【ゼロ円】雨樋修理、屋根リフォーム、雨漏り対策の「修復ラボ」

そのベランダのひび割れは大丈夫?補修費とDIYを徹底解説

ベランダでひび割れを見たとき真っ先に頭に浮かぶのは雨漏りではないだろうか。

家の内部に雨水が侵入し、骨組みを痛めてしまい、高額な修理費が掛かってしまう可能性がある。

しかしひび割れの見方を知っていれば被害を最小限に抑えることができ、可能ならDIYで自分で直す事で修理費をぐっと安く済ませられる。

しかしいい加減な補修でかえって被害を大きくしてしまっては元も子もない。

今回建築のプロである一級建築士がお伝えするひび割れの知識を知れば、安全で費用を抑えた補修方法を手に入れることができる。

ぜひ一読して頂きたい。

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この記事読むことで理解できること

ベランダのひび割れを放置することで起こる危険性とは?

具体的にはひび割れを放置するとどんなことがおきるのだろうか。

表面的には大したことが無いように見えるひび割れだが、悪化するとどんな被害を招くのかまずは知っておこう。

 

防水層を守るトップコートの剥がれ

ベランダの表面にはトップコートと言われる仕上げ兼保護塗料が塗られており、その下に雨水の浸入を防ぐ防水層がある。

ひび割れはこのトップコートが風雨や紫外線で硬化して起きる劣化の初期段階だが、放置しておくと割れが広がるだけでなく塗膜下に水入り込み、乾燥する時に塗膜を剥離させてしまう。

当然トップコートが取れてしまうとその下にある防水層を露出させてしまうので、その劣化を防ぐためにトップコートの塗り直しなど補修をしなければならない。

 

構造体の防御壁、防水層の劣化

出典:http://www.kyouwahouse.com/wp/blog/487/

ひび割れが進みトップコートが剥がれて防水層が日光=紫外線に晒されると、劣化が急速に早まりひび割れなどを起こしてしまう。

するとその下の建物内部へ雨漏りに繋がるので、防水層とトップコートの補修や塗り直しが必要になる。

(良く勘違いをされるがベランダのように屋根があり日影になっていても、直射日光より弱いだけで紫外線は当たるので注意して欲しい)

つまり防水層は構造体への最後の砦であり、これが痛んでしまうと建物としては非常に危険な状態になる。

 

雨漏りと構造体の腐食

防水層を突破されると雨漏りとなり構造体内部に侵入し、鉄骨のサビ、コンクリートの割れや内部鉄筋のサビ、木造ならカビや腐朽菌などを発生させる。

そしてこれら構造材が腐食されると大切な住まいの強度が落ちてしまい、修理の費用がかかるだけでなく床が崩れたり階下の天井落下などでケガをする恐れさえある。

さらに内部に雨水が侵入し続けるとベランダの床が浮いてきたり、階下の天井に雨染みが広がるなどして初めて雨漏りに気付く訳だが、雨漏りの最も恐ろしいところは見えるところに現れてきた時には内部は相当腐食され、既に手遅れなのがほとんどなことだ。

そして建物内部の修理は一度既存の壁や床を壊し痛んでいる部材を撤去し、新たな構造を作るという作業になるので、普通の修理よりもはるかに多くの費用や日数がかかってしまう。

しかも壁や床を剥がしてみないと被害の範囲が見えないので正確な金額がわからないし、そこまで手を付けてしまうと修理費が高いからと言って後戻りできない。

こんな目には遭いたくないと誰もが思うのが雨漏りなのだ。

いかがだろうか。

たかがひび割れと思われるだろうが、これは雨漏りへの時限爆弾のスイッチと言える。

そのうちに直せばよいと考えてしまいがちだが、軽度な内に手を打っておくことが重要であり、まだ大丈夫だろうと考えるのは大変危険なのである。

 

自宅のベランダ防水はどの方法?基本となる3種類をチェック

まずひび割れの対策を考える上で重要な、現状の防水がどのような方法になっているかを確認しよう。

それによってチェックポイントや補修の方法などが変わってくるからだ。

主なベランダの防水方法は以下の3つである。

 

ウレタン防水 耐用年数10〜13年

ウレタン塗料を主に2層に塗り最後にトップコートで保護膜を作ってある。

以前は最も盛んに施工されてきた防水方法で、後に紹介するFRP防水より少し安価。

防水層としては柔らかめで下地への追従性があり、爪で押すと少し沈む感触がある。

FRPより乾燥に少し時間がかかるが耐候性は高い。

 

