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フローリングのクレヨンの落とし方!マジックやボールペンも消せます

フローリングにクレヨンやマジックなどで落書きをされてしまったなら、大至急落とさないと大変危険だ。

対処が遅れると染み込んで取れなくなってしまい、最悪の場合は張替えなど大変高額な費用がかかる恐れもあるからだ。

そこで今回は建築のプロである一級建築士が、フローリングに付いたクレヨンやマジック、ボールペンなどの汚れを、自分で簡単に落とす方法をご紹介する。

ぜひ軽傷な内に取り掛かって頂き、きれいな住まいに早く戻してあげて欲しい。

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フローリングの落書きはすぐに落とすべき

フローリングの落書きなどの汚れは時間が経つと深い部分に染み込んでしまい、一般の方では簡単に落とせなくなってしまう。

特に油性マジックやクレヨンなど油分を含んだ汚れは跡が残りやすく、手遅れになれば専門業者に取り除いてもらうしか方法がなくなる。

こうなれば最低限でも表面を削って再塗装、症状が進んでしまうと張替えになり、決して安い出費では済まなくなってしまうだろう。

フローリングの汚れは時間と共に消す費用が上がっていくものと考え、大至急対処することをお勧めする。

 

原因別落書きの落とし方

それでは落書きの原因別の落とし方を解説するが、その前にフローリングにワックスがかかっているかを確認して欲しい。

ワックスが無い状態ではフローリングの素材がむき出しであり、木の繊維の隙間=木目にクレヨンやインクが入り込んでしまっている可能性が高く、DIYで取り除くことは困難だ。

ひとまず以下の方法を至急試して頂き、落ちないようであれば早急に専門業者へ連絡し、状態の確認と補修を依頼して欲しい。

 

油類のクレヨン・油性マジック・ボールペン

フローリングに付けてしまうことの多い、クレヨン、油性マジック、ボールペンは、いずれも油を主な成分としており、DIYで行える消し方は共通している。

いずれも難しい作業ではなく、無水エタノール以外は家庭にあるもので行えるため、早急に取り掛かって欲しい。

ただしご紹介する順に洗浄力が強くフローリングにダメージを与える可能性が高い。

万一の変色などを防ぐため、まずは①の中性洗剤から試していって欲しい。

 

中性洗剤

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クレヨンの場合のみ蝋成分がフローリングの表面に残るので、事前にプラスチックの定規で表面を削っておく。

後は油性マジック、ボールペンも同じで、中性洗剤を付けた歯ブラシで汚れをこすってみる。

ポイントは木目と同じ方向に動かすことで、しばらくこすればかなりの汚れが落ちるはずだ。

また水性ペンの跡にも有効なので、原因がわかっている場合は試してみよう。

 

レモンやオレンジ

中性洗剤で落ちないようならレモンやオレンジなど柑橘系の果汁を試してみよう。

レモンなどの皮に含まれるリモネンという成分が油を溶かし、汚れが落ちる可能性がある。

ただしフローリングに塗られたワックスがリモネンで溶けてしまう場合もあるので、決して直接垂らさず布に染み込ませてから優しく拭くようにしよう。

 

無水エタノール

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無水エタノールとは主に清掃用に使われる高濃度のアルコールで、ドラッグストアやネットショップで購入できる。

すぐに揮発してしまうため拭く部分に影響を与えにくく、フローリングの変色などを避けながら油分を落としてくれる。

ただ洗浄力は強いので念のため事前に目立たない場所で試してから、布に付けて優しく拭くようにして欲しい。

 

密着性の強いペンキ

ペンキは密着性が強いため溶解力の強いマニキュアの除光液を使う。

ただし除光液は溶かす力が強く表面のワックスやフローリングを変色させる恐れがあるので、汚れの周りにマスキングテープを重ね貼りし、布に染み込ませてペンキ部分のみをポンポンと叩くように使う。

