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フローリング材料の価格や種類が全てわかる!材質の違いも徹底解説

フローリングは材料の違いをしっかりと見極めた上で選ばないと、無駄な出費になる恐れがある。

価格はもちろん質感や耐久性、普段の手入れの仕方、さらには先々のメンテナンスなどが、材料によって違うため十分に理解して選ばないと後悔しかねないからだ。

そこでフローリングの材料による様々な違いを、建築のプロである一級建築士が詳しく解説する。

単なる特徴だけでなく激安商品や張り替える業者選びの注意点などもお伝えしているので、リフォームを行う上でも大いに参考になるはずだ。

普段触れる機会の多いフローリングを満足できるものにするため、ぜひ最後まで目を通して頂きたい。

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材料にはどんな種類がある?

フローリングの材料の選び方やメンテナンスをお伝えする前に、その造りの違いである「複合フローリング」と「無垢フローリング」をご説明する。

外見上は似た2つだが、長所や短所、価格、お手入れの仕方までかなりの違いがあり、ご自身が求めるのはどちらかを絞ると、後々商品を選びやすくなる。

フローリング選択の大前提となるため、しっかりとご理解頂きたい。

複合フローリング

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複合フローリングとは薄い木の板を何層にも重ね合わせ接着をした材料だ。

樹種や目の違う木を重ねることで乾燥などによる収縮を抑え、施工後の反りや割れ、継ぎ目の開きを最小限にできるメリットを持つ。

また工場による大量生産と安定的な供給による低価格化を実現しており、現代の住まいでは主流となっている材料だ。

同じ複合でも製造方法の違いから表層に貼る板(単板)が0.3mmほどの突板と、2〜3mmほどの挽き板に分かれ、耐久性の面では挽き板の方が優れている。

表層の薄い突板は、以前は家具などが中心だったが、近年はフローリング用も増えてきている。

無垢フローリング

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無垢フローリングとは木の一枚の板からできた材料で、表面の風合い、木らしさを十分に味わえる肌触り、ほのかに感じる天然木の香りなど、木の持つ質感をたっぷりと味わえる。

また使われる木の種類によって表情や質感が変わるため、これが選ぶ楽しさにつながり無垢フローリングの人気に理由の一つになっている。

さらに1枚の厚みがあるおかげで薄い表層の複合フローリングと比べ摩耗に強く、長期間使った場合に劣化がないばかりか、表面が磨かれ艶が増す樹種さえある。

他にもアレルギーを持った方が予防として選ぶなど、メリットが非常に多いフローリング材料となっている。

無垢と複合の見分け方

複合と無垢の違いは、もちろん断面を見れば重ねてあるものか一枚のものかで、すぐに見分けが付くが、貼ってある状態で一目見ただけでは一般の方には判断がつきにくい。

以前は表面に塗装ツヤがあると複合、オイル仕上げの湿った質感やマットな仕上がりになっていれば無垢、という時代もあった。

しかし現在はマットな複合もあるし塗装をかけツヤを持った無垢材もあるため、明確な目安にはならない。

そこでじっくりと観察をするとわかる、少しマニアックな見分け方をご紹介しよう。

①複合は木目や色が揃っている

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複合の場合は1本の木を薄くした板を重ねていくため、どうしても木目が揃った製品ができあがり、床に敷いたときに同じような木目が並ぶことになる。

一方無垢だと同じ木から作っても厚みがある分、木目や色、フシなどがバラけることになり、床に敷いたときに色や柄がランダムな仕上がりになる。

②無垢は表面の木目に立体感がある

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複合は表層が薄いため上から見ると木目に奥行きがなく、無垢に比べると絵に書いたようなのっぺりした木目になっている。

一方で無垢は上から見たときに木目が深くまで続いているため、奥行きが感じられ立体的に見える。

価格相場

ここではフローリングを選ぶ際の参考にして頂くため、材料のみの価格相場をご紹介しよう。

特に無垢材は材料のみで販売していることも多いため、比較の際はそれぞれの㎡単価で比べると良い。

また無垢材の場合は樹種によって非常に価格の幅があるため、目安として比較的手頃なナラと、コストは高めだが人気のあるウォールナットを掲載した。

様々な種類のフローリングを検討する際の一つの目安にして欲しい。

種類 価格相場
複合フローリング 突板 3,000円〜5,000円
挽き板 7,000円〜10,000円
無垢フローリング ナラ(オイル仕上げ) 7,000円〜
ウォルナット(塗装済み) 18,000円〜