FRP防水 耐用年数10〜13年

ポリエステル樹脂塗料を補強材としてガラス繊維のシートを挟み込むように施工して行く。

仕上がりは硬さがあり耐久性や人や物が乗ったときの耐摩耗性にも優れている。

軽量で乾燥時間が短く業者の作業効率が良い。

紫外線に弱いのでトップコートのひび割れや剥がれがあったら、その下のFRPをしっかりチェック。

爪で押した時に硬さが有るのが判別の目安。

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シート防水 耐用年数13〜15年

ゴム系やビニール系のシートを敷き詰める。

耐用年数に優れる特徴があるが、複雑な形のベランダには施工しにくい。

ウレタンやFRPは継ぎ目がほとんど無いのに対し、シート防水は一定の間隔で継ぎ目がるので判別しやすい。

シート防水の場合その継ぎ目や、折れ目のひびからの漏水がほとんどである。

その周りを踏んでみてシートが下地から剥離し浮いているようであれば、早急に対処が必要である。

ベランダの防水方法一覧

特徴 耐用年数
ウレタン防水 表面が柔らかく紫外線に強い

乾燥時間が長い

10〜13年
FRP防水 表面が硬く丈夫で乾燥が早い

紫外線に弱い

10〜13年
シート防水 耐久性が高い

凹凸のあるベランダには不向き

13〜15年

 

こんなひび割れは緊急事態!?その症状を見分ける6つのチェックポイント方法

続いてベランダにひび割れなどの劣化を発見した時に、それが近いうちに建物に悪影響を与えるものかどうかチェックするポイントを紹介する。

もし該当するようであれば、建物内の大切な構造体を痛めることが考えられるので、早急に対応を取って頂きたい

また緊急ではないケースでもひび割れは補修が必要であることは忘れないで欲しい。

 

①コンクリートむき出しのひび割れは待ったなし!

古い建物ではまれにあるが、コンクリートむき出しで無塗装のベランダにひび割れを発見した場合は既に緊急事態である。

むき出しということは防水層が無いので、そのひび割れから建物内部に雨水が侵入してしまっている可能性が高い。

コンクリート内の割れや鉄筋のサビなどが発生し、非常に危険な状態にあることも考えられる。

残念だがDIYなどと悠長なことを言っている場合ではないので、早急に専門業者に連絡を取って欲しい。

 

②ひび割れだけか?浮きはないか?

ベランダの表面に見えているのはトップコートという保護膜であり、これにひび割れが起きているだけなら補修は必要であるが緊急性は低い。

しかしひび割れだけでなく、その周辺のトップコートが浮いていたり剥がれている場合は早急に対応が必要である。

その剥がれはどんどん広がり、下の防水層に紫外線が当ってしまい劣化が起きてくるからだ。

FRPやシートなどは紫外線に弱く一気に劣化が進むこともあるので注意が必要だ。

 

③防水層に痛みはないか

トップコートが剥がれて防水層がむき出しになっていて、ひび割れや毛羽立ちがあったり、指で触った時に塗料が付着してくるようなら重傷の兆しである。

防水層は大抵トップコートと色が違うので、表層に現れているかはすぐに確認できる。

防水層が劣化しきってしまわないうちに専門業者に相談されたい。

 

④ベランダ下から見てみる

ベランダが階下の外壁面から張り出しているようであれば、その底面を下から見ることができるので、ぜひ見上げて欲しい。

そこに水が染みていたり、乾いた跡があれば構造体内に水が浸入した可能性が極めて高いので、至急専門業者に連絡をして頂きたい。

 

⑤排水パイプのジョイント部分をチェック

ベランダの排水パイプが壁面から出ているジョイント部分もチェックポイントだ。

その継ぎ目から水がでた跡があれば、構造体内の水が逃げてきた可能性がある。

こちらも至急専門業者に調査を依頼して頂きたい。

 

⑥排水口を覗いてみる

ひび割れをチェックする時はぜひ一緒にベランダの排水口を除いてみてほしい。

その周りにゴミがたまっているようなら、排水不良で周りから漏水する可能性が高まるし、途中で詰まっていると同様に逆流して流れなくなる。

また年数が経っているとパイプの途中のジョイントの防水が劣化し、そこから水漏れする場合もある。

いずれにせよ詰まりは早期発見が重要なので確認して欲しい。

 

緊急の場合はどこへ頼めばいい?しっかりした業者かわかる4つのポイント

それでは早急に対応が必要な場合は、どこへ頼めばいいのだろうか。

知り合いに専門の業者がいれば良いが、なかなかそうはいかないだろう。

そこでネットや近隣の業者を探すことになるわけだが、正直未知の業者だと不安もあるだろう。

そこでまずは焦らずベランダの調査を依頼するところから始めて欲しい。

実は調査とその報告や見積りの説明から、その業者について判断できる事があるのだ。

ここではしっかりした業者かを判断するポイントを4つ挙げておきたい。

 