決してこすってペンキが広がらないようにし、さらに素早く作業をして極力除光液がフローリングに触れないようにしよう。

 

ワックス塗り直しで消す

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これまでご紹介してきた洗浄剤で拭くのではなく、ワックスを塗り直して消してしまうという方法もある。

ワックスの上に跡が付いているならワックスを剥がすことで消えてしまい、その後に新たなワックスを塗れば以前よりきれいになる上に、洗浄剤がフローリングへのシミや変色を起こす心配もない。

もし部屋全体のワックスも劣化してきているなら、思い切って部屋ごと塗り直してしまうという方法もあり、気分もリフレッシュできる。

以下の記事を参考に、まずは汚れている所のワックスを剥がし、消えるかどうか試してみよう。

「フローリングの傷はワックスで消える!補修する塗り方と道具を徹底解説」

https://shufukulabo.com/flooring-scratches

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注意の必要な汚れ落とし方法

ネット上でフローリングに付いた落書きを落とす方法として紹介されているものの中には、表面のワックスやフローリングに影響を与えかねないものがある。

その特徴を理解して使えば役立つ場所もあるが、特にフローリングはデリケートなため、間違った方法を選んでしまうとシミや変色と言ったトラブルになる。

ここでは特に注意が必要な汚れ落とし方法とポイントをお伝えしたい。

 

メラミンスポンジや重曹は傷を付ける

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汚れを落とす方法でよく紹介されているメラミンスポンジだが、削る力が強くフローリングに使うと白く曇ったような跡が付き余計に目立つ恐れがある。

同じく重曹もクリームクレンザーのような研磨成分を含んでおり、フローリングに細かな傷を付けてしまう。

これらは元々スチールやタイルなど硬質なものに付いたこびりつきに有効なものであり、傷つきやすいフローリングや家具には使わないよう、メジャーな商品では注意書きがされている。

拡大解釈をされ誤った使い方が広まっているようなので気を付けて欲しい。

 

塗装もワックスも落とす除光液

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こちらもフローリングでの使用が簡単に紹介されているので注意をして頂きたい。

除光液の主成分であるアセトンは樹脂を溶かす力が非常に強く、ご紹介したようにペンキをきれいにしてくれる反面、やはり樹脂であるワックスも溶かしてしまう。

何も養生をせず不用意に汚れをごしごし拭いてしまえば、ワックスを落としてしまうのはもちろん、フローリングの表面を変色させる危険性が高い。

また近年増えているワックスフリーのフローリングに除光液を使えば表面加工を剥がしてしまい、再加工にはメーカーによる高額な補修が必要になってしまう。

除光液は非常に強い効果を持つため、デリケートなフローリングに使う場合は慎重に作業するよう注意して欲しい。

 

弱アルカリ性洗剤は跡が残る恐れ

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洗濯用洗剤や台所用洗剤の一部にある弱アルカリ性洗剤は、油汚れに強い分ワックスも分解してしまう。

除光液ほど強い力を持つイメージがないおかげで知らずに使ってしまい、表面に白い跡が残り余計に目立ってしまうトラブルが起きている。

多くはワックスを塗り直せば消えてしまうが、不要な時間や手間を取られたくないなら注意した方が良いだろう。

見分け方は簡単で商品の裏ラベルに液性として明記されているので、使う前に確認するようにしよう。

 

絶対に使ってはいけないアルカリ性洗剤

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フローリングにアルカリ性洗剤の一種であるカビキラーのような塩素系漂白剤を使う方はいないと思うが、台所用マジックリンやオレンジオイルクリーナーなども同じアルカリ性洗剤なので使わないようにしよう。

これらは油を分解する力は非常に強いため、マジックなどを落とせる可能性は高いが同時にフローリングを痛めるのも確実だ。

ワックスを落としてしまうのはもちろんフローリング本体にも変色などを引き起こし、対処が遅れれば張替えの恐れすらある。

前述の商品裏書きの液性を確かめくれぐれもフローリングには使わないよう注意をして欲しい。

 

