりと理解し適切な相手に頼むようにしたい。

特にフローリングの損傷は放っておくと悪化して費用が高くなってしまうケースも多く、素早い判断と依頼が費用を抑えるポイントでもある。

自分でできる補修もあるが、やはりプロの方が失敗もなく仕上がりもきれいになる。

間違いのない専門家の選び方を参考にして、大切な住まいのフローリングが悪くなる前にしっかりと直してあげて欲しい。

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株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。