①調査や説明を丁寧に行うか

ベランダの防水塗装の状態はもちろんだが排水口を覗いたり、家の周囲から見てみたり、階下の部屋の状況を聞いてきたりと見所はいくらでもある。

また確認した状況などを丁寧に説明してくれるかは、実際工事を頼んだ後の対応にも繋がっていく部分なので重視すると良いだろう。

 

②見積りと工程を丁寧に説明してくれるか

見積りの項目や工程を一つずつ丁寧に説明してくれることも重要である。

素人だからわからないだろう、と説明を飛ばす業者は、実際の工事でもわからないだろうと省かれるかもしれない。

説明が上手か下手かではなく行う工事を知ってもらおうという姿勢が大切で、説明した事はしっかり行うという宣言でもある。

 

③大げさに不安をあおったり契約を急がせたりしないか

急いで対処して欲しい状況だと焦ってしまうところだが、それでは行儀の悪い施工業者の思うツボである。

防水工事は確かに雨漏りやカビ、修理費が高くなるなど不安になる要素が多いが、それをいかにも大げさにあおり契約を急がせるのは、暇で仕事が欲しい業者の常套手段だ。

ここは冷静になって多少でも時間をかけて判断してほしい。

 

④飛び込みの業者は避ける

ポストにチラシが入っていたどこの誰だかわからないような業者や、いきなり飛び込みで訪問してくるような業者に依頼するのは避けよう。

そのような業者は工事後に不具合があっても音信不通になる確立が非常に高い。

やはり万が一があった時にはしっかりと連絡が取れるところがお勧めである。

最近は大手のホームセンターも修理の部門を持っているし、ネットでもしっかり所在を明らかにしているところなら安心できる。

急いで補修が必要な状況だと早く工事を依頼したいところだが、緊急だからこそしっかりした業者に依頼しなければならない事を忘れないで頂きたい。

その為にもぜひ上記のポイントを押さえた上で、早めに調査を依頼して欲しい。

ほとんどが無料で行ってくれるし、その業者の仕事に取り組む姿勢を伺う絶好のチャンスである。

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手抜き工事の防衛に!補修方法と費用相場を解説!

ではベランダの実際の補修方法はどのようになっているのだろうか。

業者に補修を依頼する際に、補修方法をある程度理解しておくと、手抜きの防衛策になる。

またこの後解説するDIYの参考にもなるので、ぜひ目を通して欲しい。

ベランダの補修方法や費用は表層のトップコートだけがひび割れているのか、下の防水層も劣化しているのか、さらに下地まで痛みが進行しているかで違ってくる。

 

トップコート補修のみの場合

トップコートのみのひび割れの補修は、基本的には全面の塗り替えに補修になる。

部分補修もできなくはないが、既存と色が変わる上に剥離の可能性もあるので、真面目な業者ほどやりたがらないであろう。

なおトップコート補修は、この後紹介するどの補修であっても共通して行う。

実際の工程は次のようになる。

高圧洗浄→目荒らし→油膜取り→養生→プライマー塗装→トップコート塗装

それぞれの作業内容はこの後のDIYの項を参照されたい。

ちなみに「油膜取り」は既存のFRP表面のワックスを取り除いて、プライマーが剥がれにくくするために行うのだが、使用する溶剤が簡単には買えないためDIYで行うのは難しい。

こういったところはプロに依頼するメリットと言えるだろう。

 

トップコート補修+防水層の部分補修(ウレタン、FRP)

トップコートだけでなく防水層も痛んでいた場合はその補修も行う。

ケレン作業によって既存のトップコートを剥がし、広めの面積でウレタン塗装かFRPガラス繊維シートで防水層を上塗りし、その上からプライマー+トップコーの全面塗装を行う。

当然防水層の痛んでいる範囲により金額は増減する。

 

トップコート補修+防水層の部分補修(シート)

防水シートがひび割れていた場合は周りが剥がれて浮いていないかを確認し、その範囲を広めに剥がして貼り直すことになる。

しかし剥がしたら浸水で痛んでいる部分が広い範囲に及んでいることがわかり、費用が追加になることも多い。

 

トップコート補修+防水層の全面塗り直し(ウレタン、FRP)