専門業者へ任せるべき落書き

ここからはフローリングに付いたクレヨンやマジックを自分では落とさず、専門業者へ任せるべきケースをご紹介する。

費用をかけたくない気持ちはわかるが一般の方には難しかったり、失敗すると余計に高額な出費になったりする場合もあるため、冷静に判断しリスクの少ない方法を選ぶようにして欲しい。

 

木目の奥まで入ってしまった場合

ご紹介した方法でクレヨンやマジックが消えない場合は、木目の奥にもそれらが入り込んでしまっており、削りをかけて塗装をしなければきれいにならない。

これはDIYでの塗装経験がある方でないと非常に大変な作業であり、安易に取り掛かっても途中でギブアップする可能性が高い。

しかもどれくらい深くまで入り込んでいるかは見た目では判断できないため、削りの時間が全く読めないのも不慣れな方にはお勧めできない要因だ。

前述の基本の落とし方を行っても跡が残ってしまう場合は、専門業者へ任せた方が確実にきれいに元に戻るということをご理解頂きたい。

 

無垢材のフローリングは要注意

一枚の木の板でできている無垢材にクレヨンやマジックが付いてしまった場合も、表面の仕上げによっては専門業者の助けを借りるべきだ。

まずフローリングの表面仕上げを確認し、それがウレタン塗装であればご紹介した中性洗剤などの落とし方を試して問題ない。

しかし仕上げがオイル塗装になっている場合は、各種洗浄剤がそのオイルと混ざって変色などを起こす可能性があり、ご紹介した落とし方は避けるようにしよう。

またオイル塗装専用のクリーナーが用意されていても、日常的な軽い汚れしか落とす力がなく、マジックのインクなどを落とすには専門的な技術と知識が必要だ。

せっかくの味わいがある無垢材を不用意に痛めないためにも、オイル塗装の場合は早急に専門業者へ相談するようにして欲しい。

 

賃貸で変色させたら大問題

賃貸のアパートやマンションでフローリングにクレヨンやマジックの汚れが付いたら、中性洗剤で拭く以外は避けた方が安全だ。

もし他の方法を試して変色でもさせてしまえば、フローリングの張替えになり莫大な費用を請求される恐れがあるからだ。

特に賃貸は次に入居する人に敬遠されないよう完璧にきれいにしておきたい、と貸主側が考えており、マジックの跡はもちろん変色までさせていれば大変な損害と捉えられる。

ただでさえ割高な賃貸の原状回復工事において、フローリングの張替えともなればいくら請求されるかわからない。

もしアパートやマンションで床にマジックの跡を付けてしまったら最低限の洗浄だけにしておき、消えない場合は専門業者に助けを求めた方が安全だろう。

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跡形もなく消すなら補修屋へ頼む

Before

After

フローリングに付けたクレヨンやマジックの跡を洗浄しても消えないなら、補修屋という専門業者へ相談してみよう。

補修屋とはフローリングに限らず壁や扉など住まいのあらゆる場所に出来た汚れや傷などを、直したことがわからないレベルで消してくれるリペアのプロフェッショナルだ。

しかも直す場所に絞って作業をするため、非常に手頃な金額で依頼ができるというメリットまである。

以下に補修屋の高い技術がある動画をご紹介するのでぜひご覧頂き、消えないマジックの跡やシミ、傷などがあるなら相談してみることをお勧めする。

 

補修屋の技術費用相場

補修屋に依頼する際の参考にして頂くため、その技術費用相場をご紹介する。

もちろん損傷の程度によって費用は変動するため、正確に知りたい方は写真をメールで送ると無料で見積もりをしてくれる補修屋もあるので、一度問い合わせをしてみると良いだろう。

補修内容 技術相場金額
フローリング色あせ 10,000円〜30,000円/㎡
フローリングの傷、凹み 25,000円〜
フローリング剥がれ 40,000円~
フローリングのシミ 30,000円~
ペットのおしっこのシミ 70,000円〜