単価から価格を出す計算方法

フローリングを張り替えする費用も知りたいという方の為に、材料以外の施工費などを含めた、総額を出す計算方法をご紹介する。

まず部屋の広さの㎡に材料の㎡単価をかける。

1畳は1.6562㎡であるが、以下に主な畳数の㎡面積を示すので参考にして欲しい。

※計算しやすいように端数を繰り上げている。

6畳・・・10㎡

8畳・・・13㎡

12畳・・・20㎡

この計算で算出された材料費に、以下の工事費と既存撤去・処分費を加えると、張り替え工事費の目安となる。

施工費

6畳・・・60,000円

8畳・・・80,000円

12畳・・・100,000円

既存撤去・処分費

6畳・・・20,000円

8畳・・・25,000円

12畳・・・30,000円

この他に養生費や巾木改修費、出張料などが必要になる場合があるが、これらは依頼する業者により変わってくる。

また工事費や既存撤去・処分費はあくまで目安であるため、正確にご存知になりたい方は直接専門業者へ見積もり依頼をしてみて欲しい。

激安材料の注意点

激安で販売されているフローリングの材料があるが、そこには必ず安い理由がある。

まず複合フローリングで㎡当たりが3,000円以下で販売されている場合、前項で解説した表層の薄い突板の可能性がある。

従来突板は量産品の家具などに用いられており、摩擦の激しいフローリングにはあまり用いられなかった。

最近は表面の塗装やコーティング技術が向上し耐久性のある製品も登場しているが、やはり同じ複合でも3mmの表層を持った挽き板に比べるとかなり劣る。

また無垢ではオイル仕上げや塗装が施されていない無塗装品になると大きく金額が下がる。

例えばナラのオイル仕上げだと、相場でお伝えしたように7,000円/㎡だが、無塗装だと4,000円/㎡前後と半値近くまで下がる。

無垢は無塗装のままだと傷や汚れが非常に付きやすいため、オイル仕上げやウレタン塗料をご自身で行う前提になっている。

激安商品を購入の際はこれらの点を確認するようにし、値段だけで飛びつくことの無いよう注意しよう。

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材質による違いを比較しよう

フローリングを選ぶ際は造りや金額も大切だが、普段の取扱いや数年後のメンテナンスはどうなるのか、という視点で考えることも重要だ。

そこでここでは日頃の傷や汚れ具合について、そして後々の補修などについてお伝えする。

無垢材の傷汚れ対策

無垢材は柔らかい樹種の場合は特に傷が付きやすく、さらに無塗装のままだと汚れや水分も染み込みやすい。

もし傷を防ぎたいのであれば硬めの樹種を選び、さらにウレタン塗装などのコーティングを必ず行うと、より傷がつきにくく汚れも防げることになる。

ただし保護力が高いコーティングほど無垢本来の肌触りの良さや温かみは失われるため、無垢らしさを残したい場合はオイル仕上げがお勧めになる。

傷つきにくさは若干落ちるが、木の風合いはそのままに汚れや水分はしっかり弾いてくれる。

以下の記事では詳しく表面処理の方法や特徴を解説しているのでぜひ参照して欲しい。

「無垢フローリングのお手入れマニュアル!掃除からワックスまで徹底解説」

https://shufukulabo.com/caring-for-solid-flooring

フローリングを自分で補修する

当然だがフローリングをいくら新しくしても傷や凹みは避けられず、それはしっかりとコーティングされたフローリングでも同じだ。

そこでフローリングの傷などをご自身で補修できる方法を知っておくことをお勧めしたい。

自分である程度直すことができれば、メンテナンスコストを削減できるだけでなく、フローリング自体への愛着も増すことになる。

主なフローリング補修の方法を下記の記事でご紹介しているので、材料の選び方と共にぜひご一読をお勧めする。

「傷補修から張替えまで全て解説!フローリングDIY完全マニュアル」

https://shufukulabo.com/how-to-repair-flooring

無垢材の代表的な樹種

無垢材の樹種は非常に多岐に渡り、しかもそれぞれが個性を持っているため、自分に合った樹種を探す楽しさもある。

また事前に特徴を知った上で取り入れれば、理想に合った生活空間を作ることにもなるだろう。

以下に代表的な無垢材の樹種をご紹介するので、選択の参考にして頂きたい。

・杉

日本建築では旧来から用いられてきた、触り心地の柔らかさが特徴的な樹種。

柔らかさ故に傷が付きやすく水も染みやすいため、定期的なオイル塗布などのメンテナンスが必須である。

・唐松(ラーチ)