防水層の劣化範囲が広範囲の場合は防水層を新たに塗り直す。

既存の防水層を全体的に目荒らしした後、上塗りのかたちで新たな防水層を作る。

防水層の補修箇所が多いということは、トップコート下に隠れた劣化が潜んでいる可能性もあるので、新たに上に層を作ってしまった方が安心である。

 

トップコート補修+防水層の全面張替え(シート)

全面貼り直しとなると一度既存のシートを剥がす手間がかかり、廃材の処分費用もかかるので高額になるケースが多い。

そこで一つ手なのが既存シートの割れなどを補修した後に下地処理をして、上からFRPの防水層を作ってしまう方法だ。

シートを剥がす手間や残材処分、下地の補修の費用を考えると、張替えより安く済むケースもある。

特にベランダが凹凸ある形をしていると、シートの継ぎ目や折れ角が多くなりひび割れの危険性が高くなってしまうので検討してみたらどうだろう。

 

トップコート補修+防水層の全面やり直し(ウレタン、FRP、シート)+下地の改修

防水層のさらに下の木部などにまで漏水がまわっていた場合には、その部分の改修が必要となる。

この場合塗装業者だけでなく大工なども呼ぶことになるので、補修費は高額になりやすい。

その上どこまで水が浸入し痛んでいるか床を剥がさないと解らないので、工事日数、費用とも不透明なまま始めることになる。

これが一番避けたいケースだが、気付かぬうちに被害が進行していることがほとんどである。

既存の防水方法に応じた補修方法と費用の目安は以下の通りである。

トップコート トップコート+防水層の部分補修 トップコート+防水層の前面塗り直し トップコート+防水層の前面塗り直し+下地の改修
ウレタン防水 2〜3万円 5〜8万円 10〜15万 30万〜
FRP防水 3〜5万円 6〜10万円 8〜10万 35万〜
シート防水 2〜3万円 8〜12万円 20万〜 45万〜

 

ベランダと併せて頼みたい補修箇所

せっかく工事をするなら、併せてベランダの立ち上がり壁の笠木や手すりの錆び止め塗装、サッシ枠のシーリングの打ち直しも一緒に頼むと良いだろう。

またベランダの排水パイプの点検と清掃もぜひ頼んで頂きたい。

 

自分で直すか頼んだ方がいいのか見極め法は?

さてベランダのひび割れを自分で直すか、専門業者に頼んだ方が良いのかは大いに悩むところではないだろうか。

塗装はどうしても仕上がりにばかり目がいきがちで、ウッドデッキなどでキレイに塗装できた経験などがあるとやってみたくなる。

しかし安く済ませる為に自分で直せてしまえば良いが、素人補修をして逆にダメージを大きくしてしまっても困るだろう。

そこで判断の基準にして頂きたいのがトップコートのひび割れだけなのか、それよりも進行しているのかである。

痛みがトップコートのひび割れのみであればDIYを検討しても構わないが逆に

・トップコートがひび割れだけでなく、塗膜の浮きや剥がれがある

・トップコート下の防水層に割れや毛羽立ちがあったり、触ると防水層の塗料が手に付く

などの症状がある場合は専門業者に補修を頼んだ方が良いだろう。

なぜならばトップコート以上の補修は、非常に高い技術とスピードが求められるからだ。

丁寧に均一の出来で全体を仕上げないといけないし、この後解説するが皆さんが思われているよりも多い工程を1日で終わらせなければならない。

いざ手を付け始めたら思ったよりも1工程に時間がかかり、最後の方の工程が雑になってしまうことがベランダ補修のDIYでは良くあるミスだ。

しかし失敗した場合は最悪雨漏りにも発展してしまうので、不慣れな方がチャレンジするにはリスクが高すぎると言える。

経験が豊富な人以外は基本的にトップコートが痛んでいる場合にだけ自分で補修するようにして欲しい。

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間違いのないベランダ補修のDIY方法と費用を大公開!

それではDIYでお勧めのトップコートの塗り替えの方法をお伝えしよう。

あくまでトップコートがひび割れているだけの状態が前提である。

 

揃えるもの

まずは準備するものを挙げておこう。

・下地プライマー塗料

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・トップコート塗料

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・刷毛

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・ローラー刷毛

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・刷毛受け皿

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・刷毛洗い用の溶剤

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・刷毛洗い用の容器

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・サンドペーパー(目荒らし用)

https://amzn.to/2rCIxBM

・マスク

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・マスキングテープ

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・新聞紙

・ボロ布

・塗料が付いても良い服と靴

予算的には細かな道具を入れても2万円前後といったところだろう。

大きめのホームセンターなら一通りのものが置いてあるし、塗料のセットも販売している。

塗装の経験が少ない場合は店員と相談しながらの購入をお勧めする。

またネットでも販売されているので、多少塗装の経験があるならその方が安く手に入るだろう。

 