※材料の新規取り寄せ費や出張費が必要な場合は別途となる。

 

腕の立つ補修屋の見分け方

補修屋に依頼する際に注意をして欲しいのが、どの補修屋でも汚れや傷を完全に消せる訳ではないことだ。

様々な損傷をきれいに直すには多くの知識と豊富な経験が必要だが、補修屋の中には他の建築の仕事をしている職人がアルバイトで行っている場合もあり、当然本職の補修屋とは全く腕が違ってくる。

中にはDIYと大差ないレベルの者もおり、せっかく費用をかけたのに跡が残ってしまいトラブルに発展しているケースもある。

こういった名ばかりの補修屋に騙されないためには、例えば自社サイトで過去の補修の実績を、画像つきで数多く紹介しているなど、その仕事ぶりが確認できる補修屋を選ぶようにすると安全だ。

くれぐれも言葉だけの「豊富な実績」に惑わされないようにし、その腕をご自身の目で確かめた上で依頼するようにして欲しい。

 

火災保険で落書きを格安に消す

フローリングにできた落書きを格安に消したいのであれば、加入している火災保険を確かめてみよう。

現代の火災保険は火事だけでなく、台風や竜巻のような自然災害や盗難での破損など、住まいのあらゆる被害を補償する総合保険になっているからだ。

今回のクレヨンやマジックの汚れも条件が合えば、その補修費用が保険で支払われる可能性がある。

そこでここでは火災保険で補償される条件と、補修を依頼する業者選びの注意点について解説したい。

 

火災保険が適用される条件

今回のマジックの跡などが、うかり手を滑らせてフローリングに書いてしまったものであったり、お子さんがいたずらで付けたりしたものであれば「不測かつ突発的な事故による汚損・破損」として補償される可能性がある。

これは予測できない突然の被害に対する補償であり、他に重い物を運んでいてうっかり落としてできた傷や凹みなども対象になってくるため、もし気になる損傷があるならまとめて補償してもらえるかもしれない。

ただし損傷が発生した日時や原因がはっきりしている必要があり、また一定金額以上の補修費の場合に補償される「免責金額」が設定されているなど、保険によって様々な条件がある。

まずは保険加入時の書類や証券に目を通し、それでもわからない場合は保険会社に問い合わせ、汚れなどが適用になるか確認をしてみよう。

 

消してもらう専門業者選びの注意点

保険を使って汚れを消してもらうには、保険申請の実績が豊富な専門業者へ頼むようにしよう。

保険で補修する場合はその原因や現状を保険会社に書類で申請しなければならないが、これは慣れた専門業者でないと難しく、最悪の場合は申請内容の不備で補償が却下される恐れがあるからだ。

当たり前だが適正に申請する技術と傷や汚れを直す技術は別であり、今まで払ってきた保険料を無駄にしないためにも、しっかりと申請の方の実績を確かめる必要がある。

先程の補修屋の腕を確かめるのと同様、自社サイトで保険利用について触れているかどうかもチェックしてみると確実だろう。

せっかく加入している保険を上手に活用し、最小限の出費で傷や汚れを直してしまおう。

 

まとめ

フローリングに付いたクレヨンやマジックの汚れは、早急に消さないとフローリングの深くまで染み込んで簡単には消せなくなり、最悪の場合は張替えなど大工事に発展してしまう。

ご紹介した方法で早速落として頂き、被害を最小限に食い止めるようにしよう。

しかしそれらの方法でも消えなかったり、無垢材のフローリングや賃貸だったりするなら、必要以上に手を出してしまうと被害を拡大しかねない。

補修屋のような優れたスキルを持った専門業者に早めに相談し、きれいに消してもらった方が確実であり、火災保険の利用が可能なら出費を抑えながらリスクを回避できる。

ぜひ最善の方法を選んで大切な住まいのフローリングを早急に直してあげて欲しい。

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株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。