赤みのある木目が特徴の唐松は、柔らかい樹種が多い針葉樹の中では硬さがあり、傷や汚れにはある程度強くなっている。

フシが多いため鮮やかな木目と併せ、はっきりした柄を好む方に人気がある。

・ラバーウッド

天然ゴムを採取するゴムノキから作られ、もとは明るく淡い色のフローリング材だ。

着色がしやすい材質のため様々に色付けされた製品があり、価格が手頃なこともあって広く普及している。

元々杉などに比べると硬い樹種のため、塗装されているとさらに傷や汚れが付きにくい。

・ウォールナット

深みのある重厚な濃色が特徴的なウォールナットは、その質感の高さから高級家具などにも用いられている。

さらに強度も高く粘りもあるためフローリングには最適で、無垢材の中では高額だが非常に人気がある。

・ナラ(オーク)

最も多くフローリングとして用いられている樹種がナラ(楢、オーク)だ。

一口にナラと言っても非常に多くの樹種が存在するため、材料の入手がしやすく価格が手頃になっている。

本来は明るい色合いだが着色もしやすく、強度もある程度あるため傷が付きにくいという優秀な材料だ。

・パイン

明るい色合いで人気のある樹種で、家具などでも同色系が多く部屋に統一感を出しやすい。

ウォールナットなどに比べると柔らかめのため、ウレタン塗装などのしっかりしたコーティングを施してある製品の方を選ぶ方が多い。

・パーケット

樹種ではなく材料の作り方になるが、独特の柄で人気のあるパーケットを紹介しておこう。

無垢材を長方形や正方形にカットし、様々な組み合わせ方で表面の模様を作っているフローリングで独特の仕上がりは根強い人気を持つ。

模様の複雑さや樹種によっては高額なものもあるが、表面の強度は使われる樹種によるのでしっかり確かめてから選ぶようにしよう。

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張り替えリフォーム業者の選び方

フローリングの張り替えを依頼するリフォーム業者をネット検索すると、数多くの業者が出てくる。

しかし同時に施工不良などでトラブルになった事例も目に入り、業者選びで不安を感じる方も多いだろう。

そこでここでは工事をしっかり行ってくれる業者を見分けるための、2つのポイントをご紹介したい。

実績がサイトで確認できる

依頼すべき業者において最も重視したいのがその実績だが、残念ながらどんな粗悪な業者でも実績十分と宣伝文句にしているので厄介だ。

そこで依頼先を選ぶ際は、必ずその実績を目で見える形で確認するようにしたい。

例えば自社サイトを持ち、そこで工事の実例を画像付きで数多く紹介をしている業者なら、きちんとその技量を確かめることができる。

逆にサイトがあっても金額のことばかりで、実際にどのような工事をしたかわからないような業者は、依頼するにはかなりのリスクがあると考えた方が良い。

くれぐれも言葉だけの「豊富な実績」に惑わされないよう注意して欲しい。

メンテナンスがしっかりしている

フローリングは気温や湿度の変化による収縮があるため、工事をしてから段差や床鳴りなどが発生することがある。

このような場合に大切になるのが、工事後もしっかりとアフターケアをしてくれる業者かどうかだ。

残念ながら業者の中には工事後のケアは儲けにならないと軽視している者もおり、連絡を入れても対応してくれない恐れがあるのだ。

しっかりとアフターケアをしてくれる業者を選ぶには、飛び込みやチラシがポストに入っていただけのような素性のわからない相手は避け、名の通った会社や信頼できるところからの紹介など、工事後もしっかりと連絡が取れる相手を選ぶようにしよう。

火災保険を使って格安に張替える

フローリングの張り替え費用を安く抑えたいなら、加入している火災保険を確認して欲しい。

現代の火災保険は火事だけでなく自然災害や盗難被害など、住まいの様々な損傷を保証する保険になっている。

例えばフローリングの損傷原因が、うっかり物を落とした等なら「不測かつ突発的な事故による汚損・破損」として補償される可能性がある。

また台風で発生した雨漏りでフローリングが濡れて変形したのなら、「風災」による補償が受けられるかもしれない。

損傷の原因や発生日時がはっきりしているなど適用の条件はあるが、張り替えを手配する前に保険加入時の書類などをぜひ確認してみよう。

もし不明な場合は、保険申請の実績が豊富な専門業者であれば詳しくアドバイスをしてくれるはずなので、一度相談してみると良いだろう。

まとめ

フローリングの材料は価格が幅広いだけでなく、その種類によって特徴がはっきり分かれている。

特に複合か無垢かは貼った後のメンテナンス方法が違う上に、使う人がフローリングに求めるものによって満足度が大きく変わってくるため、事前にそれらをしっかり把握した上で選ぶ必要がある。

また張り替えを依頼する専門業者が信頼できるかはもちろん、火災保険の利用など様々なアドバイスもしてくれるか?といった点も慎重に見極めるべきだろう。

毎日触れるフローリングであるからこそ、その個性を知り専門業者を含めて間違いのない選択をして欲しい。

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株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。