工程

1.洗浄:可能であれば高圧洗浄、無ければデッキブラシで良く汚れを落とし洗い流す。

出典:http://meikosoken.jp/works/

2.十分に乾燥させた後、サンドペーパーなどで目荒らしを行い清掃する。

既存の塗装を剥がし、新たな塗料が付着しやすいように表面を荒くする作業。

地味な作業だがここがトップコートが長持ちするかの肝になる。

目荒らし不要とされる下地プライマーもあるができれば行いたい。

出典:http://suzuki10so10.net/blog/

3.塗りたくないところにマスキングをする

出典:http://senor.cocolog-nifty.com/blogs/2010/06/

4.下地プライマーを塗る

下地とトップコートの密着性を良くするための重要な工程なので丁寧に行いたい。

厚塗りをすれば効果が高まるものでもなく、しっかり膜を作る事が大切なので下地材に吸われるようであれば2度塗りをする。

次の工程までに製品表示にある乾燥時間をしっかり空ける。(水性で3〜4時間、油性で1時間程度)

出典:http://rainbow-paint.jp/works/689/

5.トップコートを塗って完了

下地塗料不要な製品もあるが必ず下地プライマーを塗ってから行おう。

2度塗りを推奨している塗料もあるが、それだけ作業時間が必要になるので注意。

出典:http://meikosoken.jp/works/

具体的な塗り方や乾燥時間は使う塗料の説明書に従ってほしい。

ただ中には下地塗料や目荒らしが不要とされている塗料もあるが、それなりの工夫をしてあってもどちらかというと手間が省けることをアピールして売ろうとしている面が強い。

長い年月の効果を考えると、目荒らしや下地プライマーの工程を省くことは耐用年数を短くすることな繋がりやすい。

1工程の1時間をケチると、下手をすると年単位で持ちが変わってくる。

せっかく自分でやるなら、ぜひ手間をかけて長持ちする方法を取って欲しい。

ちなみに激安以外のまともな施工業者は目荒らし、下地共に決して省かないことを付け加えておく。

 

日程と天候

準備を整え工程を理解したら実行する日を決める訳だが大切なのが天候だ。

天候を良く確認し、当日1日と、DIYなので不足の事態を考えできれば翌日も晴れる日を狙って行うようにしよう。

そして最も大切なのが、この工程を1日で終わらせることだ。

間を空けてしまうと塗料の上にホコリや油膜が乗ってしまい、上塗りが剥がれやすくなってしまう為である。

プロでも一日かかる仕事なので、朝早めの時間からスタートし十分な時間を確保しておこう。

 

補修のDIYとプロの大きな違い

ところでトップコート補修のDIYとプロの専門業者の仕事で、前述した均一の仕上がりとスピード意外にもう一つ違う点がある。

それは雨漏りの予防である。

専門業者が補修を行えば、後々雨漏りに繋がるような危険箇所に気付くことができるのである。

特に年数が経った建物はベランダのひび割れ以外にも、痛んでいる箇所があってもおかしくない。

「FRP補修の予定で行ったが、良く見たら排水口ドレーンにひびが入っていたので交換した」や「サッシ下のコーキングも割れていたので一緒に直した」など、予防対策をした話しを専門業者から良く聞く。

真面目な業者であれば作業中に発見した劣化を教えてくれるはずで、追加料金になったとしても後で直すよりはずっと安く済む。

DIYではなかなかプロのように新たな補修箇所を発見することは難しい。

 そこでぜひDIYで補修をする前に、専門業者に調査だけでも依頼することをお勧めしたい。

調査だけなら無料であるし、自分では気付かない補修が必要なところを発見できるかもしれない。

 

まとめ

ベランダのひび割れは決して表面上の痛みだけでなく、防水層の劣化やいずれは雨漏りにまでつながっていくことは、お解り頂けたろうか。

住宅に長く安心して住んでいくためにはメンテナンスが必ず必要であるが、ぜひ優先して行っていただきたい代表格の一つだ。

建物の経年による劣化は良く人の健康に例えられるが、正に早期発見、早期対策が重症化させない大前提である。

また自分で直すDIYも大いに結構だが、この際健康診断のつもりで専門業者に見てもらい全体的な補修も検討したらいかがだろうか。

その方が長い目で見れば結局は安く済むことになるはずだ。

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株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。建築・不動産業界に新たな価値を提供する活動を行う。